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医療介護総合確保基金に「指定都市枠」を設け、介護人材確保の環境整備を—指定都市市長会

2017.7.20.(木)

 政令指定都市では、高齢者の増加により介護需要も増えているが、サービス提供を担う介護人材不足が深刻化している。介護需要の推計ツールを政令指定都市にも提供し、また地域医療介護総合確保基金の配分枠を政令指定都市に確保するなどし、実効性のある介護人材確保対策を進められる環境を整えてほしい—。

 政令指定都市の市長で構成される「指定都市市長会」は12日、厚生労働省にこのような要請を行いました(指定都市市長会のサイトはこちら(要請の模様)こちら(要請書))。

政令指定都市では高齢化が急速に進み、介護ニーズが飛躍的に高まる

 いわゆる団塊の世代(1947-51年の第1次ベビーブームに生まれた方)が後期高齢者となる2025年に向けて、医療(とくに慢性期医療)・介護ニーズが高まっていくと予想されています。現在の医療・介護システムでは、こうしたニーズ増に十分対応することが難しいため、厚労省は地域包括ケアシステムの構築を最重要政策の1つに掲げています。

 もっとも地域によって高齢者の増加スピードには差があり、今後、特に都市部においては急速に高齢化が進行し、飛躍的に介護ニーズが高まることが分かっています。戦後の復興期に、地方から都市部に集団就職したいわゆる団塊の世代が後期高齢者となるためです。

 この点について都市部(政令指定都市)の市長で構成される指定都市市長会は、▼政令指定都市においては、将来の介護受給を予測する仕組みが整備されていない▼介護人材確保に用いることができる地域医療介護総合確保基金の活用方針は都道府県に委ねられ、必ずしも指定都市の地域特性を踏まえた取り組みに活用できる仕組みになっていない—という課題があることを指摘しています。

前者については、厚労省が都道府県に対し「介護人材の需給推計ワークシート」を提示し、地域ごとに詳細な介護需要・供給体制のシミュレーションが可能となっています。指定都市市長会は、「こうしたツールやデータを政令指定都市にも提供し、政令指定都市単位で需給推計が行えるようにすべき」と訴えています。

一方、後者について指定都市市長会は、政令指定都市において地域特性を踏まえた独自の▼介護分野への人材参入促進▼介護人材の資質向上▼介護人材の労働環境改善―を行うために、地域医療介護総合確保基金の「指定都市への配分枠確保」などを行い、より弾力的な基金の活用を可能にすべきと訴えています。

  

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