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神経内分泌細胞がんへのイリノテカン・エトポシド・シスプラチン・カルボプラチンの投与、審査上認める―支払基金

2018.3.2.(金)

 「イリノテカン塩酸塩水和物、エトポシド、シスプラチン、カルボプラチン【注射薬】」を「神経内分泌細胞がん」に対して保険診療において投与することを、審査上認める―。

 こうした審査情報を社会保険診療報酬支払基金が2月26日に公表しました(支払基金のサイトはこちら)。

医療現場の要望踏まえ、審査上「柔軟な取扱い」を一定程度認める

 医薬品の保険診療における使用は、薬事・食品衛生審議会(薬食審)で有効性・安全性が認められた傷病に対するケースに限定されます。医療安全を確保すると同時に、医療保険財源の適正配分を確保するためです。

もっとも医療現場においては、医学的・薬学的知見に照らして「薬食審で認められていない疾病にも一定の効果があると強く推測される」ケースがあり、レセプト審査において一定の柔軟な取り扱いもなされています(いわゆる「55年通知」(旧厚生省保険局長による1980年発出の通知)に基づく適応外使用など)。

一方で、地方独自のルール(都道府県ルール)があることも指摘されており、例えば、「山間部などでは冬期に高齢者の通院が困難になるので、薬剤の1回処方量を多くすることを認める」「地域によって、疾患別リハビリテーションを1日6単位までしか認めない(診療報酬点数上は9単位まで算定可能)」などのルールが存在すると言われています。

こうした地方独自ルールを放置していたのでは、「全国一律の診療報酬」に反するとともに、「審査の透明性」が確保できません(関連記事はこちらこちらこちら)。そこで支払基金では、審査に関するルールを適宜明確にし、医療関係者らに情報提供しています(支払基金の審査情報提供サイトはこちら)(関連記事はこちらこちらこちら)。

 今般、薬剤に関して次の3点の審査ルールが明確にされました。

(1)原則として、「イリノテカン塩酸塩水和物、エトポシド、シスプラチン、カルボプラチン【注射薬】」を「神経内分泌細胞がん」に対して投与した場合、当該使用事例を審査上認める

(2)原則として、「クロピドグレル硫酸塩【内服薬】」を、▼非心原性脳梗塞急性期▼一過性脳虚血発作急性期―の再発抑制に対して、「通常、成人には、投与開始日にクロピドグレルとして300mgを1日1回経口投与し、その後、維持量として1日1回75mgを経口投与」した場合、当該使用事例を審査上認める

(3)原則として、「ガバペンチン【内服薬】」を「神経障害性疼痛」に対して「通常、成人には、ガバペンチンとして300-900mgを1日3回分割経口投与」した場合、当該使用事例を審査上認める

 
 まず(1)の薬剤については、他の悪性腫瘍に対する効能・効果が認められており、支払基金は「薬理作用が同様」と推定し、今般の取扱いを決めたもので、「肺がん診療ガイドラインの小細胞肺がんの治療」に準じた用法・用量により投与した場合に限り保険使用が認められます。

また神経内分泌細胞がんには、▼S状結腸神経内分泌細胞がん▼胃神経内分泌細胞がん▼横行結腸神経内分泌細胞がん▼回腸神経内分泌細胞がん▼下行結腸神経内分泌細胞がん▼空腸神経内分泌細胞がん▼結腸神経内分泌細胞がん▼小腸神経内分泌細胞がん▼食道神経内分泌細胞がん▼神経内分泌細胞がん▼神経内分泌細胞がん・原発部位不明▼十二指腸神経内分泌細胞がん▼上行結腸神経内分泌細胞がん▼前立腺神経内分泌がん▼胆のう神経内分泌がん▼大腸神経内分泌細胞がん▼直腸神経内分泌細胞がん▼肺大細胞神経内分泌がん▼盲腸神経内分泌細胞がん▼膵神経内分泌細胞がん▼虫垂神経内分泌細胞がん―が該当します。

 
 (2)のクロピドグレル硫酸塩は、虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制などに効能・効果が認められており、「薬理作用に基づいており、妥当」と推定し、今般の取扱いとなりました。ただし、▼クロピドグレル硫酸塩「非服用」例の場合に限り認められる▼他の抗血小板薬や抗凝固薬を併用する場合は、出血合併症を来す可能性がある―といった点に留意が必要です。

 
一方、(3)のガバペンチンは抗てんかん薬であり、「薬理作用に基づいており、妥当」と推定し、今般の取扱いとなりました。ただし、▼単剤での投与を認める▼用量は、症状により適宜増減するが「1日最高投与量は2400mgまで」とする—との留意事項が付されています。

 

 

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