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GemMed塾診療報酬改定セミナー2026

2糖尿病治療薬の「メトグルコ」「ジャヌビア」など、保険診療の中で「緩徐進行1型糖尿病」治療に使用可能—支払基金・厚労省

2026.2.27.(金)

術後の止血管理等に用いる「デスモプレシン静注」について「クッシング病の診断」に用いること、夜間頻尿の治療に用いる「デミニリンメルト」を「中枢性尿崩症」治療に用いることを保険診療の中で認める―。

2型糖尿病治療等に用いる「ジャディアンス錠」を「糖原病Ib型に伴う好中球減少症」治療に用いることも保険診療の中で認める―。

2型糖尿病治療薬の「メトグルコ錠」「ジャヌビア錠」などを「緩徐進行1型糖尿病(probable)」の治療に用いることも保険診療の中で可能とする―。

インスリン療法が適応となる糖尿病の治療に用いる「トレシーバ」と「ランタス注」について、「妊娠糖尿病」への使用を保険診療の中で認める―。

臓器移植後の拒絶反応抑制等に用いる「プログラフ」などを「ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群」「頻回再発型ネフローゼ症候群」「ステロイド依存性ネフローゼ症候群」の治療に使用することを保険診療の中で認める―。

消炎鎮痛剤の「ランツジールコーワ錠」について、▼片頭痛▼筋収縮性頭痛(緊張型頭痛)▼発作性片側頭痛▼持続性片側頭痛▼一次性咳嗽性頭痛▼一次性運動時頭痛▼一次性穿刺様頭痛—に対して使用することを保険診療の中で可能とする―。

抗菌剤の配合剤「ボノピオンパック」と、その成分であるボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・メトロニダゾールについて、「CAM耐性ヘリコバクター・ピロリの一次除菌」に対して使用することを保険診療の中で認める—。

社会保険診療報酬支払基金(支払基金)が、2月25日に公表した「医薬品の適応外使用に関する特例ルール」において、こうした点が明らかにされました(支払基金の審査情報提供サイトはこちら)。厚生労働省も同日に、事務連絡「医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取扱いについて」を示しています。

薬理作用等に照らし、審査における「医薬品使用の柔軟な取扱い」を一定程度認める

保険診療において、医薬品の使用は「薬事・食品衛生審議会(薬食審)で有効性・安全性が認められた傷病」(添付文書に記載された傷病)に限定されます。添付文書に規定されていない傷病への医薬品使用(適応外使用)は原則として保険診療の中では認められず、すべてが自由診療となります(混合診療の禁止)。医薬品使用を無制限に認めたのでは医療費の高騰・医療費財源の不適切な配分にもつながってしまうことはもとより、「医療安全の確保」ができなくなってしまうためです。

ただし医療現場では「医学的・薬学的知見に照らし、薬食審で認められていない傷病にも一定の効果がある」と強く推測されるケースがあります。こうした場合には、例外的にレセプト審査において柔軟な対応(適応外使用であっても保険診療として取り扱うことを認める)がなされることがあります(いわゆる「55年通知」(旧厚生省保険局長による1980年(昭和55年)発出の通知)に基づく適応外使用など)。

もっとも、こうした例外的な取り扱いを野放図に認めれば「全国一律の診療報酬」の原則に反し、結果「混合診療の解禁」にもつながりかねません。現に、地方独自の審査ルール(都道府県ルール、例えば「山間部などでは冬期に高齢者の通院が困難になるので、薬剤の1回処方量を多くすることを認める」「地域によって、疾患別リハビリテーションを1日6単位までしか認めない(診療報酬点数上は9単位まで算定可能)」など)が存在しており、是正に向けた取り組みも進められています。また「審査の透明性」という面でも大きな問題があります(関連記事はこちらこちらこちらこちら)。

そこで支払基金では、こうした「例外的な取り扱い」に関する審査ルールを明確にし、適宜、医療関係者らに情報提供しています(支払基金の審査情報提供サイトはこちら)。



今般、支払基金は薬剤について、次の15件の審査ルール(特別ルール)を明確にしました。

(1)▼軽症・中等症血友病A(第VIII因子凝固活性が2%以上の患者)▼Type I・Type IIAのvon Willebrand病の自然発生性出血、外傷性出血および抜歯時、手術時出血の止血管理に用いるデスモプレシン酢酸塩水和物(販売名:デスモプレシン静注4μg「フェリング」)について、「原則として、『クッシング病の診断』を目的に使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用(クッシング病における副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)上昇作用)が同様で、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→「4μg/1mL」を経静脈的に投与する

