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診療報酬改定セミナー2022 診療報酬改定セミナー2022

2020年の医薬品国内製造は若干減、糖尿病用薬など「その他の代謝性医薬品」がシェアトップ返り咲き—薬事工業生産動態統計

2022.1.5.(水)

2020年の医薬品国内生産額は9兆3054億円、輸入額は2兆8534億円となった。薬効別に見ると「その他の代謝性医薬品の生産金額が大きく増加し「シェアトップ」に返り咲いた―。

医療機器では輸入品のシェアがさらに高まり「半数超を輸入品に頼っている」状況がさらに強まった―。

こういった状況が、厚生労働省が12月28日に発表した2020年の「薬事工業生産動態統計年報の概要」から明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)。(前年の関連記事はこちら)。

医薬品の国内生産は9兆3054億円、前年から若干の減少

薬事工業生産動態統計は、医薬品や医療機器の生産・輸入の実態を明らかにするために毎年行われている調査です。まず医薬品の生産・輸入状況を見てみましょう。

2020年の医薬品国内生産金額は9兆3054億円で、前年に比べて1806億円・1.9%減少しました。また、外国からの輸入金額は2兆8534億円で、前年に比べて1003億円・3.6%増加しています。生産額と輸入額の合計は12兆1588億円で、前年に比べて803億円・0.7%の減少となりました。

医薬品生産金額の推移(2020年薬事工業生産動態統計1 211228)



国内生産金額のうち、医療用医薬品は8兆5195億円(前年に比べて1.9%減)、要指導医薬品・一般用医薬品は7859億円(同4.5%減)となりました。医療医薬品が91.6%を占め、このシェア率は前年から0.3ポイント増加しています。



国内生産金額を薬効大分類別に見ると、「その他の代謝性医薬品」が前年から7.6%増加の1兆2436億円で、トップに返り咲きました。医薬品全体に占めるシェアは前年の12.2%から13.4%に広がっています。



以下、次のような状況です。

▼腫瘍用薬:1兆2160億円(前年から4.7%増、シェアは12.2%→13.1%で0.9ポイント上昇)
▼中枢神経系用薬:1兆570億円(同5.8%減、同11.8%→11.4%で0.4ポイント低下)
▼循環器官用薬:9994億円(同5.8%減、同10.5%→10.1%で0.4ポイント低下)
▼血液・体液用薬:6413億円(同6.1%減、同7.2%→6.9%で0.3ポイント低下)
▼消化器官用薬:5605億円(同0.3%減、同5.9%→6.2%で0.2ポイント上昇)
▼生物学的製剤:5392億円(同7.1%増、同5.3%→5.8%で0.5ポイント上昇)
▼外皮用薬:4176億円(同3.6%増、同4.2%→4.5%で0.3ポイント上昇)
▼体外診断用医薬品:3798億円(同6.5%減、同4.3%→4.1%で0.2ポイント低下)
▼感覚器官用薬:2794億円(同4.2%減、同3.1%→3.0%で0.1ポイント低下)

医薬品の大分類別生産金額(2020年薬事工業生産動態統計2 211228)

医薬品の大分類別生産金額シェア(2020年薬事工業生産動態統計3 211228)



構成割合の大きな医薬品を見ると、(1)その他の代謝性医薬品:13.4%(2)腫瘍用薬:13.1%(3)中枢神経系用薬:11.4%(4)循環器官用薬:10.1%(5)血液・体液用薬:6.9%―で、上位5分類で54.9%を占めています。前年(上位5分類で53.9%)に比べて集中度がさらに高まっています。



また、各大分類項目の内訳を見てみると次のような状況です。

●その他の代謝性医薬品:「他に分類されない代謝性医薬品」6814億円(前年に比べて6.1%増)、「糖尿病用剤」4256億円(同12.3%増)、「痛風治療剤」699億円(同12.7%増)ほか

●腫瘍用薬:「その他の腫瘍用薬」1兆1591億円(同6.6%増)、「代謝拮抗剤」296億円(同38.7%減)、「抗腫瘍性植物成分製剤」137億円(同10.7%減)ほか

●中枢神経系用薬:「その他の中枢神経系用薬」3126億円(同6.2%減)、「精神神経用剤」2866億円(同6.1%減)、「解熱鎮痛消炎剤」1777億円(同13.4%減)ほか

