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介護医療院は2019年9月末で248施設・1万6061床、転換・開設ペースは鈍化―厚労省

2019.11.15.(金)

今年(2019年)9月末時点で、248施設の介護医療院が開設され、総ベッド数は1万6061床となった。最も施設数が多いのは福岡県と富山県の17施設、最もベッド数が多いのは福岡県の1447床。介護医療院が未整備の自治体は、依然として岩手県・宮城県・新潟県・宮崎県の4県で変わらず―。

厚生労働省が11月14日に公表した「介護医療院の開設状況等(令和元年9月末)」から、こうした状況が明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)。

これまでと比べて転換・開設のペースが鈍化しており、今後、どのような促進策をとるのか注目が集まります。

医療療養(病院)からの転換は73施設・2601床に

介護医療院は、▼医療▼介護▼住まい―の3機能を併せ持つ新たな介護保険施設として2017年の介護保険法改正で創設されました。2018年度の前回介護報酬改定で単位数や構造・設備基準等が設定され、2018年4月から各地で開設がスタートしています。

今年(2019年)9月末の状況を見ると、日本全国では248施設・1万6061床が開設されています。3か月前(2019年6月末)と比べて施設数は25増え、ベッド数は1617床増加しました。

報酬区分別・転換元別・地域別の内訳を見ると、次のような状況です。

【報酬区分別】
▽機能強化型介護療養並みの人員配置等が求められる【介護医療院I型】(775-1332単位):166施設(2019年6月末に比べて20施設増)・1万1495床(同1149床増)

▽転換型老健施設並みの人員配置等が求められる【介護医療院II型】(731-1221単位):80施設(同5施設増)・4566床(同468床増)

▽I型とII型の両方を設置している施設(ただし同じフロアでの混在は不可):2施設(ベッド数は上記のそれぞれに含まれている、2019年6月末から増減なし)

【転換元別】
▽介護療養(病院)から:157施設(2019年6月末に比べて17施設増)・1万605床(同1011床増)

▽介護療養型老健施設(転換老健)から:60施設(同4施設増)・2581床(同366床増)

▽医療療養(2018年度診療報酬改定後の療養病棟入院基本料1・2)から:51施設(同8施設増)・1612床(同179床増)

▽医療療養(2018年度改定後の経過措置型)から:22施設(同2施設増)・989床(同36床増)

▽介護療養(診療所)から:12施設(同4施設増)・155床(同22床増)

▽有床診療所の医療療養から:7施設(同1施設増)・52床(同3床増)

▽介護療養・医療療養以外の病床から:1施設(同増減なし)・3床(同増減なし)

▽老人性認知症疾患療養病棟(精神病床)から:1施設(同増減なし)・60床(同増減なし)

▽新設:3施設(同増減なし)・4床(同増減なし)

2019年9月末の介護医療院の施設数(介護医療院の開設状況(2019年9月)2 191114)

2019年9月末の介護医療院のベッド(療養床)数(介護医療院の開設状況(2019年9月)2 191114)



前回調査に比べて、転換ペースが鈍化している点が気になります。今後の動きを注視していくことが重要でしょう。

医療療養(病院)からの転換は、合計73施設(同10施設増)・2601床(同215床増)となっています。介護療養はもちろん、医療療養から介護医療院への転換は「総量規制」(介護保険制度における地域の介護施設整備上限)の枠外となっていますが、とくに小規模な自治体(町村)では、「医療保険適用の医療療養」から「介護保険適用の介護医療院」への転換が生じた場合、介護費が急増し、介護保険料の高騰につながってしまうため、「転換に極めて後ろ向きである」と指摘されます。

ただし、医療・介護全体で考えれば「費用の適正化」につながります。また、そもそも介護医療院は「当該市町村の高齢患者のみを受け入れる施設」ではなく、「より広域から要介護高齢者を受け入れる」ことが期待されており、「施設整備」がただちに「保険料の高騰」に結びつくものではありません。厚労省は全国で自治体関係者等を対象としたブロック会議や勉強会を開催して、こうした点への理解を求めており、今後、医療療養からのさらなる転換が進むことに期待が集まります(関連記事はこちら)。

施設数最多は福岡と富山、ベッド数最多は福岡

地域別の開設状況を見てみると、次のような状況です。

●17施設ある自治体(2県)(施設数が同じ場合、ベッド数の多い順に記載、以下同)
▽福岡県:17施設(2019年6月末に比べて3施設増)・1447床(同231床増)
▽富山県:17施設(同1施設増)・1090床(同40床増)

●16施設ある自治体(1道)
▽北海道:16施設(同増減なし)・821床(同増減なし)

