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認知症でない人は、認知症患者に比べ魚介類・きのこ・大豆製品・コーヒーを多く摂取―長寿医療研究センター

2021.11.5.(金)

食事摂取内容と認知症との関係を調べると、「日本食を多く摂取する」ことと「認知症でない」こととの間には強い関係がある―。

国立長寿医療研究センターが11月4日、こういった点を報告しました(長寿医療研究センターのサイトはこちら)。新たな「認知症予防施策」につながる可能性に期待が集まります。

日本食を多く摂取する人には、認知症の人が少ない

高齢化の進行に伴い、認知症患者も増加し、さらに増加することが見込まれます。2018年には認知症患者数は500万人を超え、65歳以上高齢者の「7人に1人が認知症」という状況です。

政府も状況を重く見て、認知症対策の充実・強化に向け、新オレンジプランを大改革した「認知症施策推進大綱」を2019年6月に取りまとめました。そこでは、「認知症の人との共生」「認知症の予防(発症を遅らせる)」を目指し、(1)普及啓発・本人発信支援(2)予防(3)医療・ケア・介護サービス・介護者への支援(4)認知症バリアフリーの推進・若年性認知症の人への支援・社会参加支援(5)研究開発・産業促進・国際展開―という5つの柱を打ち立てています(関連記事はこちら)。

そうした背景を踏まえて長寿医療研究センターでは「認知症と腸内細菌との関係」を研究しており、今般、「食事内容(日本食)と腸内細菌・認知症との関係」調査結果を公表しました。

結果、認知症でない人では、認知症の人より日本食スコアが高値であることが分かりました。

日本食スコア(JDI)とは、▼米飯▼魚介類▼緑黄色野菜▼海藻類▼漬物▼緑茶▼大豆類▼果物▼キノコ類—といった食品を「プラス1点」、逆に▼牛肉▼豚肉▼コーヒー―といった食品を「マイナス1点」として、積み上げて算出する指標で、次の2つに設定されました。
(1)伝統的日本食スコア(米、味噌、魚介類、緑黄色野菜、海藻類、漬物、緑茶、牛肉・豚肉、コーヒーの9品目の摂取状況)
(2)現代的日本食スコア(米、味噌、魚介類、緑黄色野菜、海藻類、漬物、緑茶、牛肉・豚肉、コーヒーの9品目(伝統的日本食スコア)+大豆・大豆製品、果物、きのこの3品目の合計12品目の摂取状況)

日本食スコアの概要(長寿医療研究センター1 211104)



端的に「認知症でない人は、より日本食を多く摂取している」と言え、具体的には▼魚介類(認知症でない65%・認知症39%)▼きのこ(認知症でない61%・認知症30%)▼大豆・大豆製品(認知症でない63%・認知症30%)▼コーヒー(認知症でない71%・認知症44%)―を多く摂取していることが分かりました。

認知症でない人は、日本食をより多く摂取している(長寿医療研究センター2 211104)



あわせて、これらの食品を多く摂取している人では「腸内細菌の代謝産物の濃度が低い」傾向があることも分かりました。

長寿医療研究センターでは、多変量解析の結果から「日本食スコア高値は認知症がないことと強く関連している」と結論づけています。認知症の新規予防法の糸口になる可能性に期待が集まります。



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