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インフル治療薬のオセルタミビルカプセル75mg「サワイ」、既存薬剤も含めて使用期限を4年から6年に再延長—厚労省

2023.7.5.（水）

季節性インフルエンザ治療薬の「オセルタミビルカプセル75mg『サワイ』」については、最新データを踏まえて有効期限を、これまでの「4年」から「6年」に延長する。既存の使用期限が印字されている製剤についても、「有効期限6年」として取り扱うことを認める—。

一方、同じくインフルエンザ治療薬の「オセルタミビルDS3%『サワイ』」については、有効期限延長がメーカーで検討中であり、従前どおり「有効期限は4年」として取り扱う—。

厚生労働省は6月30日に事務連絡「オセルタミビルカプセル75mg『サワイ』及びオセルタミビルDS3%『サワイ』の使用期限の取扱いについて」を示し、医療現場などに注意を呼びかけました（厚労省サイトはこちら）。

外用副腎皮質ホルモン剤には「名称類似薬」が多い点に留意を

▼オセルタミビルカプセル75mg「サワイ」▼オセルタミビルDS3%「サワイ」—は、A型・B型インフルエンザウイルス感染症の治療・予防に用いられる薬剤です（タミフルの後発品）。

前者のオセルタミビルカプセル75mg「サワイ」については、2021年に室温での有効期間が「3年」から「4年」に延長する届け出がなされ、これを受け「既に市場に流通している製剤の使用期限について『4年』として取り扱ってよい」（有効期間3年として使用期限が印字されているが、1年間延長してよい）旨の事務連絡が本年（2023年）3月に示されました（関連記事はこちら）。

さらに今般、追加データを踏まえて室温での有効期間が「4年」から「6年」に再延長され、この有効期間延長は「現在、流通している製剤にも適用可能」と判断されました。この点、上記と同様に「有効期間が3年・4年」という前提で使用期限が外箱に印字されている製剤についても下記のように「有効期間6年の製剤として取り扱ってよい」ことが今般の事務連絡で明らかにされました。

▽使用期限が「本年（2023年）8月まで」（「2023／08」と表示）、あるいは「それ以前」となっている製剤は、「有効期間3年」として外箱に期限が印字されている
↓
▼変更後の使用期限は下表のとおり、「印字されている使用期限より3年長い」もの（6年）として取り扱う

有効期間3年で期限が記載されているオセルタミビルカプセル75mg「サワイ」の新たな使用期限（3年延長）【新】

▽使用期限が「本年（2023年）９月（「2023／09」と表示）―来年（2024年）6月（「2024／06」と表示）」となっている製剤は、「有効期間4年」として外箱に期限が印字されている
↓
▼変更後の使用期限は下表のとおり、「印字されている使用期限より2年長い」もの（6年）として取り扱う

有効期間4年で期限が記載されているオセルタミビルカプセル75mg「サワイ」の新たな使用期限（2年延長）【新】

また、後者のオセルタミビルDS3%「サワイ」についても、同じく、2021年に室温での有効期間が「3年」から「4年」に延長する届け出がなされ、これを受け「既に市場に流通している製剤の使用期限について『4年』として取り扱ってよい」（有効期間3年として使用期限が印字されているが、1年間延長してよい）旨の事務連絡が本年（2023年）3月に示されました（関連記事はこちら）。

ただし、こちらについての有効期限再延長は、現在、メーカーにおいて検討が続いている状況です（現時点では再延長はなされていない）。

このため、上記事務連絡から変更はなく、使用期限は次のように考えることが明確にされました。従前までと変更はありません。

▽使用期限が「本年（2023年）8月まで」（「2023／08」と表示）、あるいは「それ以前」となっている製剤は、「有効期間3年」として外箱に期限が印字されている
↓
▼変更後の使用期限は下表のとおり、「印字されている使用期限より1年長い」もの（4年）として取り扱う（従前までと変更なし）