1歳児と2018年度に6歳となる児童、優先的にMRワクチン接種し「はしか」予防を―日本小児科学会
2018.5.25.(金)
1歳児と2018年度に6歳となる児童は優先的に、また、0歳児を持つ両親・同居家族や妊婦の同居家族、事務職員等を含めた医療関係者も、はしか(麻しん)予防のためにMRワクチン接種が推奨される―。
日本小児科学会は5月22日に、こういった提言「MRワクチンの接種推奨対象者について」を行いました(学会のサイトはこちら)(関連記事はこちらとこちら)。
2018年5月現在、沖縄県や愛知県を中心に麻しん(はしか)の発生が相次いで報告されています。麻しんは、極めて感染力が強く(空気感染)、感染者と同じ空間、場所にいるだけで感染する可能性があります。またマスク等は「感染防御には役に立たない」とされています。
日本小児科学会では、「重症化のリスクが高い子どもたちを麻しん(はしか)から守る」必要があるとし、以下の対象者に対してワクチンの接種を推奨しています。
○定期接種対象者【最優先】
▼第1期定期接種対象者(1歳児)
▼第2期定期接種対象者(小学校入学前1年間の幼児、つまり今年度(2018年4月1日から2019年3月31日)に6歳になる者)
○任意接種対象者
▼規定の2回の定期接種を完了していない未成年者
▼0歳児を持つ両親・同居家族
▼免疫低下者など接種不適当者の児を持つ両親・同居家族
▼妊婦の同居家族
▼医療関係者(事務職員や救急隊員を含む)
▼保育関係者
▼教育関係者
▼海外渡航予定者
日本小児科学会では、「風疹の排除達成を目指す観点からも、原則として『乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン』(MRワクチン)を用い、1歳以上で2回の接種記録(第2期定期接種の対象となる以前の幼児は1歳以上で1回の接種記録)があれば、麻しん(はしか)免疫を有する」との考えを示しています。
なお、医療関係者や教育関係者については、厚生労働省もはしか(麻しん)ワクチンを接種し、感染防止に努めるよう求めています(関連記事はこちら)。
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