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患者の「糖尿病発症確率」など計算するプログラム、医療機器プログラムに該当しない―厚労省

2019.1.10.(木)

 厚生労働省は12月28日に通知「『プログラムの医療機器への該当性に関する基本的な考え方について』の一部改正について」を発出し、「医療機器プログラムに該当しない」プログラムの追加を行いました(厚労省のサイトはこちら)。

 
 従前の薬事法と異なり、医薬品医療機器等法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、2014年11月施行)では、診断・治療等を目的としたソフトウェアを単体で流通することを可能とするとともに、安全性等を確保するために「医療機器プログラム」として規制しています。

「医療機器プログラム」については、▼取り扱う企業に対する規制(製造業者には登録を求め、製造販売業は「許可」制とするなど)▼製品自体に関する規制(医療機器プログラムの使用目的、効能・効果等に関する所要の審査等が必要となる)―が設けられています。逆に考えれば、「医療機器プログラム」に該当しなければ、より広範な企業等で、柔軟な発想に基づく多様なソフトウェアの開発が可能となり、ひいては医療の質の向上にもつながることが期待される、と言えるかもしれません。

「医療機器プログラム」に該当するソフトウェアの基本的な考え方は、「汎用コンピュータや携帯情報端末等にインストールされた有体物の状態で人の疾病の診断、治療もしくは予防に使用されること、または身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている」ものとされ、例えば、次のようなものが該当します(厚労省のサイトはこちら)。

【医療機器で得られたデータ(画像を含む)を加工・処理し、診断・治療に用いるための指標、画像、グラフ等を作成するプログラム】
▽診断に用いるため、画像診断機器で撮影した画像を汎用コンピュータ等に表示するプログラム(診療記録としての保管・表示用を除く)
▽画像診断機器で撮影した画像や検査機器で得られた検査データを加工・処理し、病巣の存在する候補位置の表示や、病変・異常値の検出を支援するプログラム(CADe)
▽放射性医薬品等を用いて核医学診断装置等で撮影した画像上の放射性医薬品等の濃度の経時的変化データを処理して生理学的なパラメータ(組織血流量など)を計算し、健常人群等との統計的な比較を行うプログラム
▽簡易血糖測定器等の医療機器から得られたデータを加工・処理して糖尿病の重症度等の新たな指標の提示を行うプログラム
―など

【治療計画・方法の決定を支援するためのプログラム(シミュレーション含む)】
▽画像診断機器から得られる画像データを加工・処理し、歯やインプラントの位置のイメージ画像の表示などを行うプログラム
▽放射線治療における患者への放射線の照射をシミュレーションし、人体組織における吸収線量分布の推定値を計算するためのプログラム(RTPS)
▽画像を用いて脳神経外科手術などをナビゲーションするためのプログラム
▽画像診断機器や検査機器で得られたデータを加工・処理し、手術結果のシミュレーションを行い、術者による術式・アプローチの選択の支援などを行うプログラム
―など

逆に、「医療機器プラグラムに該当しない」ものとしては、次のようなものがあります(厚労省のサイトはこちら)。

【医療機器で取得したデータを、診療記録として用いるために転送、保管、表示を行うプログラム】
▽医療機器で取得したデータを、可逆圧縮以外のデータの加工を行わずに、他のプログラム等に転送するプログラム
▽診療記録として患者情報・検査情報の表示、編集を行うために、医療機器で取得したデータのデータフォーマットの変換、ファイルの結合等を行うプログラム
▽画像診断機器で撮影した画像を診療記録のために転送、保管、表示するプログラム
―など

【データ(画像は除く)を加工・処理するためのプログラム(診断に用いるものを除く)】
▽医療機器で得られたデータを加工・処理して、汎用コンピュータ等で表示するプログラム(例えば、睡眠時無呼吸症候群の在宅治療で使用するCPAP(持続式陽圧呼吸療法)装置のデータを汎用コンピュータ等で読み込み一覧表等を作成・表示するプログラム)
▽腹膜透析装置等の医療機器を稼働させるための設定値パラメータ・動作履歴データを用いて、汎用コンピュータ等でグラフの作成、データの表示、保管を行うプログラム
▽検査データの有意差検定等の統計処理を行うプログラム

【教育用プログラム】
▽医学教育の一環として、医療関係者がメディカルトレーニング用教材として使用などするプログラム
―など

【患者説明用プログラム】
▽アニメーションや画像で、患者へ治療方法等を説明するプログラム

【メンテナンス用プログラム】
▽医療機器の消耗品の交換時期、保守点検の実施時期等の情報を転送、記録、表示するプログラム
―など

【院内業務支援プログラム】
▽インターネットを利用して診療予約を行うためのプログラム
―など

【健康管理用プログラム】
▽日常的な健康管理のため、個人の健康状態を示す計測値(体重、血圧、心拍数、血糖値等)を表示、転送、保管するプログラム
―など

【一般医療機器(機能障害等が生じても人の生命・健康に影響を与えるおそれがほとんどないもの)に相当するプログラム】
▽汎用コンピュータや携帯情報端末等を使用して視力検査・色覚検査を行うためのプログラム
―など

 
今般の通知では、「医療機器プラグラムに該当しない」ものに、次の2機能を持つプログラムが追加されました。

【データ(画像は除く)を加工・処理するためのプログラム(診断に用いるものを除く)】への追加

○糖尿病のような多因子疾患の一部の因子について、検査結果データと特定の集団の当該因子のデータを比較し、▼検査結果に基づき「当該集団において当該因子について類似した検査結果を有する者の集団における当該疾患の発症確率を提示する」プログラム▼特定の集団のデータに基づき「一般的な統計学的処理等により構築したモデルから、検査結果データに基づく糖尿病のような多因子疾患の発症確率を提示する」プログラム

【一般医療機器に相当するプログラム】への追加

○CT撮像装置や歯科用3Dスキャナ等から得られた患者の歯列形状のデータを用いて、コンピュータ上で仮想的な歯列模型を表示し、「有体物の歯科模型から得られる情報」と同等の情報(歯列の現在の形状や歯の位置関係や角度、距離等)のみを提示するプログラム(歯列模型表示プログラム)
 
 
 

 

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