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地域医療構想実現に向け「病院の再編・統合で土地・建物を取得する」場合の税負担を軽減―厚労省

2022.4.8.(金)

地域医療構想実現に向け「病院の再編・統合で土地・建物を取得する」場合(今年(2022年)4月から2024年3月までに不動産を取得するケースに限る)に、不動産取得税を軽減する―。

厚生労働省は4月1日に通知「再編計画に係る不動産取得税の課税標準の特例措置について」を示し、こうした税制特例の仕組みの考えを明確にしています。

2022年4月から24年3月までに再編計画に沿って不動産取得するケースが対象

来年度(2022年度)から、人口の大きなボリュームゾーンを占める団塊世代が75歳以上の後期高齢者となりはじめ、2025年度にはすべてが後期高齢者に達するため、今後、急速に医療ニーズが増加していくと予想されます。従来型の医療提供体制(例えば、病院完結型の医療)では、増大し複雑化する医療ニーズに的確かつ効率的に応えることが難しくなるため、各地域において「2025年度の医療ニーズ」を踏まえた「地域医療構想の実現」が求められています。

地域医療構想は、地域(主に2次医療圏をベースとする地域医療構想調整区域)における将来(2025年度)の医療需要から、▼高度急性期▼急性期▼回復期▼慢性期等―の機能別必要病床数を推計した、言わば「将来の医療提供体制の設計図」という位置づけです。

この点、地域の医療ニーズや、地域の医療資源の状況などを考慮し、「病床数の調整」にとどまらず「医療機関の再編・統合」も視野に入れた検討が求められます。

とりわけ新型コロナウイルス感染症を契機として、我が国の医療提供体制においては「機能分化が進んでいない」という大きな課題がより明確になっており、医療機能の分化・連携の強化を進めるために、例えば「急性期機能・高度急性期機能を●●病院に集約する」など地域医療提供体制全体の在り方を考えていくことが重要となるのです。この再編・統合は「医師の働き方改革」においても重要となります。

その際、例えば「A病院とB病院を再編・統合する」計画が固まったとします(地域医療構想調整会議で合意)。その計画に沿って「病院の新設や増改築」を行うことが必要となれば、土地や建物を新たに取得することになりますが、莫大な不動産取得税を納めることが求められます。

この点、昨年(2021年)末に決定され、今般成立した税制改正では「再編計画に基づいて取得した土地・建物について『不動産取得税の課税標準を現行の2分の1に軽減』する」こととなりました。税制面で「土地・建物を取得しやすくする」ことで、再編・統合の後押しするものです(関連記事はこちら)。

今般の通知では、この「再編計画に係る不動産取得税の課税標準の特例措置」について詳細を明らかにしています。

まず、今般の特例措置は「今年(2022年)4月1日から2024年3月31日まで」の時限措置であることが明示されました。具体的には下記の対象不動産の取得が「今年(2022年)4月1日から2024年3月31日まで」に行われた場合に、不動産取得税の計算対象から「取得不動産価格の2分の1に相当する額」が控除されます。再編・統合を「早期」に検討・決定するにとどまらず、「不動産取得」という実行に移すことが重要です。

特例措置の対象となる不動産は、「再編計画の認定を受けた医療機関の開設者が、認定された再編計画に記載された医療機関再編事業(地域医療構想の達成に向けた病床の機能の分化・連携を推進するために2施設以上の医療機関を再編する事業)により取得する不動産」です。例えば、「A病院・B病院を合併して別の土地に新病院を建設する場合に、当該土地・建物が対象になる」イメージです。

ただし、次の不動産は特例に対象とならない点に留意が必要です。
▼宿舎の用に供する不動産(職員寮など)
▼利用について対価・負担として支払うべき金額の定めのある宿泊施設、駐車施設、遊技施設、飲食店、喫茶店および物品販売施設の用に供する不動産



なお、再編・統合にあたって「病床数を一定程度以上削減した病院」に対して逸失利益を補助する「病床機能再編支援事業」が2021年度から制度化(恒久化されている)されており、これも再編・統合を後押しする重要な仕組みです(関連記事はこちら)。



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