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かかりつけ薬剤師指導料、届け出に当たっては「地域ケア会議」などへの継続参加が必要―疑義解釈3【2016年度診療報酬改定】

2016.5.23.(月)

 厚生労働省は19日に、2016年度診療報酬改定の疑義解釈その3を公表しました。今回は「かかりつけ薬剤師」などに関する新たな解釈、「歯科報酬」に関する解釈の修正を示しています。

2016年5月中の届け出に限り、「届け出受理日」から算定可能

 2016年度の調剤報酬改定では、昨年(2015年)10月に厚労省がまとめた「患者のための薬局ビジョン」をベースに、かかりつけ薬剤師・薬局の推進に向けた大幅な点数設計の見直しが行われました。

 かかりつけ薬剤師とは、「患者の服薬状況を一元的・継続的に把握し、それに基づき患者へ指導等を行う」「得られた患者情報に基づき、かかりつけ医に服薬情報等を報告するとともに、薬学的見地から処方内容の疑義照会や処方提案等を行う」薬剤師と定義されました。

 これまでの「対物業務」から「対人業務」へのシフトを促すものと言え、調剤報酬では次のような点数を設定して誘導を図ります。

▽かかりつけ薬剤師が行う服薬指導を「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」として評価する(薬剤服用歴管理指導料は、かかりつけ薬剤師以外の薬剤師が行う服薬指導を評価するものに見直し)

▽かかりつけ薬剤師の役割を発揮できる薬局の体制・機能を「基準調剤加算」で評価する

 前者の「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤包括管理料」を届け出るためには、「次の要件を全て満たす保険薬剤師が配置されていること」という施設基準を満たさなければいけません。

(1)以下に掲げる勤務経験などを有していること

  (ア)施設基準の届出時点において、保険薬剤師として3年以上の薬局勤務経験がある

  (イ)当該保険薬局に週32時間以上勤務している

  (ウ)施設基準の届出時点において、当該保険薬局に6か月以上在籍している

(2)薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度などの研修認定を取得していること(平成29年3月31日までは要件を満たしているものとして取り扱う)

(3)医療に係る地域活動の取組に参画していること

 このうち(3)の「医療に係る地域活動の取り組みへの参画」について、今般の疑義解釈では、▽地域包括ケアシステムの構築に向けた、地域住民を含む、地域における総合的なチーム医療・介護の活動▽地域において人のつながりがあり、顔の見える関係が築けるような活動―に主体的・継続的な参画を指すことが明確にされました。具体的には、次のような事例が挙げられています。

▼「地域ケア会議」など地域で多職種が連携し、定期的に継続して行われている医療・介護に関する会議への主体的・継続的な参加

▼地域の行政機関や医療・介護関係団体など(都道府県や郡市町村の医師会、歯科医師会および薬剤師会ならびに地域住民に対して研修会などのサービスを提供しているその他の団体など)が主催する住民への研修会等への主体的・継続的な参加

▼行政機関や学校などの依頼に基づく医療に係る地域活動(薬と健康の週間、薬物乱用防止活動、注射針の回収など)への主体的・継続的な参画(ただし、薬局内でのポスター掲示や啓発資材の設置のみでは不可)【当面は要件に該当】

▼行政機関や地域医師会、歯科医師会、薬剤師会の協力のもとで実施している休日夜間薬局としての対応、休日夜間診療所への派遣【当面は要件に該当】

▼委嘱を受けて行う学校薬剤師の業務【当面は要件に該当】

 

 こうした施設基準の届け出を本年(2016年)5月中に行った場合には「届け出受理日」からかかりつけ薬剤師指導料などを算定できますが、6月以降に行った場合には「届け出日の属する月の翌月1日」(通常通りの取り扱い)から算定することになります。例えば、6月15日に届け出たのであれば、算定は7月1日からとなります。

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