●循環器官用薬:「血圧降下剤」3372億円(同3.7%増)、「高脂血症用剤」2453億円(同1.5%減)、「血管拡張剤」1052億円(同19.2%減)ほか

●血液・体液用薬:「血液凝固阻止剤」3746億円(同2.2%減)、「その他の血液・体液用薬」1804億円(同15.5%減)、「血液代用剤」756億円(同0.1%減)ほか

●消化器官用薬:「消化性潰瘍用剤」2590億円(同1.3%減)、「その他の消化器官用薬」1076億円(同2.3%増)、「下剤、浣腸剤」812億円(同4.0%増)ほか

●生物学的製剤:「血液製剤類」2303億円(同14.7%増)、「その他の生物学的製剤」1549億円(同1.3%減)、「ワクチン類」858億円(同9.3%増)ほか

●外皮用薬:「鎮痛,鎮痒,収斂,消炎剤」2565億円(同2.9%減)、「外皮用殺菌消毒剤」597億円(同37.5%増)、「その他の外皮用薬」327億円(同16.7%増)ほか

●体外診断用医薬品:「免疫血清学的検査用剤」1854億円(同13.5%増)、「生化学的検査用剤」1398億円(同22.3%減)、「血液学的検査用試薬」274億円(同16.4%減)ほか

●感覚器官用薬:「眼科用剤」2405億円(同2.9%減)、「耳鼻科用剤」306億円(同12.1%減)、「鎮暈剤」83億円(同9.9%減)ほか



また薬効中分類別では、多いほうから次のようになっています。

▼その他の腫瘍用薬:1兆1591億円(前年から6.6%増、シェア11.5%→12.5%で1.0ポイント上昇)
▼他に分類されない代謝性医薬品:6814億円(同6.1%増、シェア6.8%→7.3%で0.5ポイント上昇)
▼糖尿病用剤:4256億円(同12.3%増、シェア4.0%→4.6%で0.6ポイント上昇)
▼血液凝固阻止剤:3746億円(同2.2%減、シェア4.0%→4.0%で増減なし)
▼血圧降下剤:3372億円(同3.7%増、シェア3.4%→3.5%で0.1ポイント上昇)

輸入薬では、抗がん剤が増加し、シェアも拡大

また、輸入金額が多い医薬品を見てみると、▼その他の腫瘍用薬:5273億円(前年から17.0%増)▼他に分類されない代謝性医薬品:3218億円(同11.3%増)▼その他のホルモン剤(抗ホルモン剤を含む):1552億円(同6.1%増)▼その他の呼吸器官用薬:1503億円(同5.1%増)▼眼科用剤:1471億円(同5.1%増)―などとなっています。

輸入元としては、▼ドイツ:5975億円(前年比0.5%減、シェア20.9%)▼米国:5365億円(前年比2.8%減、シェア18.8%)▼スイス:3202億円(前年比6.1%減、シェア11.2%)▼ベルギー:2215億円(前年比30.3%増、シェア7.8%)―などが多くなっています。

医療機器、輸入品シェアがさらに増加

医療機器の国内での生産金額は2兆4263億円(前年に比べて3.8%減)、輸入金額は2兆6373億円(同3.1%減)で、合計は5兆636億円(同4.3%減)となりました。全体に占める輸入金額の割合は、医療機器では52.1%で、前年から0.6ポイント増加しています。医療機器は「半数超を海外製品に頼っている」ことを再確認できます。

国内生産金額を名称別に見ると、▼医療用鏡:2850億円(前年から17.8%増、全体の11.7%を占める)▼医療用嘴管および体液誘導管:2746億円(同2.8%減、シェア11.3%)▼内臓機能代用器:2545億円(同1.8%減、シェア10.5%)▼医療用エックス線装置および医療用エックス線装置用エックス線管:2103億円(同6.9%減、シェア8.7%)▼血液検査用器具:1796億円(同1.4%減、シェア7.4%)―などが多くなっています。

医療機器生産金額の推移(2020年薬事工業生産動態統計4 211228)



また輸入金額を名称別に見ると、▼整形用品:3955億円(輸入金額の15.0%を占める)▼医療用嘴管および体液誘導管:3870億円(同14.7%)▼内臓機能代用器:3370億円(同12.8%)▼視力補正用レンズ:2994億円(同11.4%)▼理学診療用器具:1563億円(同5.9%)―などが多くなっています。

輸入元としては、▼米国:9861億円(輸入金額の37.4%を占める)▼アイルランド:2752億円(同10.4%)▼中国:2306億円(同8.7%)▼ドイツ:1615億円(同6.1%)―などとなっており、中国からの機器輸入増加が2020年も目立ちます。



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