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がんゲノム医療拠点病院、都立駒込病院やがん研有明病院など34施設選定―厚労省

2019.9.17.(火)

 厚生労働省は9月13日に、「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定に関する検討会」において、次の34施設を【がんゲノム医療拠点病院】として選定したことを明らかにしました。近く、厚生労働大臣が指定を行います(厚労省のサイトはこちら(選定結果)こちら(評価結果、病院名は非公表))。

【北海道ブロック:1施設】
▽北海道がんセンター(北海道)

【東北ブロック:2施設】
▽弘前大学医学部附属病院(青森県)▽山形大学医学部附属病院(山形県)

【関東信越ブロック:13施設】
▽筑波大学附属病院(茨城県)▽埼玉県立がんセンター(埼玉県)▽埼玉医科大学国際医療センター(埼玉県)▽千葉県がんセンター(千葉県)▽がん研究会有明病院(東京都)▽東京都立駒込病院(東京都)▽東京医科歯科大学医学部附属病院(東京都)▽国立成育医療研究センター(東京都)▽神奈川県立がんセンター(神奈川県)▽東海大学医学部付属病院(神奈川県)▽聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県)▽新潟大学医歯学総合病院(新潟県)▽信州大学医学部附属病院(長野県)

【東海北陸ブロック:5施設】
▽富山大学附属病院(富山県)▽金沢大学附属病院(石川県)▽静岡県立静岡がんセンター(静岡県)▽愛知県がんセンター(愛知県)▽三重大学医学部附属病院(三重県)

【近畿ブロック:6施設】
▽大阪国際がんセンター(大阪府)▽近畿大学病院(大阪府)▽大阪市立総合医療センター(大阪府)▽兵庫県立がんセンター(兵庫県)▽神戸大学医学部附属病院 (兵庫県)▽兵庫医科大学病院(兵庫県)

【中国四国ブロック:3施設】
▽広島大学病院(広島県)▽香川大学医学部附属病院(香川県)▽四国がんセンター(愛媛県)

【九州ブロック:4施設】
▽久留米大学病院(福岡県)▽九州がんセンター(福岡県)▽長崎大学病院(長崎県)▽鹿児島大学病院(鹿児島県)

 
 
 既に指定されている11の【がんゲノム医療中核拠点病院】(▼北海道大学病院(北海道)▼東北大学病院(宮城県)▼国立がん研究センター東病院(千葉県)▼慶應義塾大学病院(東京都)▼東京大学医学部附属病院(東京都)▼国立がん研究センター中央病院(東京都)▼名古屋大学医学部附属病院(愛知県)▼京都大学医学部附属病院(京都府)▼大阪大学医学部附属病院(大阪府)▼岡山大学病院(岡山県)▼九州大学病院(福岡県)―)とともに(関連記事はこちらこちら)、患者の遺伝子変異情報を解釈するエキスパートパネル等を設置し、我が国のがんゲノム医療を推進していくことが期待されます。

 

95病院から申請、診療体制・実績、地理的状況を踏まえ34拠点病院を選定

 我が国においても、「Aという遺伝子変異の生じているがん患者にはαという抗がん剤投与が効果的である」などといった知見に基づき、患者に最適な治療法を選択する「がんゲノム医療」が進められています(関連記事はこちら)。

 
 昨年(2018年)2月には、上述のとおり、遺伝子変異の情報を解釈する専門家会議(エキスパートパネル)を設置して自らがんゲノム医療を完結でき、かつ人材育成等の役割を持つ【がんゲノム医療中核拠点病院】を11か所設置。

 また今年(2019年)6月には、多数の遺伝子変異の有無を一括して検出する「遺伝子パネル検査」を2種類、保険適用されました(▼FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル▼OncoGuide NCC オンコパネル システム―)(関連記事はこちらこちらこちらこちら)。

 がんゲノム医療は、こうした体制整備の下で、大きく次のような流れで進められます。

▽がんゲノム医療を希望する患者に対し、がんゲノム医療中核拠点病院等が十分な説明を行い、同意を得た上で、▼遺伝子情報(塩基配列など)▼患者の臨床情報(患者の年齢や性別、がんの種類、化学療法の内容と効果、有害事象の有無、病理検査情報など)―を、「がんゲノム情報管理センター」(C-CAT、国立がん研究センターに設置)に送付する

▽C-CATにおいて、保有するがんゲノム情報のデータベース(がんゲノム情報レポジトリー・がん知識データベース)に照らし、当該患者のがん治療に有効と考えられる抗がん剤候補や臨床試験・治験情報などの情報をがんゲノム医療中核拠点病院の専門家会議(エキスパートパネル)に返送する

▽がんゲノム医療中核拠点病院の専門家会議(エキスパートパネル)において、当該患者に最適な治療法を選択し、これに基づいた医療をがんゲノム医療中核拠点病院等で提供する

 
 
 しかし、【がんゲノム医療中核拠点病院】の専門家会議(エキスパートパネル)のキャパシティは当然「限り」があり、昨秋(2018年)時点で「年間4000-5000症例」にとどまると試算されています。

一方、保険適用された2つの遺伝子パネル検査は、現時点では「標準治療が終了した、あるいは終了見込みの患者」に限定されていますが、それでもピーク時には約2万6000人が受検すると想定されています。つまり、【がんゲノム医療中核拠点病院】だけでは、がんゲノム医療のニーズに対応しきれない可能性が高いのです。

 そこで厚労省は、新たに、エキスパートパネル設置など、がんゲノム医療を自院で「完結」できる【がんゲノム医療拠点病院】を、全国に30か所程度整備することを決定。「診療体制等については中核病院並み」とし(エキスパートパネルを設置し、がんゲノム医療を完結する必要があるため)、「人材育成や治験・先進医療については連携病院並み」とする(人材育成機能等はもっぱら中核病院が担うため)との考えに沿って、次のような指定要件を固めました(厚労省のサイトはこちら(通知「がんゲノム医療中核拠点病院等の整備について」、2019年7月19日改訂))(関連記事はこちら)。

▽第三者認定を受けた、がん遺伝子パネル検査を実施するための臨床検査室・病理検査室等を有する

▽遺伝カウンセリング部門を設置し、複数の診療科と連携可能な体制が整備する

▽エキスパートパネルを月1回以上開催し、「がん薬物療法に関する専門的な知識・技術を持つ、診療領域の異なる複数の常勤医師」や「遺伝医学に関する専門的な知識・技術を持つ
医師」などが参画する

▽「がんゲノム医療に関するデータ」(遺伝子パネル検査の結果や臨床情報など)を管理する部門を設け、患者の同意の下で、適切にC-CATにデータ登録できる体制などを整えている

▽がんゲノム医療の統括部門を設置し、患者・家族に適切に情報提供できる体制などを整えている

▽未承認薬・適応拡大に関するがん薬物療法の企業治験、医師主導治験 先進医療Bにおいて、新規の患者を、申請時点前3年の間に、合計100人以上登録した実績があることが望ましい

 
 
 厚労省は「8月14日」を期限として、【がんゲノム医療拠点病院】の申請を募集(関連記事はこちら)。そこでは「30か所程度」の整備目標に対し95もの病院からの申請がなされたことから、「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定に関する検討会」において、各病院の体制・実績を審査。さらに患者のがんゲノム医療へのアクセスを確保するために、「地理的状況」も勘案し、今般、34病院が選定されたものです(関連記事はこちら)。

 近く厚生労働大臣が選定結果をもとに【がんゲノム医療拠点病院】の指定を行います。この初回指定の有効期間は「2022年3月31日」までとなります。

 
 
 

 

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