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診療報酬改定セミナー2024 2024年度版ぽんすけリリース

「インスリンバイアル製剤の過量投与」事故が散発、重大な健康被害につながる可能性もあり、機構の再発防止提言の確認を―医療機能評価機構

2023.10.6.(金)

本年(2023年)4-6月に報告された医療事故は1070件、ヒヤリ・ハット事例は5720件であった。医療事故のうち6.6%では患者が死亡しており、9.6%では死亡にこそ至らないまでも「障害残存」の可能性が高い—。

こういった状況が、日本医療機能評価機構が9月28日に公表した「医療事故情報収集等事業」の第74回報告書(本年(2023年)4-6月が対象)から明らかになりました(機構のサイトはこちら)(前四半期(2023年1-3月)を対象にした第73回報告書に関する記事はこちら)。

また報告書では、「インスリンバイアル製剤の過量投与」事故に焦点を合わせた分析を行っています。重大な健康被害につながる可能性もあり、機構提言を踏まえ、各医療機関で「自院にマッチした再発防止策」を構築・周知する必要があります。

2023年4-6月も、「治療・処置」に関する医療事故が最多に

本年(2023年)4-6月に報告された医療事故は1070件でした。

事故の程度別に見ると、▼死亡:71件・事故事例の6.6%(前四半期に比べて0.6ポイント減)▼障害残存の可能性が高い:103件・同9.6%(同0.1ポイント減)▼障害残存の可能性が低い:317件・同29.6%(同3.7ポイント増)▼障害残存の可能性なし:299件・同27.9%(同0.9ポイント増)―などとなりました。前四半期に比べて事故が軽度化しているように見えますが、「中長期的に動向を見ていく」必要があります。

医療事故の概要を見ると、最も多いのは「治療・処置」の362件・33.8%(前四半期に比べて1.6ポイント増)。次いで、「療養上の世話」の358件・33.5%(同0.5ポイント増)、「ドレーン・チューブ」85件・同7.9%(同1.9ポイント減)、「薬剤」76件・同7.1%(同0.5ポイント減)などと続きます。項目の順位・シェアは報告の度に変動しており、コロナ禍での医療現場の混乱状況が伺えます。今後も中長期的に動向を見守る必要があります。

2023年4-6月、医療事故の状況(医療事故情報集等事業74回報告書1 230928)

ヒヤリ・ハット事例は、依然として「様々な場面で発生」

ヒヤリ・ハット事例に目を移すと、本年(2023年)4-6月の報告件数は5720件。内訳を見ると、依然として「薬剤」関連の事例が最も多く2050件・ヒヤリ・ハット事例全体の35.8%(前四半期と比べて2.1ポイント減)を占めています。次いで「療養上の世話」1356件・同23.7%(同0.7ポイント増)、「ドレーン・チューブ」734件・同12.8%(同0.7ポイント減)などと続いています。医療事故に比べてシェアや順位の変化などが小さい、という点は従前と同様です。

ヒヤリ・ハット事例のうち、医療機関での実施がなかった3233件について、「仮に実施してしまっていた場合の患者への影響度」を見ると、「軽微な処置・治療が必要、もしくは処置・治療が不要と考えられる」事例が85.8%(前四半期から3.0ポイント減)と、大部分を占めている状況にも変化はありません。

しかし、「濃厚な処置・治療が必要と考えられる」ケースも13.4%(同3.1ポイント増)、さらに「死亡・重篤な状況に至ったと考えられる」ケースも0.8%(同0.1ポイント減)あります。一部にとどまってはいますが、「一歩間違えば重大な影響が出ていた」事例が生じ、またその割合が増加している点を重く見て、「すべての医療機関において院内のチェック体制を早急に点検しなおす」必要があります。

2023年4-6月、ヒヤリハット事例の状況(医療事故情報集等事業74回報告書2 230928)



なお、その際には、Gem Medで繰り返しお伝えしているように「個人の注意だけで医療事故やヒヤリ・ハット事例を防止することはできない」点に留意しなければなりません。どれだけ注意深く業務を行っても、人は必ずミスを犯します。とりわけ、極めて多忙な業務環境にある医療従事者はミスが生じやすい状況に置かれており、こうした中では、「ペナルティの導入」などには意味がなく(効果がない)、かえって弊害のほうが大きくなると危機管理の専門家は指摘します。

「人はミスを必ず犯す」という前提に立ち、「必ず複数人でチェックする」「ミスが生じる前に、あるいは生じた場合には、すぐに気付ける仕組みを構築する」「また包み隠さず報告できるような、院内のルールを遵守し、医療安全を確保し、医療の質を向上させようという、風土を作り上げる」など、医療機関全体で対策を講じることが必要です。

ただし、「複数人でのチェック」には大きな落とし穴がある点にも留意が必要です。A・Bの2人でチェックをする際に、Aさんは「Bさんがチェックをするので『だいたい』で良かろう」と、Bさんは「Aさんがチェックをしているので『だいたい』で良かろう」と考えてしまうことが少なからずあります。この場合には「1人でのチェック」よりも甘くなってしまいます。こうした点も十分に認識したうえで、慎重に「複数チェック」を導入する必要があるでしょう(関連記事はこちらこちらこちら)。

