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2015年5月の後発品割合、数量ベースで60.9%、薬剤料ベースで13.8%―健保連

2016.9.21.(水)

 2015年の薬剤料に占める後発医薬品の割合は13.8%、薬剤使用量に占める後発品の割合は60.9%。置き換え可能な医薬品をすべて後発品へ切り替えれば、24億7909万円の薬剤料を削減することができる―。

 健康保険組合連合会が14日に公表した「後発医薬品の使用状況に関する調査分析」結果から、このような状況が明らかになりました。

ビタミン剤、消化器官用薬、抗生物質で薬剤料ベースの後発品割合が高い

 この調査では、468の健康保険組合(おもに大企業の事業員とその家族が加入する医療保険)における2015年5月調剤報酬レセプトをもとに、後発品の使用状況などを調べたものです。

 まず15年5月の薬剤料は193億5932万円で、そのうち後発品の薬剤料は26億6911万円で、薬剤料ベースの後発品割合は13.8%となりました。

 年齢階級別に見ると若干のバラつきがあり、65-69歳の15.7%、60-64歳の15.5%、55-59歳の15.2%などで高く、逆に5-9歳の9.1%、10-14歳の9.9%、0-4歳の11.1%で低くなっています。

2015年5月、健保組合における薬剤料ベースでの後発品割合は13.8%

2015年5月、健保組合における薬剤料ベースでの後発品割合は13.8%

 薬効分類(中分類)別に見ると、ビタミン剤41.5%、消化器官用薬27.8%、抗生物質22.8%などで後発品割合が高くなっています。

ホルモン剤や抗生物質では、数量ベースでの後発品割合は9割超

 次に15年5月の薬剤使用量を見ると2億1318万で、うち後発品は1億2978となっており、数量ベースの後発品割合は60.9%となっています。政府は「後発品割合を2017年央までに70%とする」との目標を掲げており、まだ9.1ポイントの開きがあります。

 年齢階級別に見ると、金額ベースと同様に比較的高齢者で高く、年少者で小さい状況が伺えます。

2015年5月、健保組合における数量ベースでの後発品割合は13.8%

2015年5月、健保組合における数量ベースでの後発品割合は13.8%

 薬効分類(中分類)別に見ると、ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)98.1%、ビタミン剤95.4%、血液・体液用薬91.0%などで、後発品シェアが非常に大きいことが分かります。

数量ベースでの後発品割合が高い医薬品(薬効分類、中分類)は、ホルモン剤(抗ホルモン剤含む)、ビタミン剤、血液・体液用薬など

数量ベースでの後発品割合が高い医薬品(薬効分類、中分類)は、ホルモン剤(抗ホルモン剤含む)、ビタミン剤、血液・体液用薬など

置き換え可能なものをすべて後発品にすると25億円弱の薬剤料が削減可能

 では、先発品から後発品へ切り替えるとどれほどの薬剤料が削減できるのでしょう。健保連では、「仮に置き換え可能な医薬品を、すべて最低価格の後発品に切り替えた場合」の試算も行っており、それによると24億7909万円(調剤医療費全体に対する削減効果は9.1%)となることが分かりました。

仮に置き換え可能なものをすべて後発品に切り替えた場合、薬剤料を24億7909万円削減できる計算になる

仮に置き換え可能なものをすべて後発品に切り替えた場合、薬剤料を24億7909万円削減できる計算になる

 薬効分類(中分類)別に見ると、循環器官用薬で3億7200万円、アレルギー用薬で3億2900万円、血液・体液用薬で3億600万円の削減が可能との試算も行っています。

置き換えによる薬剤料削減効果が大きな医薬品(薬効分類別、中分類)は、循環器官用薬、アレルギー用薬、血液・体液用薬など

置き換えによる薬剤料削減効果が大きな医薬品(薬効分類別、中分類)は、循環器官用薬、アレルギー用薬、血液・体液用薬など

 
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