国民の64.6%が「医療・年金などの社会保障の整備」を国に求めている―内閣府・世論調査
2018.8.29.(水)
18歳以上の日本国民を対象に「政府に何を要望するか」を聞いたところ、64.6%が「医療・年金などの社会保障の整備」を掲げており、とくに60歳代では7割を超えている―。
内閣府が8月24日に公表した「国民生活に関する世論調査」結果から、こういった点が明らかになりました(内閣府のサイトはこちら)。
60歳代では7割超が「社会保障の整備」を国に要望
今般の世論調査は、18歳以上の日本国民5969名を対象に、今年(2018年)6月14日から7月1日にかけて行われました。調査項目は、大きく▼現在の生活(生活の向上感、満足度等)▼今後の生活(生活の見通し、力点等)▼生き方、考え方▼政府に対する要望—の4点。
まず去年(2017年)に比べて現在の生活がどうなったのかを見ると、▼向上:7.2%(前年の調査に比べて0.6ポイント増)▼同じ:78.7%(同0.3ポイント増)▼悪化:13.8%(同0.9ポイント減)—となりました。年齢階級別に見ると、高齢になるほど「向上が減少し、悪化が増加する」傾向にあります。
一方、時系列でみると、「向上が増加し、悪化が減少している」状況も分かります。
次に今後の生活見通しについては、▼良くなる:9.8%(同0.4ポイント増)▼同じ:64.4%(同0.8ポイント減)▼悪くなる:23.7%(同0.6ポイント増)—となっており、二極化が少し進行する可能性があります。
こうした中で、「政府に何を要望するか」を聞いたところ、▼医療・年金等の社会保障の整備:64.6%(同0.5ポイント減)▼高齢社会対策:52.4%(同1.3ポイント増)▼景気対策:50.6%(同0.5ポイント減)—などと、依然として「社会保障の整備」を求める声が最も多くなっています。
年齢階級別に見ると、高年齢層では「社会保障の整備」を求める声が多く、とくに60歳代では7割超の人が「社会保障の整備」を要望しています。一方、40歳未満では、社会保障整備を求める声は半数程度にとどまり、「景気対策」の要望が最多となっています。これは「年齢の問題なのか」(景気対策を求める若人も、高齢になると社会保障整備要望にシフトするのか)、「年齢に関係ないのか」(景気対策を求める若人は、高齢になっても景気対策を求めるのか)など、継時的な調査に期待が集まります。
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