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GemMed塾 新制度シミュレーションリリース

高血圧症治療の新薬ミカトリオ、成分薬の併用投与で血圧コントロールをまず確認―厚労省

2016.12.2.(金)

 我が国初の「3剤配合剤」として薬事承認され、11月18日に薬価基準に収載された高血圧治療薬のミカトリオ配合錠(成分名:テルミサルタン/アムロジピンベシル酸塩/ヒドロクロロチアジド)について、過度な血圧低下のおそれなどがあるため高血圧治療の第1選択薬とはせず、成分となっている単剤の併用投与で血圧コントロールを確認した上で、本剤に切り替えることが必要である―。

 厚生労働省は11月25日に行った事務連絡「ミカトリオ配合錠の適正な使用についての指針の発出について」で、こういった注意喚起を行っています(厚労省のサイトはこちら)。

過剰な血圧低下の恐れがあり、本剤を第1選択としてはならない

 ミカトリオ配合錠は、(1)テルミサルタン(販売名:ミカルディス錠)(2)アムロジピン(販売名:ノルバスク錠ほか)(3)ヒドロクロロチアジド(販売名:ヒドロクロロチアジド錠「トーワ」ほか)―の3剤(いずれも高血圧症治療薬であるが、作用機序が異なる)を配合した高血圧症治療薬です。

 高血圧治療においては、作用機序の異なる複数の薬剤を併用することが効果的とされています。しかし配合剤では用量が固定されているため、「過剰な血圧低下のおそれがある」「副作用が生じた場合の原因特定が困難」「投薬の調整が難しい」といった懸念があり、薬価収載に当たって「本剤を第1選択薬としない」などの留意事項薬価収載に当たって「本剤を第1選択薬としない」などの留意事項が付加されました。

 さらに今般、厚労省は日本循環器学会・日本高血圧学会と協力して、本剤の適正使用の指針となるガイドラインを次のように作成しています。

▼原則として、以下の併用療法を「8週間以上」継続し、有効性・安全性の観点から「継続が妥当」(安定した血圧コントロールが得られている)と主治医が判断した場合に、本剤への切り替えを検討する

 ▽テルミサルタン、アムロジピンベシル酸塩、ヒドロクロロチアジドの単剤併用

 ▽「テルミサルタン/アムロジピンベシル酸塩」配合錠(販売名:ミカムロ配合錠)とヒドロクロロチアジドの併用

 ▽「テルミサルタン/ヒドロクロロチアジド」配合錠(販売名:ミコンビ配合錠)とアムロジピンベシル酸塩との併用

▼本剤に変更後、副作用の出現や過降圧などが見られた場合には速やかに中止し、「変更前の治療薬に戻す」「一部成分を減量」「他の薬剤に変更する」などの適切な高血圧管理を行う(朝夕に家庭血圧で評価を行うことや、過降圧に関する注意点の情報提供などを患者に対して行うことが重要)

  
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