経済財政諮問会議等では「真に医療の姿を示すデータ」に基づいて医療制度の在り方を議論せよ―日病・相澤会長
2021.5.24.(月)
日本病院会は5月22日に社員総会を開催し、新役員体制を固めました。新役員は次のとおりです(敬称略)。
会長:相澤孝夫(社会医療法人財団慈泉会理事長、相澤病院最高経営責任者)
副会長(会長代行):岡留健一郎(福岡県済生会福岡総合病院名誉院長)
副会長(会長代行):万代恭嗣(医療法人社団大坪会北多摩病院院長)
副会長(業務執行):仙賀裕(茅ヶ崎市立病院名誉病院長、総務担当)
副会長(業務執行):島弘志(社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院院長、医療政策担当)
副会長(業務執行):泉並木(武蔵野赤十字病院院長、人材育成担当)
副会長(業務執行):大道道大(社会医療法人大道会理事長・森之宮病院院長、情報発信担当)
新体制発足に当たって相澤会長は「新型コロナウイルス感染症の影響もあり、今後、さらに人口減・高齢化により医療、病院経営を取り巻く環境が厳しくなってくる。そうした中で間もなく『骨太方針2021』が閣議決定されるが、そこでは『財政をどうしていくか』という視点が中心で、『国民の健康や生命をどう守っていくか』という視点が欠けている。我々日本病院会は、『国民の健康や生命をどう守っていくか』という視点に立って意見を述べていく。そこでは、データに基づいた議論が重要となるが、経済財政諮問会議などに出されるデータは、本当の医療の姿を現したものとは到底言えない。例えば、諮問会議のメンバーは『一般病床=急性期病床』と考えているが、一般病床の中には緩和ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟も含まれているが、これらが急性期病床でないことは当然である。日病では、きちんとした、医療の姿をきちんと現すデータを示し、諮問会議の議論の場に我々病院団体代表を加えてほしいとお願いしてきている。日病や病院団体が一丸となってそこに臨まなければ、この国の医療は本当におかしなものになってしまう。日病内でも真摯な議論をしていきたいので、どうか会員諸氏の意見・考え・思いを述べてほしい」旨を述べて今います。
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