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GemMed塾 新制度シミュレーションリリース

抗がん剤キイトルーダ、臓器移植歴のある患者への投与は推奨されない―厚労省

2017.10.23.(月)

 画期的な抗がん剤「キイトルーダ点滴静注20mg・同100mg」(オプジーボの類薬)は、造血幹細胞移植を含む臓器移植患者への投与は推奨されないが、他の治療選択肢がない場合に限り、慎重に本剤を使用することを考慮できる—。

厚生労働省は10月17日に、通知「ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)製剤の最適使用推進ガイドライン(非小細胞肺癌及び悪性黒色腫)の一部改正について」を発出し、こうした点を明らかにしました(厚労省のサイトはこちら)。

 
オプジーボの類薬である画期的抗がん剤「キイトルーダ点滴静注20mg」「同100mg」(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))については、適正な使用に向けて「最適使用推進ガイドライン」が今年(2017年)2月に定められました(関連記事はこちらこちら)。

例えば、医療機関側には、がん治療に対する体制と治療実績、副作用への対応体制などが十分に整備されている「がん診療連携拠点病院など」で、肺がんなどの化学療法に精通した医師が責任者となって投与することが求められます。

また投与対象となる患者については、安全性の観点から▼本剤成分に過敏症の既往歴がある患者▼妊婦または妊娠の可能性のある患者―は禁忌とされています。

さらに、▼間質性肺疾患の合併または既往のある患者▼胸部画像検査で間質影を認める患者、および活動性の放射性肺臓炎や感染性肺炎など肺に炎症性変化がみられる患者▼自己免疫疾患の合併、または慢性的・再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者▼ECOG Performance Status 3-4の患者―については、本剤投与は推奨されず、ただ「他の治療選択肢がない場合に限り、慎重に本剤を使用することを考慮できる」とされています。

今般、造血幹細胞移植歴を含む「臓器移植歴のある患者」についても、▼本剤投与は推奨されない▼他の治療選択肢がない場合に限り、慎重に本剤を使用することを考慮できる—旨が追加されました。患者の臓器移植歴を適切に把握した上で、本剤を投与すべきか否かを検討する必要があります。

 
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