抗がん剤「注射用サイメリン」、適切な保管ができている場合には有効期間を現在の36か月から「42か月」に延長—厚労省
2025.8.18.(月)
抗がん剤「注射用サイメリン」について、適切な保管(摂氏3度プラスマイナス2度)ができている場合には有効期間を現在の36か月から「42か月」に延長する—。
厚生労働省は8月8日に通知「注射用サイメリン50mg及び注射用サイメリン100mgの有効期間の延長について」を発出し、医療現場などにこうした点への注意を呼びかけました(厚労省サイトはこちら)。
有効期間の延長は「適切な保管(摂氏3度プラスマイナス2度)」ができている場合
「注射用サイメリン50mg・注射用サイメリン100mg」(一般名:ラニムスチン)は、▼膠芽腫▼骨髄腫▼悪性リンパ腫▼慢性骨髄性白血病▼真性多血症▼本態性血小板増多症—の治療に用いる抗がん剤です。
今般、製造販売業者(ニプロ社)から同製剤の安定性に係る試験成績が報告され、そこには「安定性に係る試験成績を踏まえ有効期間を36か月に設定していたが、摂氏3度プラスマイナス2度で適切に保管されている場合、製造後42か月は承認規格から逸脱しないと判断する」とされました。
同社は今後「有効期間を延長する」などの薬事上の手続き行いますが、厚労省は、それに先んじて「現在流通している製剤についても、摂氏3度プラスマイナス2度で適切に保管されている場合に限って、有効期間を42か月である製剤として差し支えない」と判断しました。有効期間延長の対象となるロット等は下表のとおりです。

抗がん剤「注射用サイメリン」の有効期間を延長する
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