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GemMed塾 ミニウェビナー DPC委員会のありかたとは?

2023年度のDPC機能評価係数IIトップ、大学病院群で富山大病院、特定群で帯広厚生病院、標準群で北見赤十字病院

2023.3.31.(金)

来年度(2023年度)のDPC制度における機能評価係数IIのトップは、大学病院本院群(旧I群)では富山大学附属病院、DPC特定病院群(旧II群)ではJA北海道厚生連帯広厚生病院、DPC標準病院群(旧III群)では北見赤十字病院となる―。

厚生労働省が3月28日に行った「厚生労働大臣が指定する病院の病棟並びに厚生労働大臣が定める病院、基礎係数、暫定調整係数、機能評価係数I及び機能評価係数IIの一部を改正する告示」から、こうした状況が明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)(2022年度の状況に関する記事はこちら)。

大学病院本院群の機能評価係数II、トップ3は富山大病院、鹿児島大病院、弘前大病院

DPC制度では、全病院に共通する「DPC点数表に基づく点数」(日当点)に、医療機関ごとの係数(医療機関別係数)と入院日数を乗じて、包括範囲の診療報酬請求点数(収益)を計算します(DPC点数×医療機関別係数×在院日数)。

医療機関別係数は、(1)基礎係数(2)機能評価係数I(3)機能評価係数II(4)激変緩和係数—の和で計算されます。このうち(3)の機能評価係数IIは、いわば「各DPC病院の努力をさまざまな角度から評価する」もので、前々年の10月から前年の9月までの診療実績などをもとに、毎年度見直されます。病院の努力・実績を係数化しており、「係数が高い」ほど「実績をあげている」「頑張っている」と見ることが可能です。

基礎係数・機能評価係数I(各種加算を係数化したもの)は改定時に見直されるので、2023年度は前年度(2022年度)から変わりません。また激変緩和件数は「改定年度の1年間」のみのものであり、2023年度は「ゼロ」となります。



まず大学病院本院群(旧I群)については従前どおり82病院。機能評価係数IIが最も高いのは富山大学附属病院(富山県)の0.1665、逆に最も低いのは東京慈恵会医科大学附属病院(東京都)の0.0691です。

大学病院本院群の、2023年度における機能評価係数IIのトップ3は、(1)富山大学附属病院(富山県)の0.1665(2)鹿児島大学病院(鹿児島県)の0.1653(3)弘前大学医学部附属病院(青森県)の0.1589―となりました。各病院の努力、新型コロナウイルス感染症の影響などが複雑に絡み、上位病院の顔ぶれが入れ替わっています。

特定群の機能評価係数II、トップ3は帯広厚生病院、富山県立中央病院、松山赤十字病院

大学病院本院なみの高度な医療を提供しているDPC特定病院群(旧II群)は従前どおり181病院。機能評価係数IIが最も高いのはJA北海道厚生連帯広厚生病院(北海道)の0.1640、逆に最も低いのは帝京大学医学部附属溝口病院(神奈川県)の0.0580です。

特定病院群の、2023年度における機能評価係数IIのトップ3は、(1)帯広厚生病院(北海道)の0.1640(2)富山県立中央病院(富山県)の0.1628(3)松山赤十字病院(愛媛県)の0.1603―となりました。富山県立中央病院がトップ2に躍り出ており、病院の努力が伺えます。

標準群の機能評価係数II、トップ3は北見赤十字病院、長岡赤十字病院、市立四日市病院

「大学病院本院群」「DPC特定病院群」以外の病院で構成されるDPC標準病院群(旧III群)は、前年度から3病院減って1498病院。機能評価係数IIが最も高いのは北見赤十字病院(北海道)の0.1840、逆に最も低いのは医療法人尽心会百武整形外科病院(佐賀県)の0.0334です。

標準病院群の、2023年度における機能評価係数IIのトップ3は、(1)北見赤十字病院(北海道)の0.1840(2)長岡赤十字病院(新潟県)の0.1785(3)市立四日市病院(三重県)の0.1735―となりました。標準病院群でもトップ3病院の顔ぶれが一新されています。



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