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260120ミニセミナー診療報酬改定セミナー2026

2026年度予算案、新地域医療構想の実現に向けたDPCデータの解析や、医師偏在対策是正などの事業経費を計上―厚労省

2026.1.7.(水)

来年度(2025年度)予算案が12月26日に閣議決定されました。政府全体の歳出は122兆3902億円となり、今年度(2025年度)当初予算(後の補正予算を含まない)に比べて7兆1114億円・5.8%増加しています(財務省サイトはこちら)。

このうち厚生労働省所管分の一般会計は35兆433億円(今年度当初予算と比べて7369億円・2.1%増)、うち社会保障関係費は34兆7088億円(同じく7205億円・2.1%増)となりました(厚労省のサイトはこちら)(事前大臣折衝の記事はこちらこちら、夏の概算要求の記事はこちら)。

2026年度厚生労働省予算案の全体像(2026年度予算案1 251226)

認知症施策、医療保険制度の安定運営なども推進

厚労省の来年度(2026年度)予算案の柱は、(1)社会の構造変化に対応した保健・医療・介護の構築(2)物価上昇を上回る賃上げの普及・定着に向けた三位一体の労働市場改革の推進と多様な人材の活躍促進(3)包摂的な地域共生社会の実現等—の3本です。

2026年度厚生労働省予算案の重点事項(2026年度予算案2 251226)



Gem Medでは、主に(1)の社会の構造変化に対応した保健・医療・介護の構築に焦点を合わせます。(a)医療・介護・障害福祉分野の賃上げ・経営の安定・人材確保等(b)地域医療・介護の提供体制の確保(c)創薬力等強化に向けた医薬品・医療機器等のイノベーションの推進、安定供給や品質・安全性の確保等(d)医療・介護分野におけるDXの推進、「攻めの予防医療」の推進等(e)難病・移植医療・肝炎対策の推進等(f)感染症対策の体制強化、国際保健への戦略的取組等(g)安定的で持続可能な医療保険制度の運営確保—という項目建てとなっており、次のような施策が目を引きます。

2026年度厚生労働省予算案の重点事項のポイント1(2026年度予算案3 251226)

2026年度厚生労働省予算案の重点事項のポイント2(2026年度予算案4 251226)

2026年度厚生労働省予算案の重点事項のポイント3(2026年度予算案5 251226)

2026年度厚生労働省予算案の重点事項のポイント4(2026年度予算案6 251226)



【医療提供体制改革関連】
▽地域医療介護総合確保基金(医療分)(647億円、前年度当初予算比34億円増)

地域医療介護総合確保基金(医療分)(2026年度予算案7 251226)



▽入院・外来機能の分化・連携推進等に向けたデータ収集・分析事業(4億7000万円、同8000万円増)
→地域医療構想の実現、第8次医療計画(医師確保計画・外来医療計画を含む)の進捗管理等に活用するため、「病床機能報告、外来機能の分化・連携に向けた外来機能報告の集計」などを引き続き実施するほか、改正医療法に基づき2026年度から新たに始まる医療機関機能報告の集計、新地域医療構想の策定に当たって必要となる策定支援ツールの開発・提供などを行う(関連記事はこちら

入院・外来機能の分化・連携推進等に向けたデータ収集・分析(2026年度予算案8 251226)



▽(新規)地域医療構想の実現に向けたDPCデータ等にかかる集計・分析・調査等事業(2100万円)
→新地域医療構想に基づいて医療機関機能の分化・連携、医療機関機能の見通しなどを定めるにあたり、各都道府県が地域の医療提供体制の実情を把握し、検討を行えるよう、国でDPCデータ等の集計・分析・調査等を行い、必要な項目について地域医療構想策定ツールへ反映する

地域医療構想等に向けたDPCデータ等にかかる集計・分析調査等(2026年度予算案9 251226)



▽(新規)重点医師偏在対策支援区域における診療所の継承・開設支援(20億円)
→重点医師偏在対策支援区域における診療所の継承・開設にあたり、施設整備・設備整備・一定期間の地域定着支援を行う

重点医師偏在対策支援区域における診療所の承継・開業支援(2026年度予算案10 251226)



▽(新規)重点医師偏在対策支援区域の医療機関に医師派遣する派遣元医療機関の支援(4億6000万円)
→特定機能病院からの医師派遣とは「別」に、中核病院等からの医師派遣により重点区域の医師を確保するため、派遣元医療機関に対し、医師派遣に要する費用を支援する(6万1000円×延べ日数)