▽本剤静注後の血中ACTH値が負荷前値の1.5倍以上に増加した場合に「陽性(クッシング病の可能性が高い)」と判断される

▽主な副作用
→頭痛、顔面潮紅、熱感、のぼせ、口渇、低ナトリウム血症、めまい、嘔気、結膜充血、動悸、徐脈

▽重要な基本的注意
→軽度の血圧上昇および心拍数の増加を認めることがある
→頭痛、冷感、嘔気等の水中毒症状を来すことがある



(2)男性における夜間多尿による夜間頻尿の治療に用いるデスモプレシン酢酸塩水和物(内服薬)(販売名:デミニリンメルトOD錠25μg、同OD錠50μg)について、「原則として、『中枢性尿崩症』に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用が、中枢性尿崩症治療に用いるミニリンメルトOD錠60μg・同OD錠120μgと同様に「バソプレシン分泌低下を補充する」ものであり、効果が期待できる

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→デスモプレシンとして1回25-120μgを1日1-3回経口投与する
→投与量は患者の飲水量、尿量、尿比重、尿浸透圧により適宜増減するが、1回投与量は240μgまでとし、1日投与量は720μgを超えないこと

▽これまで治療に行われてきた用量よりも少ないことから、有害事象等の発生の可能性は低いと考える



(3)以下の効能・効果が認められているソマトロピン(遺伝子組換え)【注射剤】(販売名:グロウジェクト皮下注6mg、同皮下注12mg、ジェノトロピンTC注用5.3mg、同TC注用12mg、ジェノトロピンゴークイック注用5.3mg、同注用12mg、ノルディトロピンフレックスプロ注5mg、同注10mg、同注15mg、ヒューマトロープ注射用6mg、同注射用12mg)について、「原則として、『骨端線閉鎖を伴わないインスリン様成長因子(IGF-I)不応症に伴う低身長(遺伝学的にIGF1R異常が同定されている症例に限る)』に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする
(現在認められている効能・効果)
・骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
・骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長
・成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
・骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症
・骨端線閉鎖を伴わないSHOX異常症における低身長

→薬理作用(成長ホルモン作用(肝ソマトメジン生成分泌促進)が同様であり、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→(日本小児内分泌学会下垂体・成長障害委員会作成「SGA性低身長症におけるGH治療の手引き」に準拠し)、体重1kg・1日当たり33μg(または体重1kg・1週当たり0.23 mg)で開始し、反応が悪ければ同67μg(または同0.47mg)まで増量してもよい

▽本製剤は「SGA性低身長に投与する場合、治療前および治療中には、IGF-Iを3か月から6か月に1回測定し、異常が認められた場合には投与中止を考慮する」とされているが、本症の場合、「GH投与後IGF-I値が2SD以上の高値を示すことが多いが、IGF-I作用は増強しない」ため、「IGF-Ⅰ値高値の場合の投与中止の考慮」はSGA性低身長の基準より緩やかに考えるべきと思われる



(4)▼2型糖尿病▼慢性心不全(慢性心不全の標準的治療を受けている患者に限る)▼慢性腎臓病(末期腎不全または透析施行中の患者を除く)—の治療に用いるエンパグリフロジン【内服薬】(販売名:ジャディアンス錠10mg、同錠25mg)について、「原則として、『糖原病Ib型に伴う好中球減少症』に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用(1.5AG排泄作用)が同様であり、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→体重1kgあたり0.3-0.4mgで開始し、効果により0.05mgずつ調節する(10歳以上の小児では1日10mgから開始、最大量は体重1kg・1日当たり0.9mg)
→これを1日1-2回に分けて内服
→過量投与の危険性を考慮し、成人の最大量である「1日25mg」超えないこと

