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新型コロナ対策 医療崩壊の真実

75歳以上の後期高齢者医療制度、2018・19年度の保険料は平均で月額5857円に―厚労省

2018.4.3.(火)

 75歳以上の方が加入する「後期高齢者医療制度」において、2018・19年度の保険料は全国平均で5857円となり、2016・17年度に比べて72円・1.2%上昇する見込みである―。

 厚生労働省が3月30日に、このように発表しました(厚労省のサイトはこちら)。

2018・19年度の後期高齢者医療制度の保険料状況(その1)

2018・19年度の後期高齢者医療制度の保険料状況(その1)

2018・19年度の後期高齢者医療制度の保険料状況(その2)

2018・19年度の後期高齢者医療制度の保険料状況(その2)

保険料軽減措置の見直しなどにより、2016・17年度に比べて保険料額が上昇

 わが国では、国民全員が何らかの公的医療保険制度に加入することになっています(国民皆保険制度)。大企業のサラリーマンは主に健康保険組合に、中小企業のサラリーマンは主に協会けんぽに、公務員は共済組合に、自営業者や無職者は市町村国民健康保険に加入します。

 しかし75歳以上の高齢者は、企業に勤めていても、年金生活であっても、都道府県単位の「後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)」に加入します。2008年の医療保険改革において、「若人全体で高齢者の医療制度を支えていく必要がある」との考えの下に設立された仕組みです。

 後期高齢者医療制度の財源は、▽公費が約5割(国が25%、都道府県と市町村が12.5%ずつ)▽若人が加入する医療保険(健康保険組合や市町村国保)からの支援金が約4割▽高齢者自身の保険料が約1割―という構成になっており、高齢者自身も保険料を負担します。

高齢者自身が負担する保険料は、▼被保険者1人ひとりが均等に負担する「均等割額」▼所得に応じて負担する「所得割額」—を組み合わせたものです。誰でもが病気になったり、怪我をしたりし、医療を受ける可能性があるため、「全員で医療保険制度を支える」という観点から前者の「均等割額」が設定され、また「負担能力のある人、つまり経済的に裕福な人が、より多く負担することで公平を確保する」という観点から後者の「所得割額」が設定されているのです。

2018・19年度には、前者の「均等割」は全国平均で、年額4万5116円(16・17年度の4万5289円に比べて173円・0.4%低下)、月額3760円(同じく3774円に比べて14円・0.4%低下)となりました。

また後者の「所得割」は、2018・19年度には8.81%で、16・17年度の9.09%から0.28ポイント低下しています。

 また両者を合計した保険料額は、2018・19年度には全国平均で、年額7万283円(16・17年度の6万9424円に比べて、859円・1.2%上昇)、月額5857円(同じく5785円に比べて72円・1.2%上昇)となりました。

後期高齢者医療制度は2008年度に創設されましたが、従前からの激変(大幅な保険料負担増)を避けるために、「所得が比較的低い人では、均等割・所得割の軽減を行う」「従前、保険料を負担していなかったサラリーマンの妻など(元被扶養者)について、均等割を大幅に軽減し、所得割負担を課さない」といった特例が設けられていました。しかし、後期高齢者医療費が増大する中で、「公平な負担」を求める観点から、この特例が段階的に見直され、2018年度からは、▼所得割の軽減を廃止する▼一定所得のある元被扶養者の均等割軽減を7割軽減から5割軽減とする―こととなりました。この見直しなどによって、平均保険料額の増加になったと考えられます(関連記事はこちらこちらこちら)。

平均保険料月額の推移を見ると、▼2008・09年度:5283円→(34円・0.6%低下)→▼2010・11年度:5249円→(320円・6.1%上昇)→▼2012・13年度:5569円→(63円・1.1%増)→▼2014・15年度:5632円→(153円・2.7%上昇)→▼2016・17年度:5785円→(72円・1.2%上昇)→▼2018・19年度:5857円―となっています。2008年度の制度発足から比べると、10年間で574円・10.9%の増加となりました。

最高は東京都の8094円、最低は秋田県の3271円

 前述のとおり、後期高齢者医療制度は都道府県単位で運営されており、保険料の状況もそれぞれ異なります。

 2018・19年度の平均保険料月額が最も高いのは東京都で8094円(16・17年度に比べて13円・0.2%低下)。次いで、神奈川県の7416円(同じく233円・3.0%低下)、大阪府の6752円(同じく31円・0.5%減)となっています。

 逆に最も低いのは秋田県の3271円(同じく78円・2.4%増)。次いで、青森県の3475円(同じく171円・5.2%増)、岩手県の3603円(同じく200円・5.9%増)と言う状況です。

 最高の東京都と最低の秋田県の格差は2.47倍ですが、徐々に小さくなってきています。

 なお、平均保険料額が2016・17年度から大きく上昇したのは、▼福井県:409円増加▼茨城県:399円増加▼沖縄県:324円増加―などです。

 

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