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がんゲノム医療を牽引する「中核拠点病院」として11病院を選定―がんゲノム医療中核拠点病院等指定検討会

2018.2.15.(木)

 我が国のがんゲノム医療を牽引していく「がんゲノム医療中核拠点病院」として、(1)北海道大学病院(2)東北大学病院(3)国立がん研究センター東病院(4)慶應義塾大学病院(5)東京大学医学部附属病院(6)国立がん研究センター中央病院(7)名古屋大学医学部附属病院(8)京都大学医学部附属病院(9)大阪大学医学部附属病院(10)岡山大学病院(11)九州大学病院―の11病院を指定すべきである―。

 「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定に関する検討会」(以下、検討会)は2月14日、このような審査結果をまとめました。厚生労働大臣が近く、11病院をがんゲノム医療中核拠点病院に指定します。

2月14日に開催された、「第1回 がんゲノム医療中核拠点病院等の指定に関する検討会」

2月14日に開催された、「第1回 がんゲノム医療中核拠点病院等の指定に関する検討会」

ゲノム医療の体制・実績を持つ11病院が中核拠点病院に

 ゲノム(遺伝情報)の解析技術が進み、「どの遺伝子にどういった変異が生じると、どのようながんになる可能性が高い」といった知見が蓄積されてきています。これをさらに、「Aという遺伝子変異の生じたがん患者にはαという抗がん剤を、Bという遺伝子変異のある患者にはβとγという抗がん剤を併用投与することが効果的である」という情報も明らかになってきています。
 

がんゲノム医療は、医療機関や患者・国民、研究機関、企業などが参画する「コンソーシアム」(共同事業体)によって推進される

がんゲノム医療は、医療機関や患者・国民、研究機関、企業などが参画する「コンソーシアム」(共同事業体)によって推進される

 
 こうした情報を治療に活用する「がんゲノム医療」を、我が国でも欧米諸国並みの水準に高め、「がんとの闘いに終止符を打つ」ために、厚生労働省は「がんゲノム医療推進コンソーシアム」という連絡協議会の構築を進めています。遺伝子情報のデータベースを構築・管理する「がんゲノム情報管理センター」(国立がん研究センターに設置)、医療機関、大学等の研究機関、企業などが一体となって「がんゲノム医療」を推進していくものです(関連記事はこちら)。

 さらに、このコンソーシアム(連絡協議会)では、がんゲノム医療を牽引していく中核的な医療機関として「がんゲノム医療中核拠点病院」(以下、中核拠点病院)を全国に10か所程度指定していくことになっています。

 2月14日の検討会では、中核拠点病院として次の11病院がふさわしいと判断されました。近く厚生労働大臣が指定を行います(指定期間は2018年4月から2年間)

【北海道ブロック】
▼北海道大学病院(北海道)

【東北ブロック】
▼東北大学病院(宮城県)

【関東信越ブロック】
▼国立がん研究センター東病院(千葉県)▼慶應義塾大学病院(東京都)▼東京大学医学部附属病院(東京都)▼国立がん研究センター中央病院(東京都)

【東海北陸ブロック】
▼名古屋大学医学部附属病院(愛知県)

【近畿ブロック】
▼京都大学医学部附属病院(京都府)▼大阪大学医学部附属病院(大阪府)

【中国四国ブロック】
▼岡山大学病院(岡山県)

【九州ブロック】
▼九州大学病院(福岡県)

中核拠点病院には診療報酬上の評価も

 中核拠点病院として指定されるためには、「遺伝子カウンセリングの実施体制整備」「網羅的な遺伝子検査(パネル検査)の実施体制整備と実績」「先進医療、国際共同治験、医師主導治験などの実施体制整備と実績」などが必要と考えられ、次のような点が評価対象となりました。さらに地域性にも配慮がなされています。

(1)がんゲノム医療に関する総合的な施設の体制(がんゲノム医療に関し、病院全体が一体となった体制になっているか)
(2)遺伝子パネル検査の検体処理、シークエンスの体制(検体検査の品質保証に関する体制は整っているか)
(3)エキスパートパネルの体制・実績(必要な人員は十分確保され、実績があるか)
(4)遺伝カウンセリングの体制・実績(遺伝カウンセリング等に必要な人員が十分に確保され、遺伝カウンセリング・遺伝学的検査の実績は十分にあるか)
(5)遺伝子パネル検査の対象・実績(診療実績が十分にあり、セキュリティを担保しながらゲノム情報を収集・管理する体制は整っているか)
(6)臨床情報やゲノム情報の収集・管理に関する体制(セキュリティを担保しながら、臨床情報やゲノム情報を収集・管理する体制は整っているか)
(7)手術等の生体試料の新鮮凍結保存に関する体制・実績(臓器横断的に生体試料を保管する体制は整っているか)
(8)臨床研究中核拠点に準拠した体制
(9)治験・先進医療等の体制・実績(主導的な先進医療B・医師主導治験の実績は十分か)
(10)患者・家族への情報提供体制
(11)がんゲノム医療に関する人材育成や教育等の体制
(12)がんゲノム医療における連携体制
 

がんゲノム医療連携病院は、遺伝子パネル検査に基づく治療を単独で行うことができないが、がんゲノム医療中核拠点病院の協力を得て実施する。患者の視点に立てば、がんゲノム医療中核拠点病院とがんゲノム医療連携病院の両方が、「遺伝子パネル検査に基づく治療を受けられる病院」となる

がんゲノム医療連携病院は、遺伝子パネル検査に基づく治療を単独で行うことができないが、がんゲノム医療中核拠点病院の協力を得て実施する。患者の視点に立てば、がんゲノム医療中核拠点病院とがんゲノム医療連携病院の両方が、「遺伝子パネル検査に基づく治療を受けられる病院」となる

 
 中核拠点病院となる11病院には、来月(2018年3月)中旬までに、がんゲノム医療を連携して実施する「がんゲノム医療連携病院」候補(がん診療連携拠点病院・小児がん拠点病院など)を申請することも求められます。

 なお、2018年度診療報酬改定では、がんゲノム医療中核拠点病院について、【がん拠点病院加算】(入院初日、500点)にさらに250点が加算されることとなりました(関連記事はこちら)。質の高い「がんゲノム医療」の提供、さらに我が国の「がんゲノム医療」水準の引き上げに向けた取り組みが期待されます。

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Cancer がんサバイバーの国際医療経済学者、病院経営コンサルタント、データサイエンティストの著者による、医療ビッグデータと実体験から浮かび上がるニッポン医療「衝撃の真実」。
がん患者としての赤裸々な体験、米国のがん患者(マイケル・カルフーン氏、スティーブ・ジョブス氏)との交友を通じて、医療経済学者、そして患者の視点から見た日米のがん医療の違い、課題に切り込み、「キャンサーナビゲーション」という制度の必要性を訴える。こちらをクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

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