▽「低血糖」のリスクがあるため、エンパグリフロジン導入中は継続的に、または頻繁に血糖値を測定することを推奨する
→一般的には低血糖症状予防のため「朝食から1時間後、あるいは朝のコーンスターチ投与後」の服用が推奨されるが、低血糖症状を来しやすい場合や尿への糖排泄が継続しない場合などは分2投与を考慮する
→この場合は夜間低血糖や多尿による夜尿に対する注意を要する
→胃腸炎、発熱性疾患の場合はケトアシドーシスの発生が懸念されるため、投与中止を考慮する



(5)2型糖尿病治療や多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発、多嚢胞性卵巣症候群の生殖補助医療における調節卵巣刺激に用いるメトホルミン塩酸塩【内服薬】(販売名:メトグルコ錠250mg、同錠500mg、グリコラン錠250mg、ほか後発品多数)について、「原則として、『緩徐進行1型糖尿病(probable)』に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用(肝臓での糖新生抑制、末梢での糖利用促進、腸管からのグルコース吸収抑制)が同様であり、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→通常、成人にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2-3回に分割して食直前または食後に経口投与する
→維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日750-1500mgとする
→患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2250mgまでとする

▽インスリン依存状態の1型糖尿病に対する本剤の単独投与は「禁忌」である
→このため、必ず内因性インスリン分泌能の残存を確認してから使用すること



(6)2型糖尿病治療薬のシタグリプチンリン酸塩水和物【内服薬】(販売名:ジャヌビア錠12.5mg、同錠25mg、同錠50mg、同錠100mg、グラクティブ錠12.5mg、同錠25mg、同錠50mg、同錠100mg)について、「原則として、『緩徐進行1型糖尿病(probable)』に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用(DPP-4酵素を阻害し、インクレチンのDPP-4による分解を抑制)が同様であり、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→通常、成人にはシタグリプチンとして50mgを1日1 回経口投与する
→効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら100mg・1日1回まで増量することができる

▽インスリン依存状態の1型糖尿病に対する本剤の単独投与は「禁忌」である
→このため、必ず内因性インスリン分泌能の残存を確認してから使用すること



(7)インスリン療法が適応となる糖尿病の治療に用いるインスリン デグルデク(遺伝子組換え)【注射薬】(販売名:トレシーバ注フレックスタッチ、トレシーバ注ペンフィル)について、「原則として、『妊娠糖尿病』に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用(皮下組織において会合し、可溶性で安定なマルチヘキサマーを形成し、モノマーが徐々に解離するため、投与部位から徐々にかつ持続的に血中に吸収され、インスリンレセプターに結合し、血糖値を降下させる)が同様であり、妥当と推定される(インスリンは胎児に移行せず、胎児に直接的な薬理作用を及ぼすことはない。海外で本剤の妊婦に対する臨床試験が実施されており、有効性と安全性が認められている)

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→通常、成人では、初期は1日1回・4-20単位を皮下注射する
→投与量は患者の状態に応じて適宜増減する

▽妊娠中は妊娠週数によりインスリン需要量が変化しやすいため、自己血糖測定などにより血糖状況を把握した上でインスリン用量を適切に調節する必要がある



(8)インスリン療法が適応となる糖尿病の治療に用いるインスリン グラルギン(遺伝子組換え)【注射薬】(販売名:ランタス注ソロスター)について、「原則として、『妊娠糖尿病』に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用(皮下に投与すると直ちに生理的pHにより微細な沈殿物を形成して皮下に滞留した沈殿物から緩徐に溶解し、皮下から血中に移行してインスリンレセプターに結合し、血糖値を降下させる)が同様であり、妥当と推定される(インスリンは胎児に移行せず、胎児に直接的な薬理作用を及ぼすことはない。海外で本剤の妊婦に対する臨床試験が実施されており、有効性と安全性が認められている)

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→通常、成人では、初期は1日1回・4-20単位を皮下注射する
→投与量は患者の状態に応じて適宜増減する

