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診療報酬改定セミナー2024 看護モニタリング

「退院前後の処方間違い」による重大医療事故が散発、院内で多職種+患者・家族による処方内容確認などの工夫を―医療機能評価機構

2024.3.28.(木)

昨年(2023年)10-12月に報告された医療事故は1444件、ヒヤリ・ハット事例は9986件であった。医療事故のうち8.4%では患者が死亡しており、12.4%では死亡にこそ至らないまでも「障害残存」の可能性が高い—。

こういった状況が、日本医療機能評価機構が3月25日に公表した「医療事故情報収集等事業」の第76回報告書(本年(2023年)10-12月が対象)から明らかになりました(機構のサイトはこちら)(前四半期(2023年7-9月)を対象にした第54回報告書に関する記事はこちら)。

また報告書では、「退院前後の処方間違い」事故に焦点を合わせた更なる分析を行っています。重大な健康被害につながっている事例もあり、機構提言を踏まえ、各医療機関で「自院にマッチした再発防止策」を構築・周知する必要があります。

2023年10-12月、重大な医療事故(死亡事例など)が増加している点が気になる

昨年(2023年)10-12月に報告された医療事故は1444件でした。

事故の程度別に見ると、▼死亡:121件・事故事例の8.4%(前四半期に比べて2.4ポイント増)▼障害残存の可能性が高い:179件・同12.4%(同1.5ポイント増)▼障害残存の可能性が低い:421件・同29.2%(同0.1ポイント増)▼障害残存の可能性なし:425件・同29.4%(同1.6ポイント増)―などとなりました。前四半期に比べて事故が重度化しているように見え、状況を注視する必要があります。

医療事故の概要を見ると、最も多いのは「治療・処置」の504件・34.9%(前四半期に比べて3.3ポイント増)。次いで、「療養上の世話」の412件・28.5%(同2.1ポイント減)、「ドレーン・チューブ」105件・同7.3%(同0.1ポイント減)、「薬剤」99件・同6.9%(同2.3ポイント減)などと続きます。項目の順位・シェアは報告の度に変動しており、コロナ感染症流行が継続する中での医療現場の混乱状況が伺えます。今後も中長期的に動向を見守る必要があります。

医療事故の状況(医療事故情報収集等事業 第75回報告書1 240325)

ヒヤリ・ハット事例は、依然として「様々な場面で発生」している点に最大限の留意を

ヒヤリ・ハット事例に目を移すと、昨年(2023年)10-12月の報告件数は9986件。内訳を見ると、依然として「薬剤」関連の事例が最も多く3404件・ヒヤリ・ハット事例全体の34.1%(前四半期と比べて4.4ポイント減)を占めています。次いで「療養上の世話」1851件・同18.5%(同2.6ポイント減)、「ドレーン・チューブ」1357件・同13.6%(同1.2ポイント減)などと続いています。医療事故に比べてシェアや順位の変化などが小さい点は従前と同様です。

ヒヤリ・ハット事例のうち、医療機関での実施がなかった6612件について、「仮に実施してしまっていた場合の患者への影響度」を見ると、「軽微な処置・治療が必要、もしくは処置・治療が不要と考えられる」事例が98.1%(前四半期から4.1ポイント増)と、大部分を占めている状況にも変化はありません。

しかし、「濃厚な処置・治療が必要と考えられる」ケースも1.6%(同3.5ポイント減)、さらに「死亡・重篤な状況に至ったと考えられる」ケースも0.2%(同0.8ポイント減)あります。一部にとどまってはいますが、「一歩間違えば重大な影響が出ていた」事例が生じている点を重く見て、「すべての医療機関において院内のチェック体制を早急に点検しなおす」必要があります。

ヒヤリハット事例の状況(医療事故情報収集等事業 第75回報告書2 240325)



なお、その際には、Gem Medで繰り返しお伝えしているように「個人の注意だけで医療事故やヒヤリ・ハット事例を防止することはできない」点に留意しなければなりません。どれだけ注意深く業務を行っても、人は必ずミスを犯します。とりわけ、極めて多忙な業務環境にある医療従事者はミスが生じやすい状況に置かれており、こうした中では、「ペナルティの導入」などには意味がなく(効果がない)、かえって弊害のほうが大きくなると危機管理の専門家は指摘します。

「人はミスを必ず犯す」という前提に立ち、「必ず複数人でチェックする」「ミスが生じる前に、あるいは生じた場合には、すぐに気付ける仕組みを構築する」「また包み隠さず報告できるような、院内のルールを遵守し、医療安全を確保し、医療の質を向上させようという、風土を作り上げる」など、医療機関全体で対策を講じることが必要です。

ただし、「複数人でのチェック」には大きな落とし穴がある点にも留意が必要です。A・Bの2人でチェックをする際に、Aさんは「Bさんがチェックをするので『だいたい』で良かろう」と、Bさんは「Aさんがチェックをしているので『だいたい』で良かろう」と考えてしまうことが少なからずあります。この場合には「1人でのチェック」よりも甘くなってしまいます。こうした点も十分に認識したうえで、慎重に「複数チェック」を導入する必要があるでしょう(関連記事はこちらこちらこちら)。