重点医師偏在対策支援区域の医療機関に医師派遣する派遣元医療機関支援(2026年度予算案11 251226)



▽(新規)重点医師偏在対策支援区域における医師の勤務・生活改善のための代替医師確保支援(5億3000万円)
→重点医師偏在対策支援区域で新たに勤務する医師を増やし、離職を減らすため「土日の代替医師確保への支援」を行う(6万円×延べ日数(日直、宿直数))

重点医師偏在対策支援区域における医師の勤務・生活環境改善のための代替医師確保支援(2026年度予算案12 251226)



▽(新規)人口減少社会の看護師等養成所における遠隔授業推進支援(8700万円)

人口減少社会の看護師等養成所における遠隔授業推進支援(2026年度予算案13 251226)



▽(新規)がん医療提供体制の均てん化・集約化(3800万円)
→都道府県がん診療連携協議会で、都道府県内のがん医療の均てん化・集約化に関する議論を推進することや、医療機関ごとの診療実績を医療機関同意のもとに一元的に発信し、国民に提供することで、がん患者が安全で質の高い患者本位の医療を適切な時期に受療できるように努める(関連記事はこちら

がん医療提供体制の均てん化・集約化(2026年度予算案14 251226)



【医療保険関連】
▽各医療保険制度などに関する医療費国庫負担(10兆5566億円、同2787億円増)
→健康保険法、国民健康保険法、高齢者医療確保法などに基づき、各医療保険者に対し医療費等に要する費用の一部を負担する(主な国庫負担割合は協会けんぽ:164/1000、市町村国保:32/100および9/100、後期高齢者医療:3/12および1/12など)

各医療保険制度などに関する医療費国庫負担(2026年度予算案15 251226)



【介護関連】
▽地域医療介護総合確保基金(介護施設整備分201億円、同51億円減)(介護従事者確保分86億円、同11億円減)

地域医療介護総合確保基金(介護施設等の整備に関する事業分)(2026年度予算案16 251226)



▽介護職員処遇改善加算等の取得促進事業(3億円、同8000万円増)
→介護職員等処遇改善加算の加算未取得事業所への新規加算取得、加算既取得事業所のより上位区分の取得に向け、専門的な相談員(社会保険労務士など)によるオンライン個別相談窓口の設置等により個別の助言・指導等の支援を行う

地域医療介護総合確保基金(介護従事者の確保に関する事業分)(2026年度予算案17 251226)



▽離島・中山間地域等サービス確保対策(2000万円、同1000万円増)
→離島・中山間地域等で介護サービス提供体制を確保しちえくため、複数町村との連携や関係事業所との協議の実施、ホームヘルパー養成などの地域の実情に応じた人材確保対策の実施に向けて、具体的な方策・事業の検討や思考的事業等を実施する(関連記事はこちら

離島・中山間地域等サービス確保対策(2026年度予算案18 251226)



▽認知症基本法等に基づく施策の推進(全体で125億円、同増減なし)
・認知症に関する国民の理解促進等
・認知症の人の生活におけるバリアフリー化の推進
・認知症の人の社会参加の機会確保等
・保健医療サービス・福祉サービス提供体制の整備等
・相談体制の整備等
・研究等の推進等

認知症基本法等に基づく施策の全体像(2026年度予算案19 251226)



▽介護テクノロジー開発等加速化事業(3億2000万円、同増減なし)
→介護テクノロジー等にかかる実証を実施し、さらなるエビデンスの充実を図る

介護テクノロジー開発等加速化(2026年度予算案20 251226)



▽介護テクノロジー導入支援事業(地域医療介護総合確保基金(介護従事者確保分)86億円の内数)
→介護ロボットやICT等のテクノロジーを活用し、業務の改善や効率化等を進めることにより介護職員の業務負担軽減を図り、生み出した時間を直接的な介護ケアの業務に充て、介護サービスの質の向上にも繋げていく
(補助対象)
▼介護テクノロジー(「介護テクノロジー利用における重点分野」に該当する機器等(カタログ方式を導入))
▼パッケージ型導入(介護業務支援に該当するテクノロジーと、そのテクノロジーと連動することで効果が高まると判断できるテクノロジーを導入する場合に必要な経費)
▼その他(第3者による業務改善支援等にかかる経費)

介護テクノロジー導入支援(2026年度予算案21 251226)



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