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「高コレステロール」状態の成人女性が過去10年間で大きく増加、2019年は22.4%に―厚労省

2020.10.29.(木)

成人男性の19.7%、成人女性の10.8%について「糖尿病」が強く疑われる。とりわけ高齢になると「糖尿病が強く疑われる人」の割合は高くなり、60歳以上男性の4人に1人超、70歳以上女性の5人に1人弱となる—。

また「高コレステロール」状態の成人女性が過去10年間で大きく増え、2019年には22.4%に達している―。

厚生労働省が10月27日に公表した2098年の「国民健康・栄養調査」結果から、こうした状況が明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)(前年の記事はこちら)。

60歳過ぎ男性の4人に1人、70歳過ぎ女性の5人に1人は「糖尿病」が強く疑われる

「国民健康・栄養調査」は、健康増進法に基づいて国民の▼身体の状況▼栄養素の摂取量▼生活習慣の状況―などを明らかにするもので、国民の総合的な健康増進を図るための基礎資料となります。Gem Medでは、(1)糖尿病(2)血圧(3)血中コレステロール―の状況に注目しました。

まず(1)の糖尿病の状況を見てみましょう。

現在、ヘモグロビンA1c(NGSP)値が6.5%以上(2011年まではヘモグロビンA1c(JDS)値が 6.1%以上であった)の場合、「糖尿病が強く疑われる人」に該当します。

この「糖尿病が強く疑われる人」の割合は、男性(20歳以上、以下同)で19.7%(2018年の前回調査に比べて1.0ポイント増加)、女性(20歳以上、以下同)で10.8%(同1.5ポイント増加)となりました。前年に比べて増加が伺えますが、厚労省は「この10年間で見ると、有意な増減は見られない」とコメントしています。ただし、▼男性では「過去10年間で最も多く、2016年以降、4年連続で増加している」▼女性では「過去10年間で2番目に多く、やはり、2016年以降、4年連続で増加している」―状況を重く受け止める必要がありそうです。

糖尿病が強く疑われる者の割合の推移(2019年国民健康・栄養調査1 201027)



年齢階層別に見ると、男女ともに「年齢が上がるにつれ、『糖尿病が強く疑われる』人の割合が高まる」傾向は同じです。男性では60歳を過ぎると4人に1人超が、女性では70歳を過ぎると5人に1人弱が、「糖尿病が強く疑われる」状況となっており、若年世代からの生活習慣の改善、適切な検査、治療の継続が重要です。

糖尿病が強く疑われる者の年齢階級別割合(2019年国民健康・栄養調査2 201027)

高血圧の成人は男女ともに減少傾向

血圧について、高齢化の影響を除去した年齢調整後の「収縮期(最高)血圧の平均」を見てみると、2019年には▼男性:127.6mmHg(前年から2.7㎜Hg減)▼女性で120.8mmHg(同2.5mmHg低下)となりました。健康日本21(第2次)では、最高血圧の平均値について、「男性では134mmHg、女性では129mmHgに抑える」という目標値を掲げており、男女ともに目標値をクリアできています。

最高血圧平均の推移(2019年国民健康・栄養調査3 201027)



また、最高血圧が140mmHg以上の人の割合は、年齢調整前には▼男性で29.9%(同6.3ポイント減)▼女性で24.9%(同1.1ポイント減)―、年齢調整(高齢化の影響を除去した)後には▼男性で23.0%(同5.0ポイント減)▼女性で17.3%(同1.7ポイント減)―となっています。過去10年の状況をみると「減少傾向」にあり、好ましい状況が伺えます。

最高血圧140mmHG以上の者の割合推移(2019年国民健康・栄養調査4 201027)

成人女性の5人に1人超(22.4)が高コレステロール状態

さらに血清総コレステロールを見てみましょう。

健康日本21(第2次)では、脂質異常症の減少を目指し「血清総コレステロールが240mg/dL以上の人の割合を、男性で10%、女性で17%に抑える」という目標値を掲げています。この点、2019年には▼男性:12.9%(前年から0.7ポイント増)▼女性:22.4%(前年から1.3ポイント増)—となっており、目標値クリアが困難なばかりか、女性では「過去10年間で優位に増加してしまっている」状況です。

血清総コレステロール値が240mg/dL以上の者の割合の年次推移(2019年国民健康・栄養調査5 201027)



高齢化の影響を除去しても、コレステロール値の高い人の割合が増加しており、「女性の脂質異常症対策」が今後の重要課題の1つとなるでしょう。

血清総コレステロール値が高くなると、▼動脈硬化▼心筋梗塞▼脳梗塞―などの循環器疾患リスクが高まります。「成人女性の2割超、つまり5人に1人超が高コレステロール状態である」という状況に早急に何らかの手を打つ必要があります。

【参考】血清non HDLコレステロール値の推移(2019年国民健康・栄養調査6 201027)



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