▽妊娠中は妊娠週数によりインスリン需要量が変化しやすいため、自己血糖測定などにより血糖状況を把握した上でインスリン用量を適切に調節する必要がある



(9)下記の疾患への治療に用いるタクロリムス水和物【内服薬】(販売名:プログラフカプセル0.5mg、同カプセル1mg、同カプセル5mg、同顆粒0.2mg、同顆粒1mg、グラセプターカプセル0.5mg、同カプセル1mg、同カプセル5mg)について、「原則として、『ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群』に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする
(現在認められている効能・効果)
・腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植における拒絶反応の抑制
・骨髄移植における拒絶反応および移植片対宿主病の抑制
・重症筋無力症
・関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)
・ループス腎炎(ステロイド剤の投与が効果不十分、または副作用により困難な場合)
・難治性(ステロイド抵抗性、ステロイド依存性)の活動期潰瘍性大腸炎(中等症から重症に限る)
・多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎

→薬理作用(IL-2を介したT細胞の活性化を抑制するカルシニューリン阻害薬)が同様であり、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→体重1kg・1日あたり0.1mgを分2で開始し、血中濃度をモニタリングしながら投与量を調節する
→目標血中トラフ濃度は5-10ng/mLを目安とする

▽本剤の投与において、重篤な副作用(腎不全、心不全、感染症、全身痙攣、意識障害、脳梗塞、血栓性微小血管障害、汎血球減少症等)により致死的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設および本剤についての十分な知識と経験を有する医師が使用するこよ

▽▼臓器移植後の拒絶反応抑制などに用いる「シクロスポリン」(販売名:ネオーラルなど)▼肺動脈性高血圧症等の治療に用いる「ボセンタン」(販売名:トラクリアなど)—を投与中の患者には投与しないこと

▽本剤投与中は「生ワクチン」を接種しないこと



(10)下記の疾患への治療に用いるタクロリムス水和物【内服薬】(販売名:プログラフカプセル0.5mg、同カプセル1mg、同カプセル5mg、同顆粒0.2mg、同顆粒1mg、グラセプターカプセル0.5mg、同カプセル1mg、同カプセル5mg)について、「原則として、『頻回再発型ネフローゼ症候群・ステロイド依存性ネフローゼ症候群』に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする
(現在認められている効能・効果)
・腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植における拒絶反応の抑制
・骨髄移植における拒絶反応および移植片対宿主病の抑制
・重症筋無力症
・関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)
・ループス腎炎(ステロイド剤の投与が効果不十分、または副作用により困難な場合)
・難治性(ステロイド抵抗性、ステロイド依存性)の活動期潰瘍性大腸炎(中等症から重症に限る)
・多発性筋炎・皮膚筋炎に合併する間質性肺炎

→薬理作用(IL-2を介したT細胞の活性化を抑制するカルシニューリン阻害薬)が同様であり、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→体重1kg・1日あたり0.1mgを分2で開始し、血中濃度をモニタリングしながら投与量を調節する
→トラフ値:5-7ng/mLで6か月間、以後3-5ng/ mL

▽本剤の投与において、重篤な副作用(腎不全、心不全、感染症、全身痙攣、意識障害、脳梗塞、血栓性微小血管障害、汎血球減少症等)により致死的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設および本剤についての十分な知識と経験を有する医師が使用すること

▽▼臓器移植後の拒絶反応抑制などに用いる「シクロスポリン」(販売名:ネオーラルなど)▼肺動脈性高血圧症等の治療に用いる「ボセンタン」(販売名:トラクリアなど)—を投与中の患者には投与しないこと

▽本剤投与中は「生ワクチン」を接種しないこと



(11)▼肩関節周囲炎、腰痛症、頸肩腕症候群、変形性関節症、関節リウマチの治療、症状の消炎・鎮痛▼手術後・外傷後の消炎・鎮痛▼急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)の解熱・鎮痛—に用いるアセメタシン【内服薬】(販売名:ランツジールコーワ錠)について、「原則として、▼片頭痛▼筋収縮性頭痛(緊張型頭痛)▼発作性片側頭痛▼持続性片側頭痛▼一次性咳嗽性頭痛▼一次性運動時頭痛▼一次性穿刺様頭痛—に対して使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用(生体内でインドメタシンに代謝されてから効力を発揮するプロドラッグで、炎症のケミカルメディエーターであるプロスタグランジンの生合成を阻害することによって抗炎症、鎮痛、解熱作用を示す。インドメタシン反応性頭痛への作用として、中枢神経系への移行や一酸化窒素に依存した血管拡張を阻害すると推測されている)が同様であり、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→▼片頭痛▼筋収縮性頭痛(緊張型頭痛)▼発作性片側頭痛▼持続性片側頭痛▼一次性咳嗽性頭痛▼一次性運動時頭痛▼一次性穿刺様頭痛—には1回30mgを1日3-4回、経口投与する
→年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は180mgとする

