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先天性血栓性血小板減少性紫斑病の治療に用いる「アジンマ静注用」、インヒビター発生に注意を!―PMDA

2025.12.25.(木)

先天性血栓性血小板減少性紫斑病の治療に用いる「アジンマ静注用」について、海外で「本剤治療後に本剤との因果関係が否定できないADAMTS13に対するインヒビター(中和抗体)の発現が認められ、死亡した症例」が1例報告された―。

本剤投与によって患者の血中にADAMTS13に対するインヒビターが発現するおそれがあり、「本剤投与後は患者の状態を慎重に観察する」ように留意してほしい―。

医薬品医療機器総合機構(PMDA)は12月22日に、製薬メーカーからの適正使用等に関する情報提供として「アジンマ静注用1500の適正使用に関するお知らせ」を公表し、医療現場等へ注意を呼びかけました(PMDAのサイトはこちら)。

本剤との因果関係が否定できないインヒビター発生による死亡事例も

「アジンマ静注用1500」(一般名:アパダムターゼ アルファ(遺伝子組換え)・シナキサダムターゼ アルファ(遺伝子組換え))は、先天性血栓性血小板減少性紫斑病の治療に用いられる薬剤です。

本剤について、2023年11月に米国で承認されてから、本年(2025年)10月10日までに海外製造販売後において「本剤治療後に本剤との因果関係が否定できないADAMTS13に対するインヒビター(中和抗体)の発現が認められ、死亡した症例」が1例報告されています。

本剤の臨床試験で「本剤に対するインヒビターの発現」は認められませんでしたが、本剤投与によって患者の血中にADAMTS13に対するインヒビターが発現するおそれがあり、本剤の効果が得られない可能性があることから、添付文書の「その他の注意」の項において注意喚起がなされていました。

さらに今般、上記死亡例報告を受けて、上記症例に関する記載が追加されています。

添付文書の見直し



医療機関においては、添付文書の記載に改めて留意し、「本剤投与後は患者の状態を慎重に観察する」よう製造販売者である武田薬品工業社は注意喚起しています。

なお、本剤については「特定使用成績調査(全例調査)」が実施されており、同社は「ADAMTS13インヒビターまたはADAMTS13活性の測定を実施した場合は報告してほしい」と依頼しています。



死亡事例の概要

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