本邦でも新型コロナウイルスの感染患者、中国武漢市の滞在歴―厚労省
2020.1.17.(金)
昨年(2019年)12月に中華人民共和国武漢市で新型のコロナウイルスが原因と見られる肺炎が発生し、今般、本邦でも感染患者が確認されました(厚労省のサイトはこちら)。
神奈川県在住の30歳代男性で、中華人民共和国湖北省武漢市に滞在中の1月3日に発熱。1月6日に帰国し、同日に医療機関を受診。1月10日から入院し、15日に症状が軽快したことから退院しました。患者の検体を国立感染症研究所(村山庁舎)で検査したところ「新型コロナウイルス陽性」の結果が得られました。
患者によれば「中国において詳細不明の肺炎患者と濃厚接触の可能性がある」とのことです。
厚労省は、次のようなメッセージを提示しています。
▼新型コロナウイルス関連肺炎に関するWHOや国立感染症研究所のリスク評価によれば、、現時点では、家族間などの限定的なヒトからヒトへの感染の可能性が否定できない事例が報告されているが、持続的なヒトからヒトへの感染の明らかな証拠はない。
▼風邪やインフルエンザが多い時期であることを踏まえて、咳エチケットや手洗い等、通常の感染対策を行うことが重要である
▼中国武漢市から帰国・入国される方で、咳や発熱等の症状がある場合にはマスクを着用するなどし、速やかに医療機関を受診するようにしてほしい。受診に当たっては「武漢市の滞在歴」を申告してほしい
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