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GemMed塾 新制度シミュレーションリリース

2017年度の市町村国保の保険料、最高の徳島県と最低の埼玉県との間に1.42倍の格差―厚労省

2020.1.8.(水)

市町村国保の保険料を地域別に分析すると、都道府県単位では、最高の徳島県(全国平均の1.243倍)、最低の埼玉県(全国平均の0.875倍)で、1.42倍の格差がある。保険料水準には、医療費と同じく「西高東低」の傾向がある―。

厚生労働省が12月27日に公表した2017年度の「市町村国民健康保険における保険料の地域差分析」から、こうした状況が明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)。

都道府県単位では1.42倍の、市町村単位では3.39倍の保険料格差がある(2017年度市町村国保保険料分析1 191227)

保険料水準も、医療費と同様に「西高東低」の傾向

医療費(1人当たり医療費)に大きな地域差のあることはGem Medで既にお伝えしています(2018年度の医療費地域差分析の記事はこちら)。医療費は▼保険料(保険税)▼公費▼自己負担―で賄うことになるため、医療費が高くなれば、我々国民の負担も当然増えていきます。

市町村国保の保険料(税)も、医療費の影響を受けて地域差のあることが分かっており、厚労省は毎年度、状況を分析しています。

ただし、保険料の設定方法は市区町村で異なるため、比較する際には「標準化」が必要となります。厚労省は、▼応能割指数(応能割の比重が大きい中高所得者の保険料水準を示す)▼応益割指数(所得や資産のない低所得者の保険料水準を示す)▼標準化指数(平均所得者の保険料水準を示す)―の3つの指数を用いて保険料の地域差を分析しました。

平均所得者の保険料水準となる「標準化指数」を見ると、都道府県単位では、最高が徳島県の1.243(全国平均よりも1.243倍、保険料が高い)、最低は埼玉県の0.875(全国平均のよりも12.5%保険料が安い)となりました。両者の間には1.42倍の格差があります。

都道府県別の保険料水準(2017年度市町村国保保険料分析2 191227)



都道府県別の標準化指数を見ると、「西高東低」となっており、医療費の地域差と同様の傾向があることが分かります。

保険料水準には西高東低の傾向がある(2017年度市町村国保保険料分析3 191227)



また市町村単位では、最高が北海道天塩町の1.629、最低が東京都御蔵島村の0.480で、両者の間には3.39倍の格差があります。

さらに、都道府県の中での市町村ごとの保険料格差を見ると、最大が北海道の3.1倍(道内市町村で3.1倍の格差がある)、最小が茨城県の1.2倍となっています。

市町村別の保険料水準上位・下位(2017年度市町村国保保険料分析5 191227)

保険料水準の分布(2017年度市町村国保保険料分析4 191227)

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