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2019年10月、後発品割合が調剤分でついに80%超えるが、医科やDPC含めた全体では77.4%―協会けんぽ

2020.2.25.(火)

協会けんぽにおけるジェネリック医薬品(後発品)の使用割合は、昨年(2019年)10月末時点で、調剤ベースでは80.3%となり、ついに8割台に乗った。しかし、医科・DPC・歯科分を加味すると77.4%で、現行のペースが続けば、政府目標の「80%以上」達成は2020年11月末となり、「2020年9月」の期限内達成に向けてもう一段の取り組み強化が求められる―。

こういった状況が、協会けんぽを運営する全国健康保険協会が2月19日に公表した医薬品使用状況から明らかになりました(協会のサイトはこちら)。

協会けんぽ全体、調剤分に限定すれば「後発品割合80%以上」達成

「医療技術の高度化」(代表的なものとして超高額な白血病等治療薬「キムリア」の保険適用などがあげられる)や「高齢化の進展」などにより医療費は増加を続けています。そうした中で、2022年度から、いわゆる団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となりはじめ、2025年度には全員が75歳以上に到達することから、今後、さらに急速に医療費が増加していくことが確実です。その後、2040年度にかけては高齢者の増加ペースそのものは鈍化するものの、支え手となる現役世代人口が急速に減少していくことが分かっています。

「少なくなる一方の支え手」で「増加を続ける高齢者」を支えていかなければならず、公的医療保険制度の財政基盤は非常に脆くなっていくのです。

こうした状況の下では、「医療費の伸びを我々国民の負担可能な水準に抑える」(医療費適正化)ことが必要不可欠です。このため政府は、例えば▼平均在院日数の短縮による入院医療費の適正化(現在、DPCでも出来高でも1日当たりの支払いとなっており、在院日数の短縮が入院医療費の縮減に効果的である)▼後発医薬品(ジェネリック医薬品、後発品)の使用促進による薬剤費の圧縮▼医療機能の分化と連携の強化▼地域差(ベッド数、受療率、平均在院日数など)の是正▼保健事業の充実による健康寿命の延伸―など、さまざまな角度から医療費適正化に向けて取り組んでいます。

後発品に関して政府は、▼2017年央に後発品の使用割合を数量ベースで70%以上とする(第1目標)▼2020年9月に80%以上とする(第2目標)―という2段階の目標を設定し、その使用を推進しています。

「協会けんぽ」には主に中小企業のサラリーマンとその家族が加入しますが、その運営者である全国健康保険協会でも、積極的に後発品使用促進に取り組んでいます。例えば医療機関を受診し、医薬品を処方された加入者個々人に宛てて「貴方の医薬品を先発品から後発品に切り替えれば、自己負担額が○○円軽減されます」といった通知を発出したり、毎月の後発品使用割合の公表などを行っています。2月19日には、昨年(2019年)10月末の後発品使用割合を公表しました(前月の状況はこちら、前々月の状況はこちら、さらにその前月の状況はこちら)。

協会けんぽ全体(日本全国)の後発品使用割合(新指標、調剤分)を見ると、前月(2019年9月)末から0.4ポイント増加し、数量ベースで80.3%となりました。調剤に限れば、ついに政府第2目標「80%以上」を達成できた格好です。

協会けんぽの後発品割合(2019年10月)1 200219

医科・DPC・歯科を加味すると、80%クリアは2020年11月の見込み

ただし、調剤分に「医科・DPC・歯科」分を加えた全体の後発品割合は、昨年(2019年)10月末時点で77.4%にとどまっています(前月から0.5ポイント増)。

さらに都道府県別に見ると依然として大きなバラつきがあり、「調剤・医科・DPC・歯科」分の後発品割合が最も高いのは沖縄県の87.4%(前月末から増減なし)、逆に最も低いのは徳島県で67.8%(同0.8ポイント上昇)となりました。

沖縄県のほか、「調剤・医科・DPC・歯科」分の後発品割合が高いのは、▼岩手県の83.6%(同0.8ポイント上昇)▼鹿児島県の82.9%(同0.5ポイント上昇)▼山形県の81.3%(同0.3ポイント上昇)▼宮城県の81.1%(同0.4ポイント上昇)▼島根県の80.8%(同0.6ポイント上昇)▼宮崎県の80.4%(同0.4ポイント上昇)▼佐賀県の80.4%(同0.3ポイント上昇)▼青森県の80.4%(同0.7ポイント上昇)―などで、80%を超える自治体が増えてきています。新たに青森県で8割の大台に乗り、「80%以上」達成は9自治体に増加しました(前月より1増)。

協会けんぽの後発品割合(2019年10月)2 200219



前述のとおり「調剤」ベースでは「80%以上クリア」が実現しましたが、「医科・DPC・歯科」を合わせると、「80%クリア」までには2.6ポイントの開きがあります。一昨年(2018年)12月末(75.3%)から昨年(2019年)10月末(77.4%)まで、単純計算で「1か月当たり0.21ポイント」のペースで後発品割合が上昇している格好です。このペースがその後も続くとすれば、計算上「80%以上クリア」は2020年11月末(前月までよりも4か月早いペース)となり、「2020年9月に80%以上とする」との第2目標達成には、もう一段階の取り組み強化が求められます。この点、協会けんぽでは▼軽減額通知(お薬代の軽減可能額のお知らせ)対象を15歳以上に拡大する▼厚生労働省が定めた重点地域を中心に医療機関・保険薬局への訪問を強化する―という緊急対策を打ち出しています。


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