Generic selectors
Exact matches only
Search in title
Search in content
Search in posts
Search in pages
GemMed塾 「看護必要度」新制度シミュ―レーション

小児への「アセリオ静注」過量投与事故が散発、mg指示をmlと間違え10倍量が投与されるなど―PMDA・小児科学会

2022.1.24.(月)

アセトアミノフェン静注液(販売名:アセリオ静注液1000mgバッグ)には「1ml当たり10mg」の濃度でアセトアミノフェンが含まれているところ、医師の「●mg」という指示を「●ml」と見間違えるなどして、「10倍量」の過量を小児患者等に投与してしまう医療事故が散発しており、医療現場では最大限の注意を払う必要がある―。

医薬品医療機器総合機構(PMDA)は1月21日に、こうした「解熱鎮痛剤アセトアミノフェン静注液の過量投与に関する注意喚起」が日本小児科学会から行われていることをPRしました(学会提言は昨年(2021年)12月、PMDAのサイトはこちら)。

アセリオ静注「1mlに10mgが含まれる点」「年齢で用量が異なる点」などに留意せよ

アセトアミノフェン静注液(販売名:アセリオ静注液1000mgバッグ)は「経口製剤・坐剤の投与が困難な場合における解熱・鎮痛」を目的に使用される薬剤です。小児でも適応があり、用法・用量は次のように設定されています。

▽2歳以上の幼児および小児における疼痛・発熱
→通常,2歳以上の幼児・小児にはアセトアミノフェンとして、体重1kgあたり1回10-15mgを15分かけて静脈内投与し、投与間隔は4-6時間以上とする。年齢,症状により適宜増減するが「1日総量として体重1kgあたり60mgを限度」とし、成人の用量(1回300-1000mgを15分かけて静脈内投与、1日総量4000mg)を超えないこととする

▽乳児および2歳未満の幼児における疼痛・発熱
→通常,乳児および2歳未満の幼児にはアセトアミノフェンとして、体重1kgあたり1回7.5mgを15分かけて静脈内投与し、投与間隔は4-6時間以上とする。なお,年齢,症状により適宜増減するが「1日総量として体重1kgあたり30mgを限度」とする



しかし、本剤の「過量投与」事故がしばしば報告されており(関連記事はこちら)、例えば「指示の『mg』を『ml』と見間違え、指示量『60mg』のところ、誤って『60ml』(=600mg)、つまり10倍量の投与をしてしまった事例」などが明らかにされています。

「アセリオ静注液1000mgバッグ」には、「1mlあたり10mg」の濃度に調整された薬剤が100ml入っています。上記のように「mg」での指示を「ml」と見誤ったり、勘違いしたりすれば、即「10倍量の過量投与」事故につながります。

ほかにも、▼指示量以上の用量を輸液ポンプに設定し結果的に指示量以上が投与されてしまった事例▼「2歳未満の幼児」に対し「2歳以上の幼児」の用量が投与されてしまった事例―なども報告されています。

学会・PMDAでは「体格の小さい小児患者では容易に10倍量を含む過量投与につながりうる」「アセトアミノフェン中毒による重篤な肝不全の発症は広く知られる」とし、小児科学会会員はもちろん、医療現場に広く注意喚起しています。なお、幸いにも上記の事故事例では「副作用など」の報告はありません。

【更新履歴】記事中、『「アセリオ静注液1000mgバッグ」には、「1mlあたり10mg」の濃度に調整された薬剤が1000ml入っています』とありましたが、『「アセリオ静注液1000mgバッグ」には、「1mlあたり10mg」の濃度に調整された薬剤が100ml入っています』の記載ミスです。大変失礼いたしました。お詫びして訂正いたします。記事は修正済です。



GemMed塾MW_GHC_logo

【関連記事】

小児への薬剤投与量誤り防止など、現時点では「医療現場の慎重対応」に頼らざるを得ない―医療機能評価機構