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「病院の消費税」問題の抜本解決、コロナ禍での税制緩和、病院再編を阻害しない税制対応を行ってほしい―四病協

2022.8.24.(水)

病院においては、保険診療に関する消費税を課税化し、補填の過不足問題を完全解消すべき。医療機関の再編を阻害しないよう「税制上の規定」を見直すべきである。新型コロナウイルス感染症で経営不安が生じている医療機関について、税制上の対応による「不安の軽減」を行ってほしい—。

日本病院会・全日本病院協会・日本医療法人協会・日本精神科病院協会の4団体で構成される四病院団体協議会(四病協)は8月18日に、こうした内容を盛り込んだ2023年度税制改正要望を加藤勝信厚生労働大臣に宛てて提出しました(日本病院会のサイトはこちら)。

高額医療機器の特別償却制度の延長・対象機器拡大を

四病協の税制改正要望は、次の19項目です。
(1)社会保険診療報酬等の非課税に伴う控除対象外消費税の抜本的な解決
(2)医療機関に対する事業税特例措置の存続
(3)認定医療法人制度の存続と認定期限の緩和
(4)持ち分のある医療法人に係る相続税・贈与税の納税猶予・免除制度の創設
(5)社団医療法人の出資評価の見直し
(6)社会医療法人に対する寄附金税制の整備および非課税範囲の拡大
(7)医療法人の法人税率軽減と特定医療法人の法人税非課税
(8)特定医療法人の存続と要件の緩和
(9)訪日外国人向け医療提供体制の整備と医療税制の整合性確保
(10)介護医療院への転換時の改修等に関する税制上の支援措置の創設
(11)高額医療用機器の特別償却制度の適用期限延長等
(12)中小企業関係設備投資減税の医療界への適用拡大
(13)病院用建物等の耐用年数の短縮
(14)医療機関同士での再編による資産の取得を行った場合における登録免許税および固定資産税の軽減措置
(15)医療従事者確保対策用資産および公益社団法人等に対する固定資産税等の減免措置
(16)新型コロナウイルス感染症の影響による税金等の納付猶予期間の延長
(17)欠損金の取り扱いの拡充
(18)感染症対策のための設備投資、消耗品等の支出への税制上の支援措置
(19)医療機関を運営する財団法人の純資産額による解散措置の緩和



多岐にわたるため、ポイントを絞って眺めてみましょう。

まず(1)は、従前からと同じように「診療報酬プラス改定では控除対象外消費税の補填の過不足が解消できないため、保険診療にも消費税を課税する」よう求めるものです。日本医師会は「診療報酬での対応の精緻化により控除対象外消費税問題は解消した」との立場をとっていますが、病院、とりわけ急性期の大規模病院では「物品購入に伴って生じる消費税負担が大きい」点を踏まえ「抜本的な対応を行う」よう求めています。

なお、「診療報酬による看護職員処遇改善」では「個別医療機関の実態」にマッチするよう165種類の診療報酬点数(看護職員処遇改善評価料)を設置することになりました(関連記事はこちら)。この考えを「消費税対応」にも拡大して「診療報酬により過不足の極めて小さな対応を行う」ことが可能であり、今後の中央社会保険医療協議会論議などにも一定程度、注目する必要があるでしょう。



また(14)は、地域医療構想(2025年度に実現目標)の推進に向けて「病院再編」が重要な要素になる点に鑑み、▼必要な不動産を取得した場合の登録免許税の軽減措置を継続する▼新たに固定資産税の軽減措置を講じる—よう求めるものです。



一方、(9)では、「高額医療用機器の特別償却制度」(1台または1基の価額が500万円以上で、▼高度医療提供▼薬機法指定から2年以内—のいずれかに該当する機器では、特別償却割合を12%とする)について、「期限(2023年4月1日)の延長」と「対象機器の拡大」を要望しています。



また(16)以降は、新型コロナウイルス感染症対応を行う病院の実情を踏まえた税制上の措置を求めるもので、▼税金を維持知的に納付できない場合の納付猶予期間を「1年以上」に拡大する(16)▼欠損金の繰戻還付制度を全ての法人が利用できるようにするとともに、遡及還付請求可能機関を「5年」程度に拡大する(17)▼感染症対策設備への投資について、「即時償却」「税額控除」「償却資産税の全額減免」「消費税相当額補助」などの優遇を行う(18)▼医療機関を運営する財団法人における「2年連続で純資産額が300万円未満」となる場合の解散規定について、5円程度の猶予期間を設定する(19)—ことを求めています。コロナ禍における「経営上の不安」を少しでも軽減してほしいとの要望です。



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