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GemMed塾 看護モニタリング

病院への入院や介護施設入所手続きなど支援する高齢者等終身サポート事業が増加、利用者の安全・安心確保のため国がガイドランを制定

2024.6.21.(金)

病院への入院や介護施設入所などの手続きを支援する高齢者等終身サポート事業が増加しており、今後の高齢単独世帯増加に伴って、その重要性が増してくると想定される—。

こうした事業は、死後も含めて契約期間が長期にわたることから、利用者等の安全・安心を確保するために国がガイドランを制定しました。厚労省はこのほど事務連絡「『高齢者等終身サポート事業者ガイドライン』の策定について(周知)」として示しています(厚労省サイトはこちら)。

医療・介護関係者も、こうした事業者が存在することを認識するとともに、事業者が利用者(入院患者・入所者)に適切な支援を行っているかなどに目を配ることが期待されます。

高齢者等終身サポート事業者ガイドランのポイント

高齢単独世帯が増加する中で、入院・入所の手続き支援を行う事業者等の重要性が高まる

昨今、「病院への入院、介護施設等への入所の際の手続き支援」、「日用品の買物などの日常生活支援」、「葬儀や死後の財産処分などの死後事務等支援」を家族・親族に代わって行う、いわゆる「高齢者等終身サポート事業」を行う事業者が増加してきているといいます。

こうした事業については、死後のサービスを含み、契約期間が長期であることなどから、「利用者保護の必要性が高い」ことは述べるまでもありません。

そこで今般、▼内閣官房(身元保証等高齢者サポート調整チーム)▼内閣府孤独・孤立対策推進室▼金融庁▼消費者庁▼総務省▼法務省▼経済産業省▼国土交通省▼厚労省—が協働し、事業者の適正な事業運営確保、事業の健全な発展推進、利用者の利用の安心等を確保するための「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」を作成しました。遵守すべき法律上の規定や、留意すべき事項などを整理したものです。

病院や介護施設などでは、高齢者の入院・入所にあたり「高齢者等終身サポート事業者」と関与する場面も少なくないと考えられ、ガイドラインについて目を通しておくことが重要です(違法な対応を行う事業者、不適切な対応を行う事業者を目の当たりにした場合には注意喚起することなども重要です)。



ガイドラインは「本人(例えば高齢者)との契約に基づいて▼身元保証等サービス▼死後事務サービス—を事業として継続的に提供している事業者」を主な対象として、これら事業者に対し「サービス提供にあたり、利用者の尊厳と自己決定を尊重する」こと、「関連する制度等を活用しつつ、利用者の価値観等に基づく意思決定が行われるよう配慮する」ことを求めています。

また、事業者が本人(例えば高齢者)と▼身元保証等サービス▼死後事務サービス—の契約を締結する際には、次のような点に留意することを求めています。

▽事業者は、民法や消費者契約法に定められた民事ルールに従いつつ、契約内容の適正な説明(契約書・重要事項説明書を交付した説明)を行うことが重要である

▽医療・介護関係者等との連携や、推定相続人への説明など、きめ細かい対応を行うことが望ましい

▽「寄附・遺贈を契約条件にする」ことは避けることが重要であり、遺贈を受ける場合も公正証書遺言によることが望ましい



また、事業者が、契約に沿って▼身元保証等サービス▼死後事務サービス—を提供・履行する段階では、次のような点に留意することが求められます。

▽契約に基づき適正に事務を履行する

▽提供したサービスの時期や内容、費用等の提供記録を作成、保存するとともに、定期的に利用者・後見人へ報告することが重要である

▽利用者から前払金(預託金)を預かる場合には、「運営資金」などとは明確に区分して管理することが望ましい

▽履行の際にも医療・介護関係者等と連携することが重要である

▽利用者から契約解除等の求めがあれば、「利用者が契約を解除する際に必要な具体的な手順」などの情報を提供する努力義務を負う

▽利用者の判断能力が不十分となった場合(認知機能低下など)、成年後見制度の活用が必要である

▽成年後見人等が選任された後は、契約内容についてもよく相談することが望ましい



さらに、事業者は、利用者が安心して利用できるように、▼ホームページ等を通じた情報開示▼個人情報の適正な取り扱い▼事業継続のための対策(適切な財務状況の確保、コンプライアンス確保等)▼相談窓口の設置—などに取り組むことが求められます。

事業者は「医療機関や介護施設等のスタッフと十分に連携をとる」ことが求められており、上述のように医療・介護関係者側も、こうした事業者が存在することを十分に意識するとともに、入院患者や入所者に適切な支援が行われているかなどにも気を配ることが期待されます。



なお、ガイドランでは、政府(国)に対し、▼高齢者等終身サポート事業者が行う金融機関の手続き・携帯電話の解約について調整を行う(違法行為に転用される可能性もある)▼今後、様々な場面で高齢者等終身サポート事業者の活用が見込まれる関連業界や自治体へのガイドラインの周知を行う(医療・介護分野もその1つである)▼高齢者等終身サポート事業の利用状況等を踏まえ、関係する制度(重要な治療方針に関する関わり方、介護保険外サービス、死亡届、成年後見制度)の見直しなどの検討を進める▼ガイドラインの普及や関連制度の検討状況を踏まえつつ「事業者を認定する制度」などを検討する—ことも指示しています。

今後、独居の高齢者等が急速に増加することが分かっており、こうした高齢者等終身サポート事業の重要性が高まっていくと考えられます。そうした中で、適切に事業を行う事業者が発展し、利用者が安心してサービスを受けられる環境が整うことに期待が集まります。



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