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15歳未満の子ども数は43年連続、人口に占める子どもの割合は50年連続で減少―総務省

2024.5.9.(木)

今年(2024年)4月1日現在、我が国における15歳未満の「子ども」の数は1401万人で43年連続の減少。総人口に占める「子ども」の割合は11.3%で50年連続の減少となった。また東京都を含めすべての都道府県で「子どもの数と割合」が減少している―。

総務省は5月4日に、こうした状況を統計トピックス「我が国のこどもの数」として公表しました。「子ども」の減少は、社会保障制度の基盤を揺るがすことは述べるまでもなく、日本国の存在そのものをも脅かします(国家として認められるためには、「領土」「統治機構」「国民」の三要素が不可欠)。少子化対策を早急に充実していくことが必要です(総務省のサイトはこちら)(前年の記事はこちら、将来推計人口に関する記事はこちら)。

子ども数・割合の推移(2024年我が国の子どもの数1 240504)

我が国の子ども数は1401万人、1982年から43年連続で減少

総務省は毎年、こどもの日にちなんで「子どもの数」や「子どもの割合」などを推計し、発表しています(前年の記事はこちら)。

今年(2024年)4月1日現在の子ども(15歳未満)の数は1401万人で、前年に比べて34万人減少しました。子どもの数は1982年(昭和57年)から43年連続で減少しており、過去最少を更新しています。

総人口に占める子どもの割合は11.3%で前年から0.2ポイント低下。50年連続の低下となりました。1950年の35.4%、1965年の25.6%、1975年の24.3%、1985年の21.5%、1995年の16.0%、2005年の13.8%、2015年の12.5%などと比べると「少子化が急速に進行している」状況を再確認できます。

年齢3区分別人口の割合推移(2024年我が国の子どもの数2 240504)



年齢階級別に見ると、年齢の低い階層ほど人口が少なく、▼0-2歳:235万人(総人口に占める割合は1.9%、前年から8万人減・0.1ポイント減)▼3-5歳:257万人(同2.1%、前年比10万人減・増減なし)▼6-8歳:288万人(同2.3%、前年比8万人減・0.1ポイント減)▼9-11歳:305万人(同2.5%、前年比3万人減・割合には変化なし)▼12-14歳:317万人(同2.6%、前年比4万人減・割合には変化なし)—という状況です。今後も「少子化が進行していく」ものと推察できます。



「総人口に占める子どもの割合」を国際比較すると、統計年次の差はあるものの、「もっとも子ども割合の少ない国」は韓国(11.2%)、次いで我が国(11.3%)、イタリア(12.2%)という状況です。なお、ドイツでは徐々に子どもの割合が0.2ポイント「増加」しており、その取り組みも参考にした少子化対策を我が国でも検討・実施することが重要でしょう。

各国の子ども割合(2024年我が国の子どもの数3 240504)

「人口に占める子どもの割合」、最高は沖縄県の16.1%、最低は秋田県の9.1%

次に、都道府県別に昨年(2023年)10月1日時点の「子どもの数」を見てみると、「すべて」の都道府県で「前年に比べて減少」していることが分かりました。

最も子ども数割合が高いのは沖縄県で16.1%(前年に比べて0.2ポイント減)、次いで滋賀県13.0%(同0.2ポイント減)、佐賀県12.9%(同0.3ポイント減)などと続きます。

逆に最も低いのは秋田県で9.1%(同0.2ポイント減)、次いで青森県10.0%(同0.2ポイント減)、北海道10.1%(同0.2ポイント減)などです。

また、子ども「数」の減少が著しいのは、▼東京都(前年から2万2000人減)▼神奈川県(同2万2000人減)▼愛知県(同2万人減)▼大阪府(同1万8000人減)▼北海道(同1万6000人減)▼埼玉県(同1万6000人減)—などで、従前と同じ顔触れです。

都道府県別の子ども数・割合(2024年我が国の子どもの数4 240504)



Gem Medでも繰り返し報じていますが、少子化は、「社会保障制度の脆弱化」にとどまらず、国家の存続(国家として成立するためには、国土・国民・統治機構の3要素が必要)をも脅かします。少子化対策に本腰を入れることが喫緊の課題で、効果を確実に把握しながら、意味のある少子化対策を進めることに期待が集まっています。



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