Generic selectors
Exact matches only
Search in title
Search in content
Search in posts
Search in pages
新型コロナ対策 症例Scope

高血圧症治療の3剤配合剤「ミカトリオ」、3剤併用から切り替えまでの期間を現場医師の裁量に委ねる―厚労省

2021.9.8.(水)

我が国初の「3剤配合剤」である高血圧治療薬のミカトリオ配合錠(成分名:テルミサルタン/アムロジピンベシル酸塩/ヒドロクロロチアジド)を投与する場合、成分となる3剤の併用によって安定した血圧コントロールが得られていることを「8週間以上」確認することが求められていたが、その期間を「一定の期間」に改め、現場医師の裁量に委ねることとする―。

また本剤に切り替えた場合には、レセプトの摘要欄に「成分となる3剤併用療法での血圧コントロールの状況」を記載することとしていたが、それを不要とする―。

厚生労働省は9月6日に通知「ミカトリオ配合錠の保険適用に係る留意事項の一部改正について」を発出し、こうした点を明らかにしました。

3剤併用による血圧コントロール状況のレセプト記載も不要に

ミカトリオ配合錠は、(1)テルミサルタン(販売名:ミカルディス錠)(2)アムロジピン(販売名:ノルバスク錠ほか)(3)ヒドロクロロチアジド(販売名:ヒドロクロロチアジド錠「トーワ」ほか)―の3剤(いずれも高血圧症治療薬であるが、作用機序が異なる)を配合した高血圧症治療薬です。

患者にとって「1剤を飲めば良い」というメリットがあるものの、配合剤では用量が固定されているため、「過剰な血圧低下のおそれがある」「副作用が生じた場合の原因特定が困難」「投薬の調整が難しい」といった問題点もあります。

そこで厚労省は、2016年11月25日に「原則として、成分薬の併用療法を8週間以上継続し、有効性・安全性の観点から継続が妥当(安定した血圧コントロールが得られている)と主治医が判断した場合に、本剤への切り替えを検討することを求める事務連絡を提示。

また同年12月26日に、本剤を保険診療で用いる場合の留意事項に関する通知を示し、次のような点を求めました。

(1)適正使用指針に沿うこと

(2)原則として、▼テルミサルタン80mg▼アムロジピン5mg▼ヒドロクロロチアジド12.5mg―を8週間以上、同一用法・用量で継続して併用し、安定した血圧コントロールが得られている場合に、本製剤への切り替えを検討すること

(3)本剤へ切り替えた月のレセプトの摘要欄に次の事項を記載すること

(i)テルミサルタン80mg、アムロジピン5mg、ヒドロクロロチアジド12.5mgの併用療法として使用していた品名および使用期間

(ii)テルミサルタン80mg、アムロジピン5mg、ヒドロクロロチアジド12.5mgの併用療法における血圧コントロールの状況(ただし「3剤併用で安定が得られている」ほどの記載でよい)、および安定した血圧コントロールが得られていると判断した際に参照した血圧測定値および当該血圧測定の実施年月日

(4)本剤を継続使用する場合には、切り替えた月の翌月以降のレセプトの摘要欄に「本剤へ切り替えた診療年月」を記載すること





ところで今般、本剤については、薬事・食品衛生審議会において▼テルミサルタン・アムロジピン・ヒドロクロロチアジドを併用し、血圧コントロールの安定を確認する期間を、従前の「8週間以上」から「一定の期間」に改める(医師の判断)▼本剤への変更後に「過降圧剤など」が満たれた場合に、本剤の一部成分・併用している他の降圧剤の中止・減量等の適切な高血圧管理を行うこととする(従前は「本剤の中止」や「薬剤を変更前に戻す」などの対応を求めていた)―といった適正使用指針の見直しが行われました。

これを踏まえ、2016年12月26日付の「保険診療上の留意事項」通知についても、一部見直しが行われたものです。

まず上記(2)について、テルミサルタン・アムロジピン・ヒドロクロロチアジドを併用し、血圧コントロールの安定を確認する期間を、従前の「8週間以上」から「一定の期間」に改められます。現場医師の判断に委ねることとしたものです。

また(3)の(ii)について、レセプトへの記載事項から「テルミサルタン・アムロジピン・ヒドロクロロチアジドの併用療法における血圧コントロールの状況」を除外します。

この結果、留意事項は次のように見直されます。

(1)適正使用指針に沿うこと(見直しなし)

(2)原則として、▼テルミサルタン80mg▼アムロジピン5mg▼ヒドロクロロチアジド12.5mg―を一定の期間、同一用法・用量で継続して併用し、安定した血圧コントロールが得られている場合に、本製剤への切り替えを検討すること(一部改正)

(3)本剤へ切り替えた月のレセプトの摘要欄に次の事項を記載すること

(i)テルミサルタン80mg、アムロジピン5mg、ヒドロクロロチアジド12.5mgの併用療法として使用していた品名および使用期間(見直しなし)

(ii)テルミサルタン80mg、アムロジピン5mg、ヒドロクロロチアジド12.5mgの併用療法において、安定した血圧コントロールが得られていると判断した際に参照した血圧測定値および当該血圧測定の実施年月日(一部改正)

(4)本剤を継続使用する場合には、切り替えた月の翌月以降のレセプトの摘要欄に「本剤へ切り替えた診療年月」を記載すること(見直しなし)

ミカトリオ配合錠を保険診療で使用する際のルールについて、一部見直しが行われた



なお、日本高血圧協会では、かねてから医師の裁量権に任せた処方を求めており、その意見にも沿った見直しになったと言えるかもしれません。



ぽんすけ2020MW_GHC_logo

【関連記事】

高血圧症治療の3剤配合剤「ミカトリオ」、レセプトに成分薬での併用療法状況などの記載を―厚労省
高血圧症治療の新薬ミカトリオ、成分薬の併用投与で血圧コントロールをまず確認―厚労省

薬剤師が添付文書を確認し「不適切な薬剤」「併用禁忌の薬剤」処方を阻止した好事例―医療機能評価機構
急性白血病等の治療法選択するNUDT15遺伝子検査、例外的に治療開始後にも算定可能―疑義解釈12【2018年度診療報酬改定】
福祉・介護分野への「看護師の短期派遣」を認めるべきか―規制改革推進会議