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2020年度の「第7次医療計画中間見直し」に向け、5疾病5事業等の進捗状況を確認―医療計画見直し検討会

2018.10.1.(月)

 2020年度の「第7次医療計画の中間見直し」に向けて、都道府県における「5疾病5事業および在宅医療」における指標の活用状況などを把握し、課題を抽出する。また「中間見直し」においては、指標の見直しは、追加など小幅にとどめ、2024年度からの第8次医療計画に向けて、大幅な見直しを検討する―。

 9月28日に開催された「医療計画の見直し等に関する検討会」(以下、検討会)で、こういった方向が確認されました。

9月28日に開催された、「第13回 医療計画の見直し等に関する検討会」

9月28日に開催された、「第13回 医療計画の見直し等に関する検討会」

 

2019年度に国で「見直し指針」を定め、2020年度に各都道府県で医療計画を中間見直し

 2018年度から新たな医療計画(第7次医療計画)がスタートしました。従前は「5年」計画でしたが、地域医療介護総合確保法(地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律、2014年)により「6年」計画に改められました。3年単位の介護保険事業(支援)計画と足並みを揃えるためです(関連記事はこちら)。

 ただし、「6年」は長期間であるため、医療現場の実態を踏まえ3年目に「中間見直し」を行うこととなりました。第7次計画については、2020年度が中間見直し年にあたります。厚生労働省は9月28日の検討会に、▼各都道府県における「5疾病5事業および在宅医療」の状況などを定期的に把握する▼2019年度中に国で「医療計画作成指針」を見直す▼2020年度に各都道府県で医療計画の中間見直しを行う―というスケジュール案を提示し、了承されました。

 なお2020年度の「中間見直し」では、都道府県の負担等も考慮して、それほど大規模な見直しを行わず、主に「5疾病5事業および在宅医療」に関する指標の追加などがメインとなる見込みです。さらに、その後の状況なども踏まえて、2024年度の第8次医療計画において、大規模な見直しも検討されます。

5疾病5事業等の評価指標、都道府県での活用状況は項目によって大きなバラつき

 9月28日の検討会では、各都道府県における「5疾病5事業および在宅医療」に関する指標の策定状況なども報告されました。

 医療計画では、病床数の整備目標などのほかに、「5疾病5事業および在宅医療」の整備目標なども定めます。その際、一定の指標をおいて目標の進捗状況を確認し、PDCAサイクルを回していくことが求められます。

例えば5疾病のうち、がん医療については、予防・早期発見に関して「がん検診受診率」や「年齢調整罹患率」など、治療に関して「がん診療連携拠点病院数」「がん患者の年齢調整死亡率」など、療養支援に関して「末期のがん患者に対し在宅医療を提供する医療機関数」「がん患者指導の実施件数」「入院緩和ケアの実施件数」「外来緩和ケアの実施件数」「がん性疼痛緩和の実施件数」などが指標となっています。取り組み状況を、統一指標に基づいて評価することで、各都道府県において「自県は近隣県に比べて進捗が遅れている。さらなる取り組みを進めるために病院団体や関係学会と一層の連携を強めよう」などの行動変容につなげることが期待されているのです。

しかし、各都道府県における指標の設定状況を見てみると、例えば「がん検診受診率」(全都道府県の77%で設定)、「がん患者の年齢調整死亡率」(同64%)などは、多くの自治体で活用されていますが、「年齢調整罹患率」(同17%)や「がん診療連携拠点病院数」(同15%)、「入院緩和ケアの実施件数」(同2%)、「外来緩和ケアの実施件数」(2%)などは限られた活用にとどまっています。

「脳卒中」や「心血管疾患」など他の疾病・事業でも、同様の状況にあることも明らかとなっています。

一定程度統一された指標に基づかなれば、都道府県間の取り組み状況の比較は難しく、多くの都道府県で指標の設定が望まれます。また、状況を総合的に把握するためには、細かい指標設定が必要となりますが、それは都道府県・医療機関等の負担増にもつながります。検討会では、「都道府県によって医療資源の状況なども異なる」(城守国斗構成員:日本医師会常任理事)、「細かな指標を定めれば、そこにばかり目が行っています。大枠の指標にとどめてはどうか」(織田正道構成員:全日本病院協会副会長)という指摘も出ており、2024年度の第8次医療計画に向けて「指標の在り方」を改めて検討していくことになりそうです(「中間見直し」で、大幅な見直しをすることは困難)。

 
なお、関連して厚生労働省は「地域医療構想調整会議において、5疾病5事業および在宅医療の体制に関する議論が行われているか」という資料も提示しました。例えば、がん医療については、20の自治体で議論が行われています。この点、織田構成員や加納繁照構成員(日本医療法人協会会長)らは、「地域医療構想調整会議では、まず公立病院や公的病院等の機能分化について議論を進めることになっている。詳細な医療機能に関する議論を求めているように見え、混乱を招くのではないか」と指摘。厚労省も「各都道府県において『地域医療構想調整会議において、5疾病5事業および在宅医療の詳細を議論しなければならない』と誤解しないよう努める」との考えを示しています。

ただし、一昨年(2016年)12月の検討会意見では、「将来の医療提供体制を構築していくための方向性を共有するため、構想区域における医療機関であって、地域における救急医療や災害医療等を担う医療機関が、どのような役割を担うか明確にすることが必要である。その際に、『構想区域の救急医療や災害医療等の中心的な医療機関が担う医療機能』などを踏まえ、地域医療構想調整会議で検討を進める」旨が確認されており、5疾病5事業および在宅医療の中でも、▼救急医療▼災害医療—については、地域医療構想調整会議において、中心となる医療機関の機能などを確認しておく必要があることを忘れはいけません。

  
 

 

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