現下の光熱費の高騰は想定を超える、コスト増を患者負担に転嫁できない保険医療機関へ「緊急の補助」をしてほしい—四病協
2022.6.24.(金)
四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会の4団体で構成)は6月23日、萩生田光一経済産業大臣へ宛てて「医療機関における光熱費(電気・ガス・燃料)に関する要望」を行いました(関連記事はこちら)。
現下のウクライナ情勢や急激な円安の進行などが複合的に重なり「光熱費の高騰」が続いています。さらに出口も見えず、今後も光熱費は高騰すると見られます。
この点、四病協では▼現下の光熱費の値上がりは想定を逸脱するものである▼保険医療機関では、光熱費等の高騰によるコスト増を、患者負担に転嫁することができない—ため、コスト増分が「医療機関の持ち出しになっている」と指摘。
しかし、こうした状況が長引くと想定される中で「医療機関の対応には限界があり、補助金によって喫緊の対応を行ってほしい」と強く要望しています。
なお、この点について政府は「地方自治体の判断で『新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金』を医療機関の窮状救済(食材費などの高騰に対する補助等)に充てることも可能である」旨の考えを示しています(関連記事はこちら)が、四病協では「地方自治体の判断に左右され、確実性に乏しい」と判断。
光熱費値上がりは医療提供体制にも大きな影響を及ぼすことから、四病協は「可及的速やかに財政措置を充実してほしい」とも求めています。
今後の政府の対応に注目が集まります。
【関連記事】
患者・国民に「入院における食事療養費は30年近く据え置かれ、病院が困窮している」状況PRし、理解を得たい—四病協
コスト急騰踏まえた「入院時食事療養費への緊急手当て」要望へ、オンライン資格確認義務化なら実費補助を—四病協
【2022年度診療報酬改定答申6】紹介受診重点病院を加算で評価、外来→在宅の円滑移行を新たな診療報酬でサポート