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看護必要度や在宅復帰率など、7対1入院基本料の見直し論議は最低限にすべき―日病協

2017.2.27.(月)

 2018年度の次期診療報酬改定において、7対1入院基本料の施設基準となっている「重症度、医療・看護必要度」や「重症患者割合」、「平均在院日数」「在宅復帰率」についての大きな見直しは好ましくない。また病棟群単位の入院基本料届け出については、制限を設けずに継続するべきである―。

 全日本病院協会や全国公私病院連盟、日本病院会など13の病院で構成される日本病院団体協議会(日病協)では、このような内容を2018年度診療報酬改定に向けて要望していく方向で議論を進めています。

 また、地域医療構想調整会議において「具体的な病院名をあげて機能分化の議論を進めるのは、時期尚早である」といった見解で日病協の代表者は一致しています。

2月24日の日本病院団体協議会・代表者会議後に記者会見を行った、神野正博議長(全日本病院協会副会長、写真向かって右)と原澤茂副議長(全国公私病院連盟常務理事、写真向かって左)

2月24日の日本病院団体協議会・代表者会議後に記者会見を行った、神野正博議長(全日本病院協会副会長、写真向かって右)と原澤茂副議長(全国公私病院連盟常務理事、写真向かって左)

病棟群単位の入院基本料届け出、制限を設けずに2018年度改定以降も「継続」を

 日病協では、主に診療報酬に関する要望活動を行うために、各病院団体の足並みを揃える議論を定期的に行っています。2018年度には、診療報酬と介護報酬の同時改定が行われ、通常よりも前倒しで中央社会保険医療協議会の議論が進んでいることから、日病協でも▼4-5月頃に総論的な第1弾の改定要望▼10-11月頃に各論に関する第2弾の改定要望―を示す考えを固めています(関連記事はこちらこちら)。

 現在、第1弾の総論的な改定要望の取りまとめ議論が、日病協の診療報酬実務者会議で進められています。24日の定例会見で原澤茂副議長(全国公私病院連盟常務理事)は、「控除対象外消費税(病院の消費税負担が、診療報酬での対応で十分に賄われていない、いわゆる損税)と、人件費の高騰によって病院経営は非常に厳しい。国の財源不足は理解できるが、病院経営に悪影響を及ぼさないようにしてほしい」旨を強調した上で、▼7対1入院基本料などの施設基準となっている「重症度、医療・看護必要度」および「重症患者割合」「在院日数」「在宅復帰率」などの見直しは最小限にすべき▼病棟群単位の入院基本料届け出については、制限(一度しか届け出できないなど)を設けずに継続すべき―といった点を柱にすえる方向で議論を進めていることを紹介しました。

 またDPCについては、9日に開かれた診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会で、厚生労働省から「III群の細分化」を示唆する見直し方向や、「後発医薬品使用推進の評価(現在は機能評価係数II)の、機能評価係数Iへの移行」案などが示されており(関連記事はとこちら)、こうした点についても議論を深め、第1弾としての総論的な要望がなされる見込みです。

地域医療構想調整会議、「病院名」をあげた機能分化論議は時期尚早

 一方、17日に開かれた「医療計画の見直し等に関する検討会」では、地域医療構想調整会議の具体的な進め方が議題となり、厚労省は「10-12月には、機能ごとに『具体的な医療機関名』をあげた上で、機能分化・連携・転換について具体的に決定していってはどうか」との一例(2)を示しています。

 この点について日病協の代表者会議は、「時期尚早ではある」との見解で一致したことが神野正博議長(全日本病院協会副会長)から報告されました。神野議長は、「1つの病院の中には機能の異なる複数の病棟がある。病棟の割合で『この病院は急性期』『この病院は回復期』という議論をしろというのだろうか」と疑問を投げかけています。

 なお、17日の検討会で厚労省サイドは「あくまで一例である」と説明していますが、西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)は「青森県では、具体的な病院名を明示して機能分化の計画が立てられているが、これを代表例として出すことには違和感がある」と強調しています。

地域医療構想調整会議の進め方(案)、これを2017年度以降、毎年度繰り返し、構想実現を目指すことになる

地域医療構想調整会議の進め方(案)、これを2017年度以降、毎年度繰り返し、構想実現を目指すことになる

ICTの活用、日病協は「より広範囲での活用」を柔軟に検討する考え

 ところで診療報酬改定については、すでに中医協総会で「在宅医療」「入院医療」「外来医療」「かかりつけ医機能」といったテーマについて総論的な議論を開始しています。その中で「ICT活用」について、支払側委員と診療側委員との間で激しい応酬が繰り広げられています。具体的には、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)から「病状の安定した患者が、主治医に血圧などのデータを電子メールなどで送付した上で、スマートフォンなどを用いて相談・指導を受ける、といった具合にICT活用を進めるべき」と提案。これに診療側の中川俊男委員(日本医師会副会長)が「医療の基本は対面診療である。ICTはあくまで対面診療の補助である。病状が安定しているかどうかは医師が診察して初めてわかる」と反論しています(関連記事はこちら)。

 この点について神野議長は、日病協では「ICT活用はケースバイケースで進めていく必要がある。例えば遠隔地でなくとも、在宅療養中の患者に対するICTを活用した診療などは認めてもよいのではないか」といった具合に、日医よりも「ICTの広範囲での活用」を柔軟に考えていることを紹介しています。

 また、かかりつけ医機能については、「夜間・休日・24時間の対応」と「国民からの『相談』要望」の両者を実行する必要がある点を強調し、クリニックだけでなく、「在宅療養支援病院」(在支病)のさらなる有効活用を検討する必要があると神野議長は強調しました。

  

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