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参加法人の予算や事業計画、地域医療連携推進法人に参加していること踏まえた決定を—厚労省

2017.4.24.(月)

 地域医療連携推進法人に参加する法人が、予算編成や事業計画を変更する場合などには地域医療連携推進法人の意見を求めることが必要となる。その意見に法的拘束力はないが、「地域医療連携推進法人に参加している」ことを踏まえ、適切に判断する必要がある—。

 厚生労働省は20日に発出した事務連絡「地域医療連携推進法人制度について(Q&A)」の中で、このような考えを明らかにしました(厚労省のサイトはこちら)。

参加法人の重要な事業決定、事前に連携推進法人の意見を聴取する必要ある

 4月から地域医療連携推進法人制度がスタートしていますが、新たな仕組みゆえ、細部に関する疑義が多く発生します。厚労省は、現場から寄せされた疑問に答える形で、今般のQ&Aを作成したものです。

 地域医療連携推進法人(連携推進法人)は、病院・診療所・介護老人保健施設などを開設する複数の非営利法人・個人が参加して設立します。推進法人で「地域医療の再編に向けた統一的な連携推進に向けた方針」(以下、連携推進方針)を策定し、参加法人(各病院や介護施設など)はこの方針に基づき、地域医療構想の実現に向けて医療・介護事業を推進していくことが求められます。例えば、急性期から慢性期までのケアミクス病院A・B・CがX地域連携推進法人を設立したとして、「A病院が急性期、B病院が回復期、C病院が慢性期と役割分担する」といった方針を定め、機能分化を推進するイメージです。

地域医療連携推進法人制度の概要

地域医療連携推進法人制度の概要

 

 ここで、上記のA病院を運営するα法人の中で「効率的な運営を行うためにA病院と、別の地域にあるA2病院を合併する」といった構想が生じることもあります。この場合、α法人の意思と、X推進法人の意見とどちらが優先するのかについて、厚労省医政局長が2月17日に発出した通知「地域医療連携推進法人制度について」では、「参加法人が予算の決定、借入金、重要な資産の処分、事業計画の決定、定款変更、合併、分割、解散などの重要事項を決定するに当たって、あらかじめ連携推進法人に意見を求めなければならない旨を定款で定める」ことを示すと同時に、「連携推進法人の意見に法的拘束力まではない」点を明確にしています。

 今般のQ&Aでは、「意見を求める」とは、「参加法人における予算決定・変更などの機関決定より前に、なんらかの形で連携推進法人の意見を聴くプロセスを経る」ことを指すものと説明。各法人などで柔軟な手法をとることが可能です。さらに、「連携推進法人の意見に法的拘束力まではない」ことを改めて確認しながらも、「参加法人は、連携推進方針を共有しながら、連携推進法人に当該一般社団法人に参加していることを踏まえつつ、適切に判断することが求められる」と述べています。連携推進法人の意見に反するような機関決定を行うようであれば、そもそも連携推進法人に参加すべきではないでしょう。

 また連携推進法人の意見を聴いた後に、参加法人における原案が大きく変更された場合には、「再度、連携推進法人の意見を聴く手続を取るなど、参加法人が連携推進方針を共有しながら、連携推進法人に参加していることを踏まえた適切な対応をとる」よう求めるとともに、「連携推進法人は、事前に地域医療連携推進評議会に意見を聴く」プロセスも必要としています。

 

 ところで、参加法人(上記の例で言えばα法人)が、広域的に病院運営などを行う大規模法人である場合にはどう考えるべきでしょう。大規模法人が予算編成を行うにあたり、逐一連携推進法人に意見を求めるとなると煩雑すぎ、法人運営に支障を来すことも起こりえます。そこで厚労省は、次のような考えを示しました。

▼参加法人において、病院・介護施設などの運営に係るものを含む予算・事業計画が明確に区分されている場合には、予算・事業計画の決定について、当該区分された予算・事業計画について意見を聴くことで足りる

▼予算および事業計画の変更、借入金の借入れ、重要な資産の処分、および定款または寄附行為の変更については、参加法人が連携推進法人の医療連携推進区域において開設・管理する病院・介護施設などに係るものの意見を聴くことで足りる

▼ただし、これらの場合にあっても、参加法人全体の運営に影響を及ぼす重大なものについてはあらかじめ意見を聴く必要がある

連携推進法人による医療機関開設、目的や効果などを都道府県知事が確認

 また連携推進法人の業務は連携推進方針の策定や、医薬品・医療機器などの供給、スタッフの資質向上に向けた研修、参加法人への資金の貸し付けなどのほか、「医療機関相互間の連携の推進に資する」場合には「医療機関の開設」も可能です。

 この点についてQ&Aでは、都道府県知事が、▼当該医療機関改設の目的▼その目的が医療連携推進業務と関連しているか▼関連していない場合、医療連携推進業務のみで事業比率50%を超えることができるか▼開設する医療機関の機能が、例えば地域医療構想において当該地域に必要なものとされているか—などの観点に立って、人材面や資金面なども含めて「医療連携推進業務の実施に支障がない」かどうかを確認することを明らかにしています。

 

 また前述のように、連携推進法人で定める「連携推進方針」は、法人運営の要となるため、「機関決定の方針(社員総会で決議する必要があるか、などは当該連携推進法人で適切に決定する)としながらも、「代表理事のみの判断で変更できる」ような形式は望ましくないことを明確にしました。

 連携推進方針に反する法人運営が行われている場合、都道府県知事は▼報告徴収▼立入検査▼改善措置命令―などを、医療法人の監督規定を準用して実施することになります。

 

 なお、連携推進法人には「非営利法人」のみが参加できるため、例えば株式会社が開設する薬局などは当然参加できません。

  

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