2021年、我が国の人口は62万8234人の自然減、出生数は明治32年以来最少の81万1622人に―厚労省
2022.9.20.(火)
昨年(2021年)における出生数は81万1622人、死亡数は143万9856人で、我が国の人口は前年から62万8234人の自然減となった―。
こういった状況が、厚生労働省が9月16日に公表した2021年の「人口動態統計(確定数)の概況」から明確になりました(厚労省のサイトはこちら)。我が国の人口減少はスピードをさらに早めており、実効性のある少子化対策を早急に検討・実行する必要があります。
出生数は80万人を切る勢い、合計特殊出生率は1.30に低下
まず昨年(2021年)の出生数を見てみると、81万1622人で前年から2万9213人減少。明治32年(1899年)の人口動態調査開始以来「最少」となりました。新型コロナウイルス感染症が流行する中では「妊娠→出産」を控えるカップルが少なくないと指摘されますが、「80万人を切る勢いで減少している」点に改めて衝撃を受けます。
出生率(人口1000対)は6.6で前年(6.8)から0.2ポイント低下しています(2017年:7.6→18年:7.4→19年:7.0→20年:6.8→21年:6.6)。
さらに、「1人の女性が一生の間に生む子供の数」に相当する合計特殊出生率を見ると「1.30」で、前年の1.33から0.03低下しました(2017年:1.43→18年:1.42→19年:1.36→20年:1.33→21年:1.30)。
一方、死亡数は143万9856人で、前年(137万2755人)から6万7101人の増加となりました。「戦後最多」となっています。
死亡率(人口1000対)は11.7で前年(11.1)から0.6ポイント上昇しています(2017年:10.8→18年:11.0→19年:11.2→20年:11.1→21年:11.7)。
出生が減少し、死亡が増加した結果、両者の差である「自然増減」は、昨年(2021年)はマイナス62万8234人で、前年(マイナス53万1920人)から9万6314人の減少となりました。自然増減率(人口1000対)はマイナス5.1で前年(マイナス4.3)から0.8ポイント低下しています。自然増減数・率ともに「15年連続」の減少・低下となっています。
Gem Medで繰り返し指摘していますが、少子化は「将来の医療・介護提供体制の脆弱化、医療保険・介護保険財政の脆弱化」はもちろん、「国家の衰退」にもつながります(国家の三要素として「領土」「国民」「主権」が挙げられため)。我が国の存立にかかわる重要問題であることを再認識し、「実効性のある少子化対策」を検討する必要があります(給付金などで少子化が改善するのか再検証する必要がある)。
する必要があります。
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