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病床機能報告 病床ユニット

医療保険の訪問看護で2024年12月からオンライン請求・オンライン資格確認義務化、42万9000円上限とする補助も—厚労省

2024.6.17.(月)

医療保険の訪問看護について、本年(2024年)6月から「オンライン請求」と「オンライン資格確認」が開始されます(請求については7月請求から)。さらに、本年(2024年)12月からは、これらが「義務」となります。

こうした点を踏まえて、厚労省は「オンライン資格確認(居宅同意取得型)導入に関するリーフレット」を6月13日に公表しています。オンライン資格確認・オンライン請求のシステム導入には概ね3-4か月程度の期間がかかるため、早期の準備が必要です。また導入経費に対する補助も準備されています。

訪問看護におけるオンライン資格確認・請求に関するリーフレット1

訪問看護におけるオンライン資格確認・請求に関するリーフレット2

やむを得ない事情による経過措置(導入猶予)は「2024年10月まで」に申請を

医療分野においても、質向上・生産性向上に向けたDX(デジタルトランスフォーメーション)の動きが加速化しており、例えば「患者の過去の診療情報を全国の医療機関等で共有・確認し、その情報を現在の診療に活かす」取り組みが始まっています(いわゆる【医療DX】、関連記事はこちらこちら)。

この仕組みが本領を発揮するためには、「すべての医療機関等で、DXの基盤となるオンライン資格確認等システムが導入」され、「すべての国民がマイナンバーカードの被保険者証(保険証)利用」を行うことが求められます。医療機関側の基盤は整ったが患者がその利用を求めない、逆に、国民・患者側の準備は整ったが医療機関等でそれを活用する体制が整っていないのでは、DXは進みません。



ところで、在宅医療や訪問看護を受ける患者のオンライン資格確認については、▼初回訪問時に、医療従事者(訪問診療を行う医師や訪問看護師など)が持参するモバイル端末(タブレットなど)で行う▼「訪問の都度の資格確認」を求めることはせず、初回の訪問時に、言わば「包括的な同意」を得る—といった仕組み(いわゆる「居宅同意取得型」)となります(関連記事はこちら)。

この点に関連し、訪問看護ステーションについては次のような点が固められています(関連記事はこちらこちら)。

▽医療保険の訪問看護について、本年(2024年)6月から「オンライン請求」と「オンライン資格確認」を開始する

▽保険証とマイナンバーカードとの一体化が行われる今秋(2024年秋)から、訪問看護ステーションにも、一定の配慮(下表の経過措置)を施したうえで「オンライン請求」と「オンライン資格確認」を義務化する
→保険証とマイナンバーカードの一体化が本年(2024年)12月2日となるため、12月より義務化

オンライン請求導入の経過措置(社保審・医療保険部会(1)1 230929)

オンライン資格確認導入の経過措置(社保審・医療保険部会(1)2 230929)

訪問看護ステーションのオンライン資格確認等導入スケジュール(社保審・医療保険部会(1)3 230929)



こうした点を踏まえ厚労省は、今般、「オンライン資格確認(居宅同意取得型)導入に関するリーフレット」を公表しました。そこでは次のような点が明確化されています。

【オンライン資格確認、オンライン請求の意義、メリット】
▽オンライン資格確認とは、利用者のマイナンバーカードを利用して、訪問看護ステーションが準備したモバイル端末等で「医療保険の資格情報」などを取得する仕組み
→最新の資格情報を居宅等で確認できるとともに、利用者から同意取得後に「診療/薬剤情報・特定健診等情報の閲覧」が可能になり、日々の訪問看護に活用できる

▽オンライン請求とは、電子的に作成したレセプトデータをセキュリティが確保されたネットワーク回線により、オンラインで審査支払機関に送付する仕組み
→レセプトの印刷・発送作業が不要になり、資格過誤による返戻レセプトが減少するなど請求事務を効率化できる
→オンライン資格確認と併せて導入し、レセプト作成時に資格情報(被保険者番号等)の手書き・手入力が不要となる



【導入スケジュール、経過措置(導入猶予措置)】
▽本年(2024年)6月1日からオンライン請求・オンライン資格確認を開始する(請求は7月請求分から開始する)

▽本年(2024年)10月31日が「義務化時点(下記)で導入できない場合の経過措置(下表参照)の届出締め切り日である

▽本年(2024年)12月2日からオンライン請求・オンライン資格確認を義務化する(経過措置(下表参照)あり)

オンライン資格確認・請求に関する経過措置(導入猶予)



【財政支援(補助金)】
▽以下のオンライン資格確認のために必要な機器・システム等導入等経費について、「42万9000円を上限」に実費を補助する
→オンライン請求に必要な機器等の一部は、オンライン資格確認と兼用することが可能であり、オンライン請求とオンライン請求を同時に導入することで、オンライン請求に関する機器等の導入経費を補助対象に含めることが可能
▼マイナンバーカードの読取・資格確認等のためのモバイル端末(スマートフォン・タブレット)の導入
▼オンライン資格確認端末の導入
▼レセプト作成用端末/レセプト作成用ソフト等の既存システムの改修
▼ネットワーク環境の整備

▽補助金の支給対象となる導入期限は「本年(2024年)11月30日まで」であり、補助金の申請期限は「来年(2025年)5月31日まで」である

▽経過措置の対象となる場合の導入完了期限・申請期限は以下のとおり
▼本年(2024年)10月末までにベンダーと契約締結したが、導入に必要なシステム整備が未完了の場合(システム整備中)
→導入期限:来年(2025年)6月30日
→補助金申請期限:来年(2025年)9月30日

▼オンライン資格確認に接続可能な光回線ネットワーク環境が整備されていない場合(ネットワーク環境事情)
→導入期限:来年(2025年)12月31日
→補助金申請期限:再来年(2026年)3月31日

▼改築工事中の場合
→導入期限:来年(2025年)6月30日
→補助金申請期限:来年(2025年)9月30日

▼休止に関する計画を定めている場合
→導入期限:来年(2025年)6月30日
→補助金申請期限:来年(2025年)9月30日

▼その他特に困難な事情がある場合(常勤の看護職員その他の従業者の年齢が、本年(2024年)3月31日現在、いずれも71歳以上である場合、介護保険のオンライン請求経過措置と同じ)
→上記と同視できるかを個別に判断する
→導入期限:来年(2025年)6月30日
→補助金申請期限:来年(2025年)9月30日



【運用に向けた導入の流れ】
▽以下の流れで運用を導入するが、概ね3-4か月程度の期間がかかるために早期の準備が必要
▼ベンダーへの見積り相談・依頼→▼ベンダーへの発注(契約)→▼各利用申請/システム改修→▼オンライン資格確認・オンライン請求の導入完了→▼上記の補助金申請
となります



なお、2024年度診療報酬改定で新設された、訪問看護における【訪問看護医療DX情報活用加算】(50円、訪問看護管理療養費に上乗せ)では、オンライン請求やオンライン資格確認の導入が要件(施設基準)となっています(関連記事はこちらこちら)。



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