●12施設ある自治体(3県)
▽愛知県:12施設(同1施設増)・757床(同18床増)
▽山口県:12施設(同増減なし)・726床(同増減なし)
▽熊本県:12施設(同1施設増)・502床(同44床増)

●11施設ある自治体(2県)
▽静岡県:11施設(同増減なし)・827床(同増減なし)
▽岡山県:11施設(同1施設増)・396床(同17床増)

●9施設ある自治体(1県)
▽鹿児島県:9施設(同2施設増)・336床(同49床増)

●8施設ある自治体(3県)
▽広島県:8施設(同2施設増)・827床(同210床増)
▽兵庫県:8施設(同1施設増)・707床(同170床増)
▽徳島県:8施設(同2施設増)・235床(同54床増)

●7施設ある自治体(3県)
▽石川県:7施設(同3施設増)・436床(同137床増)
▽鳥取県:7施設(同1施設増)・281床(同29床増)
▽福島県:7施設(同増減なし)・270床(同増減なし)

●6施設ある自治体(1県)
▽高知県:6施設(同増減なし)・436床(同増減なし)

●5施設ある自治体(6県)
▽埼玉県:5施設(同増減なし)・428床(同増減なし)
▽島根県:5施設(同1施設増)・370床(同180床増)
▽神奈川県:5施設(同増減なし)・338床(同増減なし)
▽福井県:5施設(同増減なし)・226床(同増減なし)
▽佐賀県:5施設(同1施設増)・204床(同42床増)
▽青森県:5施設(同1施設増)・198床(同60床増)

●4施設ある自治体(1都2県)
▽群馬県:4施設(同増減なし)・312床(同増減なし)
▽東京都:4施設(同3施設増)・284床(同249床増)
▽大分県:4施設(同増減なし)・211床(同増減なし)

●3施設ある自治体(2府4県)
▽京都府:3施設(同2施設増)・719床(同253床増)
▽奈良県:3施設(同増減なし)・444床(同増減なし)
▽長崎県:3施設(同増減なし)・231床(同増減なし)
▽長野県:3施設(同増減なし)・215床(同増減なし)
▽大阪府:3施設(同1施設増)・157床(同60床増)
▽愛媛県:3施設(同増減なし)・146床(同増減なし)

●2施設ある自治体(8県)
▽千葉県:2施設(同増減なし)・364床(同増減なし)
▽滋賀県:2施設(同増減なし)・160床(同増減なし)
▽秋田県:2施設(同増減なし)・135床(同増減なし)
▽香川県:2施設(同増減なし)・130床(同増減なし)
▽沖縄県:2施設(同増減なし)・121床(同増減なし)
▽和歌山県:2施設(同増減なし)・107床(同増減なし)
▽岐阜県:2施設(同増減なし)・86床(同増減なし)
▽栃木県:2施設(同1施設増)・56床(同19床増)

●1施設ある自治体(4県)
▽山梨県:1施設(同増減なし)・114床(同増減なし)
▽茨城県:1施設(同増減なし)・60床(同増減なし)
▽三重県:1施設(同増減なし)・48床(同増減なし)
▽山形県:1施設(同増減なし)・18床(同増減なし)

●ゼロ施設の自治体(4県)
▽岩手県▽宮城県▽新潟県▽宮崎県—

最も施設数が多いのは福岡県と富山県と17施設、最もベッド数が多いのは福岡県の1447床となっています。介護医療院が未整備の自治体は4県で変わっていません。

転換・開設ペースが鈍化、今後の動きに要注目

介護医療院への転換や新規開設のペースは、これまでと比べて鈍化しているようです。一時的な鈍化にとどまるのか、今後の状況を注意深く見ていくことが必要でしょう。

【施設数】
▽2018年6月末:21施設

(41施設増)

▽2018年9月末:63施設

(50施設増)

▽2018年12月末:113施設

(37施設増)

▽2019年3月末:150施設

(73施設増)

▽2019年6月末:223施設

(24施設増)

▽2019年9月末:248施設

【ベッド数】
▽2018年6月末:1400床

(3183床増)

▽2018年9月末:4583床

(2831床増)

▽2018年12月末:7414床

(2618床増)

▽2019年3月末:1万28床

(4416床増)

▽2019年6月末:1万4444床

(1617床増)

▽2019年9月末:1万6061床


 
なお、2018年度の介護報酬改定では、介護療養病床や25対1医療療養などから介護医療院への転換を促すために【移行定着支援加算】(1日につき93単位、1年間のみ算定可能)を設けています。この加算の算定期限は「2021年3月末」までとされており、「最初の転換から1年間を限度」として算定できることから、丸々1年間分を算定するためには「2020年3月31日まで」に転換を行わなければなりません。転換事務にかかる期間を考慮すれば、今秋あたりがリミットとなるため、冬以降の動きが気になります。

 
 

 

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