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腎臓移植、「血液型適合の小児レシピエント」を「血液型一致の成人レシピエント」より優先―厚労省

2018.8.14.(火)

 腎臓移植に当たっては、複数の移植適合者がいる場合、その優先順位を「血液型一致の小児レシピエント」>「血液型適合の小児レシピエント」>「血液型一致の成人レシピエント」とする―。

 厚生労働省は8月9日に通知「移植希望者(レシピエント)選択基準の一部改正について」を発出し、こうした改訂点への留意を呼びかけました。

 
 臓器を、どの希望者(移植希望者、レシピエント)に移植するかを判断するに当たっては、▼ABO式血液型の一致または適合▼搬送時間▼HLAの適合度▼待機日数▼年齢―などを、一定のルールに則って検討し、決定します。貴重な臓器であり生着率を考慮しなければならないとともに、移植希望者の期待感への配慮も必要となるためです。

こうしたルールに則った結果、適合条件に合致する希望者が複数存在するケースも生じえます。厚労省は、腎臓移植については、次のようなルールを定めていました。

(1)「親族に対し臓器を優先的に提供する」意思が表示されていた場合には、当該親族を優先する
(2)ABO式血液型が一致(identical)する者を、適合(compatible)する者より優先する
(3)臓器提供者(ドナー)が20歳未満の場合は、選択時20歳未満である移植希望者(レシピエント)を優先する

 
 この点、厚生科学審議会疾病対策部会「臓器移植委員会」の議論を経て、(3)を(2)よりも優先して考慮することとなりました。優先順位は次のようになります。

【従前の優先順位】
「血液型一致の小児レシピエント」>「血液型一致の成人レシピエント」>「血液型適合の小児レシピエント」>「血液型適合の成人レシピエント」

【新たな優先順位】
「血液型一致の小児レシピエント」>「血液型適合の小児レシピエント」>「血液型一致の成人レシピエント」>「血液型適合の成人レシピエント」
腎臓移植基準の見直し 180809の図表
 
 
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