エボラ感染の可能性ある患者、陰性を確認―厚労省
2019.8.5.(月)
厚生労働省は8月4日、埼玉県で「コンゴ民主共和国への滞在歴があり、帰国後に発熱の症状を呈した患者」が確認されたことを発表(厚労省のサイトはこちら)。同日に国立感染症研究所におけるエボラ出血熱の遺伝子検査(PCR検査)により「陰性」と判明したことを発表しました(厚労省のサイトはこちら)。
患者は70歳代の女性で、7月31日に帰国後に発熱。8月3日の5時頃に38度2分、同日17時50分頃に38度5分、同日19時頃には39度2分にまで上昇しました。患者は、エボラ出血熱が大流行しているコンゴ民主共和国に滞在していましたが、患者本人は「エボラ出血熱患者との接触はない」と報告しており、またインフルエンザA型陽性であることが分かっていました。
エボラ出血熱への感染の有無を確認するため、東京都内の医療機関に入院。患者の検体を国立感染症研究所(村山庁舎)で検査したところ「陰性」であることが明らかとなりました。
エボラ出血熱は、エボラウイルスによる感染症で、2-21日(通常は7-10日)の潜伏期間を経て、▼突然の発熱▼頭痛▼倦怠感▼筋肉痛▼咽頭痛―などの症状を、次いで▼嘔吐▼下痢▼胸部痛▼出血(吐血、下血)―などの症状が現れます。
感染経路は、エボラウイルスに感染し「症状が出ている」患者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)や患者の体液等に汚染された物質(注射針など)に十分な防護なしに触れた際、ウイルスが傷口や粘膜から侵入することで感染します。
一般的に、症状のない患者からは感染せず、空気感染もしない点には留意が必要です(厚労省では「患者が搭乗していた飛行機に同乗していた乗客の感染リスクは極めて低い」との考えを示していた)。
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