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神経系や血液系などの領域別に指定難病の追加検討を開始、年内告示を目指す―指定難病検討委員会

2016.5.17.(火)

 医療費助成の対象となる指定難病(現在306疾病)について、2017年度からの更なる対象疾病追加に向けて、約220の候補疾病を「神経・筋疾患」や「血液系疾患」などといった「領域別」に検討していく―。

 厚生科学審議会・疾病対策部会の「指定難病検討委員会」は16日、このような具体的な方針を固め、約220の候補疾病についての本格的な検討を開始しました(関連記事はこちら)。

 2017年度からの対象疾病追加に向けて、年内にも追加疾病の告示を行いたい考えです。

5月16日に開催された、「第14回 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会」

5月16日に開催された、「第14回 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会」

現在、指定難病は306疾病で、重症者などには医療費を助成

 国は2014年に、難病対策の根拠法となる「「難病の患者に対する医療等に関する法律」(難病法)を制定。同法では、「難病の対する医療提供体制の充実」や「難病に対する調査・研究の推進」といった事項を定めるとともに、助成対象となる疾病を大幅に拡大することとしています(関連記事はこちらこちら)。

 具体的には、次の5要件を満たす疾患は、原則として厚生労働大臣から「指定難病」に指定され、医療費助成が行われます。ただし、がんや感染症など他の助成施策がある場合には、指定難病とはなりません。

▽発症の機構が明らかでない

▽治療方法が確立していない

▽長期の療養を必要とする

▽患者数が人口の0.1%(当面は約18万人未満)に達しない

▽客観的な診断基準などが確立している

医療費助成対象となる指定難病の要件

医療費助成対象となる指定難病の要件

 検討委員会では、関係学会や研究班から「指定難病の対象とすべき」と進言された疾病について5要件を精査。その結果、現在、306疾病が指定難病に指定されています(ただし、医療費が助成されるのは、一定の重症度などを満たすものに限定)(関連記事はこちらこちらこちら)。

新規検討候補として約220疾病、領域別に指定難病の要件を確認

 学会や研究班はその後も研究や論文取集などを進めており、今般、更なる指定難病の拡大に向けた候補となる約220疾病が公表されました(16日の厚労省提出資料では、「QT延長症候群」と「先天性QT延長症候群」を一括で扱って222疾病としている場合と、両者を別扱いして223疾病としている場合があり、今後、精査される見込み)

 これから「神経・筋疾患」や「血液系疾患」などといった「領域別」に、5要件に合致しているか否かを検討していきます。

(1)神経・筋疾患:「非定型良性小児部分てんかん」や「Gorlin症候群」など20疾病

(2)血液系疾患:「EBウイルス関連血球貪食性リンパ組織球症」や「TAFRO症候群」など13疾病

(3)呼吸器系疾患:「バード・ホッグ・デュベ症候群(BHD)」や「声門下狭窄症」など6疾病

(4)骨・関節系疾患:「デスモイド線維腫症」と「びまん性特発性骨増殖症」の2疾病

(5)産科婦人科疾患:「46,XX精巣性性分化疾患」や「Mayer-Rokitansky-Küster-Häuser症候群」など5疾病

(6)視覚系疾患:「Fuchs角膜内皮変性症」や「ICE症候群」など17疾病

(7)循環器系疾患:「QT延長症候群」や「QT短縮症候群(SQTS)」など18疾病

(8)消化器系疾患:「Cowden症候群」や「Idiopathic Slow Transit Constipation」など24疾病

(9)腎・泌尿器系:「膠原線維糸球体沈着症」や「腎血管性高血圧(線維筋性異型性による」など9疾病

(10)染色体または遺伝子変化に伴う症候群:「トリーチャーコリーズ症候群」や「脳クレアチン欠乏症候群」など13疾病

(11)代謝性疾患:「3-ヒドロシン-3-メチルグルタルCoAリアーゼ欠損症」や「3-メチルクロトニルCoAカルボキシラーゼ欠損症」など24疾病

(12)聴覚・平衡機能系疾患:「Auditory Neuropathy」や「Pendred症候群」など16疾病

(13)内分泌系疾患:「17β-ヒドロキスステロイド脱水素酵素欠損症」や「9q34欠失症候群」など23疾病

(14)皮膚・結合組織疾患:「遺伝性毛髪疾患」や「ウェーバー・クリスチャン病」など11疾病

(15)免疫系疾患:「遺伝性自己炎症性疾患」や「関節型若年性特発性関節炎」など6疾病

(16)小児科学会が要望があるが、小児慢性特定疾病でないもの:「2型コラーゲン異常症関連疾患」や「TRPV4異常症」など16疾病

 

 16日の検討委員会では、「(2)の血液系疾患と(15)の免疫性疾患は併せて議論することが効率的である」(直江知樹委員:国立病院機構名古屋医療センター院長)や「(5)の産科婦人科系と(13)の内分泌系、さらに(9)の腎・泌尿器系は併せて議論すべき」(大澤真木子委員:東京女子医科大学名誉教授)といった議論の進め方に関する意見のほか、研究班や学会からの進言に不備があるといった厳しい指摘も出されました。

 後者の指摘としては、千葉勉委員(京都大学大学院総合生存学館思修館特定教授)や宮坂信之委員(東京医科歯科大学名誉教授)から、「研究班の質に差があり、研究班を評価する仕組みが必要なのではないか」「すでに指定難病となっている306疾病との整合性を欠いている候補がある」といったものが挙げられます。

 また(16)の疾病は、先に小児慢性特定疾病の要件を満たすかどうかの確認を先行(させた上で、指定難病の対象とするか否かを「追いかけで」議論することになります。

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