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外来分析 看護必要度シミュレーションリリース

医療・介護分野の物価高騰等対策、看護補助者の処遇改善、新興感染症対策の協定医療機関の体制整備などを支援—2023年度補正予算案

2023.12.7.(木)

医療・介護分野の物価高騰等対策、看護補助者の処遇改善、新興感染症対策の協定医療機関の体制整備などを支援する2023年度補正予算案が、11月29日に成立しました。

厚生労働省所管分の補正予算は1兆4151億円。内訳を見ると、(1)医療・介護・障害福祉等分野における物価高騰等への対応:1016億円(2)三位一体の労働市場改革の推進等:204億円(3)次なる感染症に備えた対策等:7908億円(4)DX・イノベーションの推進:1828億円(5)国民の安全・安心の確保:872億円—となりました(厚労省サイトはこちら)。

厚生労働省の2023年度補正予算の大枠

物価高騰等対策も行われる



医療・介護に関連の深い項目の中では、次のようなものが目を引きます。

【医療】
▽医療分野では他産業に賃上げが追いついていない現状を踏まえ、緊急対応として「他の職種より給与水準が低く、人材確保や定着が困難な看護補助者」の処遇改善を目的に、賃上げ効果が継続される取り組み(例えば月給の引き上げなど)を行うことを前提として、収入を引き上げるための措置を実施するために必要な経費を都道府県に補助する(49億円)

▽看護補助者の確保・定着に困難が生じている病院等において、看護補助者の確保・定着に向けた取り組み(課題整理、課題解決に向けた取り組み実践など)実践を支援する(6900万円)

▽▼看護補助者として就業を希望する者への研修▼効率的に看護補助者の職業紹介を実施するためのナースセンター・コンピュータ・システム(NCCS)の改修等▼求人施設・求職者への看護補助者業務に係る広報—の経費を日本看護協会(中央ナースセンター)に補助する(5200万円)

▽看護師等養成所や看護現場におけるDX化促進に向け、看護師等養成所や病院・訪問看護ステーション等におけるICT機器を活用した効率的・効果的な看護業務・看護師等養成方法の検討等の実施に必要な経費を支援する(1億4000万円)

▽新人看護職員等向けのポータルサイトの設置、運営・管理、コミュニケーションの場、専門家によるカウンセリング、リアリティのある研修を受けられる場などの作成支援を行う(2800万円)

▽これまでにも医療機関・介護事業所等の物価高騰等対策支援を行っている「重点支援地方交付金」(2023年度補正予算で1兆6000億円を確保)において、医療・介護・障害福祉等分野における食材料費・光熱費高騰への支援を行う

▽新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金(病床確保料などの支援などに6143億円)

▽感染症対策について都道府県と協定を締結する医療機関における「感染症対応に適した個室病床、病棟のゾーニング、個人防護具の保管庫等の施設・設備整備」に対する支援、都道府県における感染対策等に関する医療従事者等の研修に対する支援を行う(148億円)

▽マイナ保険証利用促進のための医療機関等への支援(マイナ保険証の利用促進に向けた取り組みへのインセンティブとなるよう、初診・再診等におけるマイナ保険証の利用率の増加量を基準とした支援金の交付、マイナ保険証の月利用件数の総数が1台あたり500件以上の医療機関等が顔認証付きカードリーダーを増設した場合の費用補助に217億円)

▽マイナンバーカードと保険証の一体化に関するメリットの周知広報、国民等からの問い合わせを受けるコールセンター設置(41億円)

▽マイナンバーカードと健康保険証の一体化に向けたシステム改修(各保険者のシステム改修:資格確認書や資格情報のお知らせを交付する機能、負担割合相違:負担割合相違を解消するための機能、資格情報のお知らせ等の送付:加入者への資格情報のお知らせ等の送付など)経費(367億円)

▽オンライン資格確認等システムを拡充し、保健・医療・介護の情報を共有可能とする「全国医療情報プラットフォーム」を構築する(電子カルテ情報等など69億円、関連記事はこちら

▽医療機関におけるサイバーセキュリティ確保のため、外部ネットワークとの接続の安全性の検証・検査やオフライン・バックアップ体制の整備を支援する(36億円、関連記事はこちら

▽▼供給調整となっている医療上必要性の高い医薬品の増産・製造再開に係る生産計画を策定して申請をした製造業者等の設備整備▼感染症等の拡大に伴い供給不安を引き起こしている医薬品の増産等に現に注力している企業で、国からの増産要請を受けて対応する企業への人件費の支援—について緊急的・特例的な補助を行う(14億円)

▽国立成育医療研究センターにおけるアカデミア等への小児用医薬品の開発支援(助言、産学官患からなる小児用医薬品開発推進コンソーシアムの立ち上げ、小児治験の普及啓発・研修実施など)体制の強化(4800万円)

▽新規がん・難病治療薬創生に向け、公的データベースほか様々なデータ等を活用して、ゲノム情報を含むマルチオミックスデータからAIを利用した効率的な治療標的となる抗原同定方法の開発、生成AIを用いた抗原に特異的なT細胞受容体/抗体の同定システムの開発を行い、治療効果などを評価・予測するイメージングシステムを開発する(5億円)

▽アルツハイマー病(AD)の新規モダリティ薬剤の投与者を追跡することが可能なレジストリを構築し、全国規模で把握したデータ蓄積による治療効果等の検証を行う(5000万円)

【介護】
▽介護職員を対象に、賃上げ効果が継続される取り組み(例えば月給の引き上げなど)を行うことを前提として、【介護職員等ベースアップ等支援加算】に上乗せする形で、収入を2%程度(月額平均6000円相当)引き上げるための措置を行う(364億円、関連記事はこちら(介護従事者の処遇改善加算の一本化方針)

▽生産性向上の取り組みを通じた介護の職場環境改善について、「ICT機器本体・ソフト等の導入や更新時の補助に係る支援」「地域全体で事業所における機器導入やそれに伴う人材育成」に対する補助、「小規模事業者を含む事業者グループが協働して行う職場環境改善の取り組み」に対する補助を行う(351億円)

▽2024年4月の改正介護保険法で「介護サービス事業所等における生産性向上に資する取り組みに係る努力義務」が規定され、地域における総合的な生産性向上の取り組みを推進するための支援(中央管理事業)を実施するとともに、介護施設・開発企業双方からの介護ロボットに関する相談窓口等の「開発・実証・普及のプラットフォーム」の運営の充実を図る。さらに介護現場における更なるテクノロジーの活用推進向けて「実証によりエビデンス充実」を図る(3億9000万円)

▽居宅介護支援事業所(ケアマネ事業所)と介護サービス事業所の間で交わされるケアプランデータ連携システムを国民健康保険中央会に構築(2023年度運用開始)し、システム機能の改修を行う(2億1000万円)

▽介護職員処遇改善加算などの新規取得、上位区分の加算取得、2023年度補正予算による新たな処遇改善の実施(上述)、2024年度介護報酬改定による3加算の見直しへの対応に向けて、自治体が行う介護事業所等への研修会や専門的相談員(社会保険労務士など)派遣を通じた助言・指導等を支援する(1億1000万円)



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