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病床機能報告 看護モニタリング

高血圧症等治療薬のブロプレス錠、小児に投与する場合の用量を新たに設定―厚労省

2018.11.13.(火)

高血圧症・腎実質性高血圧症、アンジオテンシン変換酵素阻害剤投与が適切でない慢性心不全の治療に用いる「カンデサルタン、シレキセチル」(販売名:ブロプレス錠)について、保険診療において「小児に用いる」場合の用法・用量を新たに設定する―。

 厚生労働省は11月9日に通知「公知申請に係る事前評価が終了した医薬品の保険上の取扱いについて」を発出し、こうした点を明確にしました。同日から適用されています(厚労省のサイトはこちら)。

 
 「欧米の先進諸国で使用できる医療用医薬品が、我が国で保険診療において使用できないケースがあり、最新の医療技術へのアクセスが阻害されているのではないか」という、いわゆるドラッグラグを解消するため、例えば、次のような対応策が実施されています。

▼「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、我が国では未承認・適応外となっている医薬品について製薬メーカーに開発要請を行う

▼新薬創出・未承認薬解消等促進加算を創設(2010年度)し、制度化(2018年度)する

▼適応外使用とされている医薬品について、薬事・食品衛生審議会(薬食審)の事前審査で『公知申請を行っても差し支えない』と判断された場合には、翌日から自動的に保険収載する(保険収載の特例ルール)

 過去の例に照らし、海外の論文など(公知)で一定の有効性・安全性が確保され、それをベースに薬食審の事前審査で「公知申請を認めて良い」と判断された場合には、必ず後に効能・効果追加が認められている、という実態に鑑みた特例ルールです。

 今般、この特例ルールによって、高血圧症・腎実質性高血圧症、アンジオテンシン変換酵素阻害剤投与が適切でない慢性心不全の治療に用いる「カンデサルタン、シレキセチル」(販売名:ブロプレス錠2、同錠4、同錠8、同錠12)について、「小児に用いる場合の用法・用量」等を追加することが認められました。

小児に投与する場合の用法・用量は以下のとおりですが、「成人の用量」(高血圧症であれば、1日1回、4-8mgを経口投与し、必要に応じ12mgまで増量)を超えてはいけません。また、いずれでも「腎障害を伴う場合には、低用量から投与を開始し、必要に応じて8mgまで増量する」ことが必要です。

▼1歳以上6歳未満の小児への投与
→通常、1日1回、0.05-0.3mg/kgを経口投与する

▼6歳以上の小児への投与
→通常、1日1回、2-8mを経口投与し、必要に応じて12mgまで増量する

 
 
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