認定看護師は1万8728名、認知症看護では1000名を突破―日看協
2017.8.8.(火)
日本看護協会がこのほど実施した第25回認定看護師認定審査で、新たに1478名が認定看護師となり、21分野の合計で1万8728名となった。中でも認知症看護認定看護師が1003名となり、1000人を突破した—。
このような状況を日本看護協会が7日に公表しました(日看協のサイトはこちら)、(関連記事はこちらとこちら)。
訪問看護ST、クリニック、介護保険施設では5年前に比べ2倍超の認定看護師
日看協は、看護の質を高めるために(1)専門看護師(2)認定看護師(3)認定看護管理者―という3つの独自資格を設けています。このうち認定看護師は、「特定の看護分野で熟練した看護技術と知識を有していると認められた看護師」で、看護現場における看護ケアの広がりと質の向上に貢献することが期待されています。
今般、第25回の認定看護師認定審査が実施され、新たに1478名の認定看護師が誕生しました。この結果、認定看護師数は1万8728名となり、分野別の認定看護師数は下表のとおりとなっています。
少子高齢化の進展に伴い、認知症高齢者も飛躍的に増加すると予測されており、認知症患者に適切な医療・介護を提供する体制の構築が急がれています。今般の第25回審査の結果、認知症看護認定看護師は1003名となりました。日看協は「1000人を突破した」ことを強調しています。
ところで認定看護師と聞くと「大病院に所属している」という印象があるのではないでしょうか。日看協の調べによると、大病院以外にも多くの認定看護師が所属しています。
まず地域包括ケアシステムの要になると期待されている訪問看護ステーションにおいては、630名の認定看護師が所属し、5年前の2012年時点(269名)に比べて2.3倍に増加しました。内訳を見ると、訪問看護認定看護師がもっとも多く365名、次いで「緩和ケア認定看護師」145名、「皮膚・排泄ケア認定看護師」41名、「認知症看護認定看護師」23名、「がん性疼痛看護認定看護師」19名、「摂食・嚥下障害看護認定看護師」14名などとなっています。
またクリニックには251名の認定看護師が所属しており、5年前(125名)に比べて2.0倍に増加。内訳は、▼不妊症看護認定看護師72名▼緩和ケア認定看護47名▼糖尿病看護認定看護師28名▼皮膚・排泄ケア認定看護師19名▼透析看護認定看護師18名▼訪問看護認定看護師11名―などという状況です。
さらに介護保険施設には92名の認定看護師が所属し、5年前(42)から2.2倍に増加しました。内訳を見ると、▼認知症看護認定看護師56名▼訪問看護認定看護師10名▼皮膚・排泄ケア認定看護師10名▼摂食・嚥下障害看護認定看護師5名▼緩和ケア認定看護師4名―などとなっています。
一方、病院の規模別に認定看護師の数を見ると、300-399床が最も多く3102名、次いで400-499床の3015名、500-599床の1954名などとなっています。
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