退院前後の「処方誤り」事故が散発しており、再発防止対策の構築が急がれる

報告書では毎回テーマを絞り、医療事故の再発防止に向けた詳細な分析を行っています。今回は(1)退院前後の処方間違いに関連した事例(2)永久気管孔のある患者に無効な補助換気を行った事例—を詳細に分析し、改善策を提示しています。

本稿では、(1)の「退院前後の処方間違い」に焦点を合わせます。こうした事故は2020年1月から昨年(2023年)12月末までに29件報告されています。

処方間違いの内容を見ると、▼処方・指示が漏れてしまった:19件▼不要な薬剤を処方してしまった:5件▼誤った薬剤を処方してしまった:2件▼投与量間違い:1件▼禁忌薬剤の処方:1件▼用法の誤り:1件—となっています。こうした誤りの結果、死亡された患者はいませんが、「濃厚な治療が必要となった」患者が15例、「障害残存の可能性が高い」患者が2例生じており、その重要性を十分に認識する必要があります。

もう少し具体的に見てみると、処方・指示が漏れてしまった事例では、▼定期処方に含まれていなかった薬剤の処方が漏れた▼他診療科の薬剤の処方が漏れた▼入院中に開始した薬剤の処方が漏れた▼休薬していた薬剤の指示が漏れた—といった具合です。

背景としては、例えば「副腎皮質ホルモン剤のプレドニン錠について、入院中に投与量を調整していたため、他の薬剤と別処方になっていたことから、処方が漏れてしまった」、「バイアスピリン錠を入院中に休薬していたため、他の薬剤と別処方になっており、処方が漏れてしまった」、「退院処方を入院の主科が行うのか、各診療科が行うのか曖昧であったため、他診療科の薬剤処方が漏れてしまった」ことなどがあります。

ある事例を詳細に見てみると、次のような状況です。

▽皮膚筋炎とステロイド性糖尿病で入院した患者について、▼入院中にインスリンの調整を行う▼退院時からプレドニン錠を減量する—予定でした。プレドニン錠は、患者本人の体調や検査結果により投与量を調整しており「定期処方とは違う曜日の処方」がなされていました。このため、退院処方の際、医師がプレドニン錠の処方を忘れてしまい(上級医に確認のうえ処方する予定であったが、多忙ゆえに失念)、また看護師も退院処方から漏れていることに気付きませんでした。また、患者や家族へ「プレドニン錠の継続が重要」であることを何度も説明していましたが、患者は軽度認知機能低下があり処方漏れに気付きませんでした。退院から2日後、患者は低血糖となり手指振戦が出現し、もうろうとしていたため救急搬送となってしまいました。

こうした事例の検証結果を踏まえ、機構では次のような対策が「退院前後の処方間違い」防止に重要ではないかとの考えを示しています。

【退院処方時の対策】
▽退院決定を計画的に行い、退院処方を慌てて出さないようにする
▽退院処方の内容を複数の医師が確認できるよう、できるだけ平日に処方する
▽医師は、可能な限り「退院処方を退院日前日の時間内に入力」する

【処方時の確認】
▽前回処方を単に「Do処方」するだけではなく、これまでの治療歴・薬歴や疾患の治療上重要な薬剤が処方されているか確認する
▽入院中の内服薬が継続して処方できているか確認する

【他職種と連携した対策】
▽薬剤変更時には医師が診療録に記載し、他職種も把握できるようにする
▽看護師が退院処方を患者に渡す際、「入院中に服用していた薬剤が継続」されているか確認する
▽退院処方を患者に手渡す際、薬剤師・看護師が「患者と共に薬剤1つ1つの服用量などを確認」する

【他診療科・他院と連携した対策】
▽退院時、医師は他診療科や他院と連絡を取り、連携する
▽複数の診療科が関与している場合、看護師は各診療科に退院処方を確認する

【薬剤師による退院時指導】
▽全部署・病棟で薬剤師による退院時の服薬指導ができるよう調整していく
▽抗凝固薬などハイリスク薬の管理を要する患者においては、薬剤師の退院時指導を行う体制を検討する
▽担当の病棟薬剤師が患者の退院時指導ができない場合、必要に応じて他の薬剤師に業務を依頼する

【患者への説明】
▽退院時指導の際、持参薬、退院処方の全ての薬剤について「継続する薬剤がどれか」を患者へ説明する
▽患者に「退院後はかかりつけ医を受診して内服薬を継続してください」と説明することはよくあるが、患者本人が理解していない場合もあるため、可能であれば家族にも伝える

【特定の薬剤に関する確認】
▽ステロイド剤の処方は患者の体調や検査結果に左右されることが多く、定期処方に合わせることは難しいため、医師は「キードラッグをいつまで処方しているか」わかるように掲示板にメモをする
▽多発性骨髄腫による骨病変の治療などに用いる「ランマーク皮下注」を投与している患者については、病棟薬剤師もカルシウム製剤やビタミンD製剤の処方の有無や、血清カルシウム値を確認する

【システムを活用した対策】
▽薬剤部の病棟業務支援システムを活用し、「処方切れ患者検索機能」を用いて薬剤師が処方漏れを把握する
▽医療安全に関する委員会などで事例を提示し「退院時の処方漏れに気付ける」システムを検討する



こうした提言・事例も参考に「自院にマッチした対策」を構築し、スタッフに周知していくことが重要です。



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