▽禁忌事項として以下が記載されている
・消化性潰瘍のある患者(消化性潰瘍、胃腸出血等が報告されており、潰瘍を悪化させるおそれがある)
・重篤な血液の異常のある患者(血液の異常が報告されており、悪化させるおそれがある)
・重篤な腎障害のある患者
・重篤な肝障害のある患者
・重篤な心機能不全のある患者(プロスタグランジン合成阻害作用による水、ナトリウム貯留傾向があるため、症状を悪化させるおそれがある)
・重篤な高血圧症のある患者( プロスタグランジン合成阻害作用による水、ナトリウム貯留傾向があるため、血圧を更に上昇させるおそれがある)
・重篤な膵炎のある患者(非ステロイド性消炎鎮痛剤による膵炎が報告されており、症状を悪化させるおそれがある)
・本剤の成分、インドメタシンまたはサリチル酸系化合物(アスピリン等)に対し過敏症の既往歴のある患者
・アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)またはその既往歴のある患者(プロスタグランジン合成阻害作用により、喘息を悪化または誘発するおそれがある)
・妊婦または妊娠している可能性のある女性
・高血圧症等治療に用いる「トリアムテレン」(販売名:トリテレン・カプセル50mg)を投与中の患者



(12)▼胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制▼胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、免疫性血小板減少症、早期胃がんに対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎—におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助—に用いるボノプラザンフマル酸塩【内服薬】(販売名:タケキャブ錠10mg、同錠20mg、同OD錠10mg、同OD錠20mg)について、「原則として、『CAM耐性ヘリコバクター・ピロリの一次除菌』を目的に使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用(胃酸分泌抑制作用(ボノプラザンフマル酸塩)が同様であり、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→成人には▼ボノプラザンとして1回20mg▼アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)▼メトロニダゾールとして1回250mg—の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する

▽ピロリ菌の感受性検査によりクラリスロマイシン耐性の存在が明らかである



(13)抗菌剤のアモキシシリン水和物【内服薬】(販売名:サワシリンカプセル125mg、同カプセル250mg、同錠250mg、同細粒10%、ほか後発品多数)について、「原則として、『CAM耐性ヘリコバクター・ピロリの一次除菌』を目的に使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用(細胞壁合成阻害作用(アモキシシリン水和物)が同様であり、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→成人には▼ボノプラザンとして1回20mg▼アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)▼メトロニダゾールとして1回250mg—の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する

▽ピロリ菌の感受性検査によりクラリスロマイシン耐性の存在が明らかである



(14)抗菌剤のメトロニダゾール【内服薬】(販売名:フラジール内服錠250mg)について、「原則として、『CAM耐性ヘリコバクター・ピロリの一次除菌』を目的に使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用(核酸(DNA)障害作用)が同様であり、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→成人には▼ボノプラザンとして1回20mg▼アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)▼メトロニダゾールとして1回250mg—の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する

▽ピロリ菌の感受性検査によりクラリスロマイシン耐性の存在が明らかである



(15)抗菌剤のボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・メトロニダゾール(販売名:ボノピオンパック)について、「原則として、『CAM耐性ヘリコバクター・ピロリの一次除菌』を目的に使用した場合、当該使用事例を審査上認める」こととする

→薬理作用(胃酸分泌抑制作用(ボノプラザンフマル酸塩)、細胞壁合成阻害作用(アモキシシリン水和物)、核酸(DNA)障害作用)が同様であり、妥当と推定される

●当該使用における留意事項
▽当該使用例の用法・用量
→成人には▼ボノプラザンとして1回20mg▼アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)▼メトロニダゾールとして1回250mg—の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する

▽ピロリ菌の感受性検査によりクラリスロマイシン耐性の存在が明らかである


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