インスリン「バイアル製剤」の過量投与事故が散発、再発防止策を2回にわたり提言

報告書では毎回テーマを絞り、医療事故の再発防止に向けた詳細な分析を行っています。今回は(1)インスリンバイアル製剤の過量投与に関連した事例(2)自己注射の手技練習用製品に関連した事例—を詳細に分析し、改善策を提示しています。

本稿では(1)の「インスリンバイアル製剤の過量投与」に焦点を合わせます。こうした事故は2018年1月から本年(2023年)6月までに27件報告され、すべてが「10倍量以上を処方・指示、準備・調製し、過量投与に至って」います。ち20件では、「インスリン専用注射器を使用しなかった」ことが分かっています。

インスリン量の誤り(医療事故情報収集等事業74回報告書3 230928)



事故事例を眺めると、例えば「血糖コントロールのため『ヒューマリンR注50単位+生食49.5mL』を持続静注している患者に、看護師Aが注射指示書記載の『ヒューマリンR注・1V+生食50mL』を見て、その通りに調製。看護師Bとダブルチェックの後、看護師Aが薬剤を更新しました。看護師Aは4時間ごとに血糖測定を行っており、18時に血糖値が227mg/dLであったため、血糖指示に従ってヒューマリンR調製液の流量を「2mL/h」から「2.5mL/h」に変更しました。22時の血糖値は29mg/dLで、患者は開眼していたが反応がなく、低血糖指示に従って持続投与中のヒューマリンR調製液を中止し、50%ブドウ糖20mLを静脈注射しました。あわせて直ちに医師に報告し、10分ごとに血糖測定し、50%ブドウ糖20mLの静脈注射を実施。確認したところ、『ヒューマリンR注1000単位+生食50mL』を調製・投与していたことに気が付いた」と言います。事例の背景には、▼医師の注射指示コメント欄に「血糖指示を参照」とあり、看護師は「注射指示ではなく血糖指示を見て調製してくれる」と思っていた▼看護師Aは、インスリン持続静注中の患者を担当した経験が少なく、またインスリン持続静注の院内希釈方法があることを知らなかった—ことがあるようです。

また別の事例では、「意識障害で救急外来を受診し、慢性腎不全の病態で、高カリウム血症・アシドーシス尿毒症による徐脈が明らかになった患者に対し、救急専門医A(28年目)が『高カリウム血症に対してGI療法の適応、速効型インスリン投与』の方針を決めました。救急部医師B(11年目)は、看護師C(3年目)・研修医DにヒューマリンR注を準備するよう指示。リーダー看護師E(28年目)が、研修医D にヒューマリンR注を箱に入れたまま手渡しました。他科から出向している医師F(3年目)が研修医Dに『インスリンを注射器に吸う』よう指示し、研修医Dは10mL注射器を取り出し、ヒューマリンR注バイアルから薬剤を吸おうとしたが陰圧のためできませんでした。交代した研修医Gがヒューマリン R注1バイアル10mL(1000単位)全量を10mL注射器に吸い、医師FにヒューマリンR注のバイアルと10mL注射器を手渡し、医師Fは全量を静脈注射しました。投与3分後、看護師Cは『空のヒューマリンR注のバイアル』を発見したため、『いつ何単位を投与したのか』を医師Fに尋ねたところ、医師Fは『少し前に10mL全量を投与した」と返答。医師Bに確認すると『4単位投与してほしかった』との答えがあり、直ちに低血糖への対処が行われました。事例の背景には、▼研修医D・Gは、インスリン10mLが1000単位という量であるとの認識がなく、インスリン専用注射器の存在を知らなかった▼研修医Gは、医師Fにインスリン10mLが入った注射器を手渡した際、投与量を伝えなかった▼医師Fは、注射器の大きさに疑問を感じたが、準備した量を確認しないまま全量投与してしまった—ことなどがあるようです。

機構では、事態を重く見て、▼インスリンは、投与量を「単位」で指示することに注意が必要である▼インスリンのバイアル製剤を調製する際は、「1単位が0.01mLと微量であること」「インスリン専用注射器を使用すること」など、他の注射薬とは異なる注意点がある点に留意する▼インスリンのバイアル製剤は「本来皮下注射に適した濃度の薬剤を希釈」して、静脈注射、持続静注、 輸液内混注といった様々な方法で投与が行われる▼インスリンは誤って過量投与した場合に患者に与える影響が大きく、特に安全管理に注意が必要な薬剤であるが、薬剤部で調製することは少なく、看護師や医師が病棟・救急外来などで投与前に調製することが多い—ことなどを強調し、「医療機関内の多くのスタッフがインスリンバイアル製剤を使用する可能性があるため、製剤やインスリン専用注射器について正しく理解しておく必要がある」と注意喚起しています。

なお、次回の報告書(本年末公表予定、第75回報告書)でも「インスリンバイアル製剤の過量投与」の重大性に鑑みた分析・再発防止策提言が行われる予定です。



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