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新型コロナ対策 医療崩壊の真実

異成分混入の医薬品を製造販売した小林化工社、業務停止命令・業務改善命令―厚労省、福井県

2021.2.10.(水)

福井県と厚生労働省は2月9日、白癬等治療薬のイトラコナゾール錠50「MEEK」に多量の睡眠導入剤成分(リルマザホン塩酸塩水和物)を誤って混入させた製薬メーカー「小林化工社」に対し、第1種医薬品製造販売業、第2種医薬品製造販売業、医薬品製造販売業の業務停止命令および業務改善命令を行いました(厚労省のサイトはこちら)。



同社が製造販売している白癬やカンジダ症等の治療薬であるイトラコナゾール錠50「MEEK」から、通常臨床容量を超える睡眠導入剤成分「リルマザホン塩酸塩水和物」が検出されました。当該医薬品を服用した患者からの複数の副作用(ふらつき、意識朦朧など)報告があり、これに伴う自動車事故・転倒などが生じる(交通事故22名、救急搬送・入院41人)とともに、因果関係こそ明らかになっていませんが「2名の死亡事例」も生じています(関連記事はこちら)。

福井県の調査では、異成分が混入した背景には▼承認書と異なる製造方法がとられていた▼虚偽の「製造指図書」「製造に関する記録」「品質試験に関する記録」などを作成していた▼製造管理・品質管理の結果を適正に評価せずに出荷していた▼製品の品質に大きな影響を及ぼす製造手順の変更時に変更管理がなされておらず、必要なバリデーション(医薬品等製造工程の適正性検証業務)も適切に実施されていなかった▼製造手順等からの逸脱が生じた場合にその内容を記録していなかった▼製造手順等からの逸脱が、製品の品質へ及ぼす影響の評価もしておらず、所要の措置をとらなかった▼医薬品製造管理者が、承認書と製造実態が異なる事実などを認識していたにもかかわらず、従事者等を適切に監督せず、必要な注意を怠った―など、重大な法令違反が多数折り重なっていることが判明しています。

事態を重く見た福井県は、同社に対し次のような行政処分を行いました。

▽同社における第1種医薬品製造販売業の許可に係る製造販売業務について「 116 日間(2021年2月10日から6月5日まで)の業務停止」

▽同社における第2種医薬品製造販売業の許可に係る製造販売業務について「60 日間(2021年2月10日から4月10日まで)の業務停止」

▽同社の矢地工場における医薬品製造業の許可に係る製造業務について「 116 日間(2021年2月10日から6月5日まで)の業務停止」

▽同社の清間向上における医薬品製造業の許可に係る製造業務について「60 日間(2021年2月10日から4月10日まで)の業務停止」

ただし、▼安全対策▼製造設備の維持管理▼製造管理および品質管理の改善▼業務停止命令除外品目(他社による製造販売・製造によって安定供給に支障がなくなるまでの間、福井県が認めた医療上の必要性の高い品目)」の製造・出荷―に係る業務は継続することが可能です。



あわせて、次のような業務改善命令も行われています。
▽医薬品医療機器法などの関連法令を遵守する
▽同社の法令順守体制の抜本的な改革を行い、それを実現するための組織体制を構築する(経営陣を含めた責任者の責任明確化など)



本件は、回収該当品目や同社のみならず、「後発医薬品全体の信頼性」を揺るがす重大事例であると指摘する識者も少なくありません。医療保険財政の健全化に向けて「後発品の使用促進」は重要事項であり、徹底した改善が求められます。



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