慈恵医大病院など4病院をアレルギー疾患の拠点病院に、慶應大病院など13病院を専門病院に指定―東京都
2019.3.4.(月)
重症・難治性のアレルギー疾患患者に対し専門的な医療を提供するために、東京慈恵会医科大学附属病院など4病院を「東京都アレルギー疾患医療拠点病院」に、慶應義塾大学病院など13病院を「東京都アレルギー疾患医療専門病院」に指定する―。
東京都は2月27日にこうした指定を行いました(都のサイトはこちら)。
幅広いアレルギー疾患に対応し、人材育成も行う「拠点病院」と、領域別の「専門病院」
2014年6月にアレルギー対策基本法が成立・公布されました。同法では、我が国におけるアレルギー疾患(気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症、食物アレルギーその他)対策を総合的に推進することを目的とし、国・地方公共団体・医療保険者・国民・医療提供者などに対してさまざまな責務を課すとともに、厚生労働大臣に対して「アレルギー疾患対策基本指針」を策定するよう指示。厚労相は2016年12月に指針を策定しており、そこでは、アレルギー疾患に関する適切な医療提供体制の整備や、情報提供の推進などの方針が示されています(関連記事はこちら)。
また、東京都でも独自にアレルギー疾患対策を進めており、2017年4月にじゃ、アレルギー疾患に関する最新情報を掲載し、専門医療機関などを検索できるwebサイト「アレルギー情報navi」を開設(関連記事はこちら)。さらに今般、専門医療機関の指定を行ったものです。
まず内科・小児科をはじめとする「幅広い領域のアレルギー疾患」への対応・専門的な医療提供を行い、さらに人材育成や患者・家族等への普及啓発等を中心的に担う「東京都アレルギー疾患医療拠点病院」として、次の4病院を指定しました。
【一般形】小児から成人まで幅広い領域のアレルギー疾患に対応し、専門的医療を提供する
▼東京慈恵会医科大学附属病院(港区)
▼東京医科歯科大学医学部附属病院(文京区)
【小児型】小児専門病院であって、専門的なアレルギー疾患医療を提供する
▼国立成育医療研究センター(世田谷区)
▼東京都立小児総合医療センター(府中市)
また、内科、小児科、皮膚科、耳鼻咽喉科の各個別領域において、専門的医療を提供する「東京都アレルギー疾患医療専門病院」として次の13病院を指定しています。眼科については、現時点では該当専門病院が指定されていません。
▼慶應義塾大学病院(新宿区):内科
▼東京女子医科大学病院(新宿区):内科
▼日本医科大学付属病院(文京区):皮膚科、耳鼻咽喉科
▼同愛記念病院(墨田区):内科、小児科
▼昭和大学病院(品川区):内科、小児科
▼日本大学医学部附属板橋病院(板橋区):内科
▼帝京大学医学部附属病院(板橋区):内科
▼東海大学医学部付属八王子病院(八王子市):小児科
▼東京都立多摩総合医療センター(府中市):内科
▼公立昭和病院(小平市):小児科
▼東京慈恵会医科大学附属第三病院(狛江市):小児科
▼国立病院機構東京病院(清瀬市):内科
▼結核予防会複十字病院(清瀬市):内科
都では、今後、「拠点病院・専門病院を中心に専門的な医療機関のネットワークを形成し、域の医療機関との連携を促進するとともに、医療従事者を対象とした研修等を実施し、都におけるアレルギー疾患医療の充実に取り組んでいく」考えを示しています。
【関連記事】
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