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成人男性の18.1%、成人女性の10.5%で「糖尿病」が強く疑われる―厚労省

2018.9.13.(木)

 成人男性の18.1%、成人女性の10.5%で「糖尿病」が強く疑われる。同じく、成人男性の37%、成人女性の27.8%が「高血圧」で、成人女性の19.8%が「高コレステロール」状態である―。

 厚生労働省が9月11日に公表した2017年の「国民健康・栄養調査」結果から、こうした状況が明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)(前年の記事はこちら)。

成人男性の18.1%、成人女性の10.5%が「糖尿病」が強く疑われる

 「国民健康・栄養調査」は、健康増進法に基づいて国民の身体の状況や栄養素の摂取量、生活習慣の状況などを明らかにするもので、国民の健康増進の総合的な推進を図るための基礎資料となります。メディ・ウォッチでは、今回も(1)糖尿病(2)血圧(3)血中コレステロール―の状況に注目しました。

糖尿病が強く疑われる人(現在では、HbA1c(NCSP)値が6.5%以上)の割合は、男性(20歳以上、以下同)で18.1%(2016の前回調査に比べて1.8ポイント増)、女性(20歳以上、以下同)で10.5%(同1.2ポイント増)でした。厚労省は「この10年間で見ると、有意な増減は見られない」とコメントしていますが、女性では「この10年間で最も多い」、男性でも2015年に次いで二番目に多い」割合となっています。

年齢階層別に見ると、男女のいずれでも、年齢が上がるにつれて「糖尿病が強く疑われる」人の割合が高まり、70歳以上男性では25.7%(同2.5ポイント増)、70歳以上女性の19.8%(同3.0ポイント増)にのぼります。「生活習慣の改善」と「重症化予防」を強力に進めていく必要がありそうです。
2017国民健康・栄養調査1 180911
 

成人男性の37%、成人女性の27.8%が高血圧

 血圧について見てみると、▼男性では2015年まで緩やかな低下傾向にあったが、その後、再び上昇している▼女性では、増減を繰り返しており、2015年以降は増加傾向にある―ことが分かりました。ただし、高齢化の影響を除去すると、男女ともに「緩やかな減少」傾向を見ることもできそうです。

2017年の収縮期(最高)血圧の平均は、▼男性:135.2mmHg(同前年に比べて0.9mmHg上昇)▼女性で128.9mmHg(同1.6mmHg上昇)となりました。健康日本21(第2次)では、最高血圧の平均値について、男性では134mmHg、女性では129mmHgに抑えるという目標値を掲げており、男性では目標未達、女性ではかろうじてクリアという状況です。

 
 また、最高血圧が140mmHg以上の人の割合は、男性で37.0%(同2.4ポイント増)、女性で27.8%(同3.0ポイント増)ですが、高齢化の影響を除去すると、男女ともに「高血圧の人の割合は緩やかに減少している」と見ることもできます。
2017国民健康・栄養調査2 180911
 

成人女性の19.8%が高コレステロール

 血清総コレステロールに目を移すと、血清総コレステロールが240mg/dL以上の人の割合は、男性で12.4%(同2.6ポイント増)、女性で19.8%(同2.5ポイント増)となっています。高齢化の影響を除去しても、コレステロール値の高い人の割合が増加しており、要注意と言えます。健康日本21(第2次)では、総コレステロール値が240mg/dL以上の人の割合を男性では10%、女性は17%にまで抑えるという目標値を掲げていますが、まだ課題が多そうです。

血清総コレステロール値が高くなると、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの循環器疾患リスクが高まるため、「成人女性のほぼ2割が高コレステロール」という状況に早急に手を打つ必要がありそうです。
2017国民健康・栄養調査3 180911
 
 
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