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孤立と閉じこもり傾向の重複で、高齢者の死亡率は2倍超に上昇―健康長寿医療センター

2018.7.30.(月)

日常生活が自立している健康な高齢者であっても、「社会的な孤立」および「閉じこもり傾向」が重積している場合には、どちらにも該当しない場合に比べて、6年後の死亡率が2.2倍高まる―。
 
 こういった研究結果を、東京都健康長寿医療センター研究所・藤原佳典研究部長の研究グループ(以下、藤原研究グループ)が7月27日に公表しました(東京都健康長寿医療センター研究所のサイトはこちら)。

閉じこもる前の、週1回以下の外出にとどまる「閉じこもり傾向」に早期から注意を

藤原研究グループでは、今般、高齢者の死亡を高める要素であると知られている▼社会的な孤立(ここでは、同居家族以外との対面・非対面(電話やメールなど)のコミュニケーション頻度が両者合わせて週1回未満)▼閉じこもり傾向(ここでは、外出頻度が週に1回以下)―が重なった場合に、どのような相乗効果があるのかを調査。

具体的には、2008-14年において、埼玉県和光市の健康な高齢者(公共交通機関の使用や日常品の買い物、食事の用意などの日常生活動作に問題がない)を次の4つの群に分け、6年間の死亡率の違いを調べたものです。
(1)「孤立」しておらず、「閉じこもり傾向」なし
(2)「孤立」しておらず、「閉じこもり傾向」あり
(3)「孤立」しており、「閉じこもり傾向」なし
(4)「孤立」しており、「閉じこもり傾向」あり

 その結果、(1)の「孤立」も「閉じこもり傾向」もない高齢者に比べて、(4)の「孤立」しており、「閉じこもり傾向」のある高齢者では、追跡期間が長くなるにつれて死亡率が高くなり、調査開始から6年後の2014年には2.2倍に達していることが分かりました。藤原研究グループでは、▼性▼年齢▼教育年数▼既往歴▼抑うつ傾向▼主観的健康感—などを調整しても、統計学的に有意に死亡率が高い、と付言しています。
健康長寿医療センターの研究報告 180727の図表
 
 また、「孤立」と「閉じこもり傾向」が重複する高齢者では、いずれか一方にのみ該当する高齢者と比べても、死亡率が高くなっています。

 藤原研究グループでは、「孤立と閉じこもり傾向の両者が重複した場合、両者が『相乗的』に健康状態に影響を及ぼしている」可能性があるとし、▼交流なき外出▼外出なき交流—の両者に気をつける必要があると指摘。また、「完全に閉じこもる前の、『閉じこもり傾向』(週1回以下しか外出しない)の状態であっても、健康に及ぼす負の影響がある」ことから、予防的な観点から早めに注意することが必要と訴えています。

 高齢者の単身世帯、夫婦のみ世帯が増加する中、こうした研究結果から、積極的な「社会との交流」と「外出」(例えば健康教室などへの参加)を促すような支援の重要性が再確認できます(関連記事はこちらこちらこちら)。
 
 

 

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